本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863100527
感想・レビュー・書評
-
日本人は素晴らしい。
杉原はユダヤ人流浪の果てもある程度見えていたから、ビザ発給に踏み切れたに違いない。
満州にはユダヤ人が多数いた。満州でも日本外交官樋口が援助連射を手配した。
杉原の視野は広い。語学の天才と言われてた。世界中を見ているから視野が広く多様。そしてこの広域性は彼の人間の広さと思考の自由さを物語る。固執性を持たない人柄だから、外国語の達人にもなれる。
彼は学歴もこだわりなく捨てる。その結果ノンキャリアと呼ばれる立場になるが、むしろ逆に学歴すらさらさらと捨てるという心のキャリアを獲得することができた。
この心の流浪というあり方への大きな親近感と尊重の念をうむだろう。ユダヤへの親しみをもっていたのだろう。
1枚の留学生募集広告を見て、人生をかけようとする冒険心。大学を捨て大陸の新天地に生きようとする野心。時いたれば大国ソ連をものともせず論破しようとする気概。それらの結晶がビザ発給に繋がった。
狭い日本を捨てた杉原がもうひとつ捨てたものに、宗教の狭域性があったのではないだろうか。
杉原は大きく悩んだはずだ、そして人間の道を選んだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示