- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863101685
作品紹介・あらすじ
「保険料を半分にして子育て世代を応援したい」と、出口さん。 「子育てと仕事の両立なんて当たり前の社会をつくりたい」と、駒崎さん。 年の差30歳のふたりが、子育て安心社会の実現に向けて、縦横無尽に語り合った1冊! 現在日本は、少子化や待機児童、産休、育休、復職など、子育てにまつわる様々な問題を抱えています。
解決が難しい問題が山積していますが、ほおっておけば国力低下につながるものばかりです。 そこで、ライフネット生命保険の会長である出口さんと、フローレンス代表理事の駒崎さんに「安心して子育てができる社会にするには何が必要か?」をテーマに、社会の仕組みや仕掛けをどう変えるか、働き方をどう変えるか、幼児教育の重要性、この国をどんな国にしていきたいか、などについて語っていただきました。
また「数字・ファクト・ロジック」を駆使して考えることが非常に重要になるため、図表も多数掲載。 ふたりに共通する思いは、「子育てする人も、そうでない人も、ひとりでも多くの人が幸せに暮らせる社会づくり」に尽きます。
今、自分にできることは何か、個人や社会が一歩前へ進むきっかけとなる1冊です。
――「はじめに」より
僕はもともと少子化問題に興味があり、これまでもさまざまな場面で発信をしてきました。なぜかと言えば、大学を卒業して以来、ずっと生命保険会社に勤めているからです。
生命保険会社は、人に保険を売るのが仕事です。人口が減少すれば、間違いなく生命保険業は衰退します。僕は92年にロンドンに赴任したとき、地元のメディアの取材で「日本の課題は何ですか」と問われて、「一にも二にも人口の減少問題です」と答えた記憶があります。
2006年にライフネット生命を創業したのも、若い世代の所得が低いというファクト(事実)を深刻に受け止め、「保険料を半分にして、安心して赤ちゃんを産み育てる社会をつくりたい」と思ったからでした。加えて歴史が好きなので、歴史的な観点から少子化問題について語ったり、少子化対策に成功したフランスの事例を見るなど、そういった総論をいくらかお話しすることには、やぶさかではありません。
(中 略)
少子化問題は、どんな人にとっても他人事ではありません。
現在、出産や子育てについて悩んでいる多くの人、子育ての終わった人、これから家族を持とうとする若い人や、子どもを持たない人。すべてのみなさんに本書を手に取っていただき、少子化問題のあり方をより具体的に知ることで、日本の将来を大きく左右するこの問題を、一緒に考えていただけたらと願っています。
感想・レビュー・書評
-
2〜3年前くらいからずっと読みたいが図書館にもなくほしいものリストに入っていた本。遂にunlimitedに追加されていたので、一気に読了。最近小説以外の本も久しぶりだし、対談形式でテーマが少子化問題ということもありページが進む、進む。
最近ようやく子育て政策に力を入れようと国が重い腰を動かし始めておられるが、ジェンダーギャップや固定観念から変えていかないといけない。お2人の仰られていることはどれも納得できた。虐待、ひとり親、子どもの貧困、ヤングケアラー等への制度が充実したチャイルドファースト社会になってほしいし、変えていかないと。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
◆2021/08購読。もう素晴らしすぎてメモメモメモ。Kindleから「おすすめの一節です」メールしすぎて制限かかったぐらいです。子供たちの未来のため声をあげていこうと勇気づけられる本でした。
-
敬愛する駒崎さんと出口さんの対談本は、期待どおりにおもしろかった。勉強になった。
ひと世代で世の中は変わる。子どもの問題は必ず解決できる。
序盤は歴史から始まる話が多く、駒崎さんが相槌を打つだけというのが少しおもしろい。話が展開して、駒崎さんが新しい選挙制度を次々に提案したりするから、やっぱりおもしろい。選挙区をエリア別ではなく世代別で考えるとか、とてもおもしろい。
現時点での実現可能性とかはわからないけど、いつまでも1票の格差を論じているくらいなら、駒崎さんが言うような新しい制度を議論していきたい。インターネット投票は比較的すぐ実現できそう。
そして、衆院選のニュースが出ているので、しっかり考えて、投票に行きましょう。 -
・少子高齢化社会になると、民主主義が上手く働かない。いつ死ぬかわからない高齢者が大多数になると、長期的な政策がたてにくくなる。
・子どもの認知能力(読み書きなどの点数で表せる能力)は小学校入学後からでも取り返せる。しかし、非認知能力(思いやり、我慢などの点数で表せない能力)は、幼児期に適切な刺激を与えないと後からはなかなか身につかない。幼児期に自然や周りの人間関係からたくさんのことを学ぶことが大切。
・自然はすべてが教材。 -
子育てについての日本の現状をきちんと学べる本。本書は日本の子育て環境がいかに歪んでいるのかを教えてくれる。「ベビーカーが迷惑という話があるが、マイノリティはいつもマジョリティの迷惑だという事実がある」、「日本が世界から最も遅れているのは、女性の社会的地位」、「待機児童問題は、年金や医療費みたいに大きなお金がかかりません」、「小学校に入れずに待機している小学生がいないように、保育園だってやろうと決めればすぐにできるはず」。こんな言葉を真剣に語ってくれる男性が日本にいることに私は少し救われます。
-
出口さんと駒崎さんの対談形式の本
あまり噛み合ってない気がして、途中離脱
-
日本と世界を比較することで、遅れている点や改善すべき点が分かりやすい。
問題と思っていなかったことも