世界一子どもを育てやすい国にしよう

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レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863101685

感想・レビュー・書評

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  • とても賛同できる内容だった。
    ただ、やや理想論的すぎるきらいがあり、もう少し手近なところからやれることがないか考えないといけないと感じた。

  • 出口さんも駒崎さんも、私とは立ち位置が違うので、読みながら「なるほどね」「えー、そうかなあ」「それは違うんじゃない?」みたいなこと満載。
    でも「おわりに」で駒崎さんが言われているように、「正しく怒ろう。行動しよう。」「意思表明をしましょう。」というのはとても大事だと思っているので、この本の企画には共感します。

    ふたつ、記しておきます。
    ひとつめ「あ!それいいかも!」と思ったこと。
    田舎の高齢者の一票は、都会の若い人の6票分の重さがあるのだそうです。
    その問題の解決方法のひとつとして駒崎さんの(?)アイデア
    ドメイン投票制といって、親権者に子どもの数だけ投票権を与えるというものです。

    ふたつめ、すごくためになった話。
    シカゴ大学のヘックマン教授(ノーベル経済学賞受賞した保守派の経済学者)による、ペリー就学前プロジェクトの研究です。
    貧困家庭の子に質の高い保育を提供、その後長期にわたり追跡調査をしました。
    すると、同じ貧困家庭で育っていても質の高い保育を受けていない子供たちとちがう、高い効果がみられたのです。
    それは単語が覚えられるとか計算ができるといった「認知能力」ではなく、
    「非認知能力」たとえば物事をやり抜く力、興味をもって集中する力、友だち同士仲良くする力、人の気持ちがわかる力…。
    そういう能力が向上し、持続していくことがわかったそうです。
    特に高かったのは、物事をやり抜く力。これが子どもたちの将来を左右したというのは、「自制する」ことや「努力を積み重ねる」ことのほうが、単語を覚えるよりもはるかに重要だという証明です。

    ところでもうひとつ、余談ですが、LGBTの問題について、G7の中で同性婚を認めている国が4か国、国としてのパートナーシップを認めている国が2か国。
    残る日本は、渋谷区、世田谷区、伊賀市、宝塚市のわずか4つの自治体がパートナーシップを認めているに過ぎないそうです。
    渋谷と世田谷はともかく、伊賀と宝塚っていうのがすごく面白いと思いました。

  • 世界一子どもを育てやすい国にするには、女性の立場をもっと保障して優位にしたり、働き方や税金の使い道をもっともっと変えなければならない。そのためには先進国でも群を抜いて低すぎる若者の選挙への投票率を上げる必要がある。選挙の前にこの本を読めてよかった。みんなちゃんと選挙に行こう。有力候補がイヤならば、棄権するんじゃなくて候補を落とせるように違う候補者の名前を書こう。

  • ライフネット出口さんの本ということで、興味を持ち購入しました。
    子育てをテーマに社会保障や働き方・サードコミュニティなど、いろいろな観点での問題提起やアイディアなどが書かれた対談集。カジュアルな語り口で、気軽にさくっと読めました。

    内容はビジョンが主で具体的に詰めたものではありませんが、本の前書きに書かれているように「ビジョンを語ろう」「声を上げよう」という趣旨の本なのだと思います。

    特に働き方や社会のしくみについての章は、子育て世代に限らない内容でとても興味深かったです。

  • 教育・保育・年金・ワーママなど、あらゆる側面の社会問題を取り上げた一冊。

    共通して、高度成長期に作られた"仕組み"が変革の最中である今も適用されていて、不整合になっているとの事。
    ex)製造業など第2次産業が盛んだった高度成長期は"24時間働くこと"が理想だった為、ビジネスパーソンはくたくたになっていた。その為、性分業をした方が効率が良い。女性は仕事を辞め、家庭に入るべきだとの事で「第3号被保険者」や「配偶者控除」が出来上がった。

    法律はもとより、昨今叫ばれている"働き方改革"なども例外ではなく、社内制度も古くから踏襲されている物が多い。
    多様化する現代社会に、まだ適応できていない。これは私も肌で感じているところ。

    読んで良かった一冊。
    社会問題に対して、自分が何が出来るだろうか、という事を考えながら一気に読めた。

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    ◆待機児童問題=フランスの「シラク3原則」

    0歳児保育は非常にコストがかかる
    →育児休業給付金を1年目はほぼ100%にした

    貰える金額が変わらないなら子どもと居よう、と育休取得率が上昇
    →0歳児保育のニーズも少なくなり、社会全体のコストも下がった

    また、男女関わらず育休復帰後は元の人事制度ランクで職場に戻れるようにした
    (日本の大企業は男性社員を海外の大学院に教育に出す=数年不在でも復帰できるのに、育休には寛容ではない)

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    ◆労働時間問題

    日本の年間労働時間は「2,000時間」
    夏期休暇は1週間
    経済成長率は0.5%

    ユーロ圏は「1,300〜1,500時間」
    夏期休暇は1ヶ月
    経済成長率は1.5%

    ◆日本では残業が美徳化されている
    「こんなに頑張っているのだから評価してあげよう」「大事に育てよう」「今度、飲みにでも連れて行ってあげるか」という気持ちになる
    グローバルな企業では残業社員は真っ先にリストラ候補
    「勤務時間中に作業できない容量の悪いヤツ」「会社の貴重な残業代を持って行くヤツ」

    ◆NPO法人フローレンスの取り組み

    ・1タスク2ピープル制
     誰かが不在でも代わりに出来るので、仕事の停滞も防げる

    ・会議のルール策定
     ・議題の事前通知
     ・仮説を持ってくる
     ・定刻開始

    ・在宅勤務制度
    ・管理職の定時退社

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    ◆ペアレンツシップを学べる性教育を

    日本では性教育がタブー化されている
    (先生が照れながらコンドームの付け方を教える程度)

    →単にセックスの話をするのではなく、子どもを産むとはどういう事か?という本質論を教えていくべき

    妊娠や出産が何歳くらいまで可能か?
    もし将来結婚生活を送るとしたら、どんな生活をしたいか?
    どんな父親・母親になりたいか?、、、等。

    「将来の夢」というと職業の話になりがちだが、ファザーシップ・マザーシップ・ペアレンツシップを教える事も大事

    ※なぜ教育に組み込む事が大事かというと、"技術家庭"
     男子は技術、女子は家庭科、という区分をしなくなった世代から育休取得率が上がった
     →教育で通過すると、それがデフォルトになる

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    ◆ひとり親問題

    ・ひとり親の家庭は50%が貧困家庭とも言われている
    ・日本全体の9%の家庭がひとり親の世帯

    →100人の企業なら10人がシングルペアレントの計算

    かつ、その中でも圧倒的に"シングルマザー"が多い
    女性が離婚して子どもを抱えながら働こうとすると、正社員として採用されづらい
    「正規・非正規」「男性・女性」のダブルで格差を受けている

  • 子どもを産みたい世代、育てる世代、さらに言えば学びたい子どもたちの世代が、日本においてマイノリティ的な弱い立場に置かれて既に久しい。本書では外国における少子高齢化への対応策や著者らのアイデアが多く紹介されているが、世界一の高齢化社会日本でこの問題が殆ど放置されているのは、まさに高齢者が多いからに他ならず、ある意味ポピュリズムの罠に完全に嵌っている。本書はそれぞれの職業上この件の問題意識が高い、高齢者と育児世代の二人による対談という試みだが、利益背反しつつある世代間でも、子どもを疎かにしては将来が見えないという点では、当然意見は一致する事を示す、分かりやすい設定だったと思う。社会保障費その他の若年層への際限ない負担増は高齢者の責任では無いし、孫世代に重いツケを払わせるのは本意でも無いはず。が現状維持では船が沈むのは自明の理なのだから、何かを変えねばならず、それは(票数の論理で高齢者優遇に傾かざるを得ない)政策以前に、我々の意識の方なのだろう。たとえば「こども食堂」ように地域や民間などの自発的な動きなどは、それをテコに社会に問題意識が拡がっていく可能性を含めて、ひとつの明るい要素に思える。敵を作って非難するのではなく、建設的な(発言含む)行動を起こす事の大事さを改めて感じさせられた。

  • 講演を拝聴したことのある、出口さんと駒崎さんお二人の対談だったので、それぞれの人柄も感じながら、面白く読み進めた。日本の子育てをよくするための鍵は高齢者。

  • 女性が産みたいと思ったときに、いつでも産める社会へ。

    おかしいと思ったら声をあげる
    我慢・適応は美しいが、単に問題を次世代に先送りしただけ。

    少子化について、社会、道徳、経済、政治、教育、いろいろな問題が混ざり合っていることを、とても分かりやすく、明快に説明してくれる。

    絶対再読

  • 出口さんと駒崎さんという豪華コンビの対談本。
    お二人とも歴史好きということで、歴史もからんだ議論になってたところが面白かった。

  • 未来を作るのは、今を生きる子ども達、これから生まれて来る子ども達。だから、私たちは現状維持ではなく、未来の子ども達が生きやすい社会を作る責任があると思いました。チルドレンファーストという考え方が刺さりました。子ども達が育つために必要な仕組みやコミュニティを作っていきたいものです。地域の人々や社会に優しく育てられた子ども達は、同じくらい地域の人々や社会に優しくできる大人になると思います。

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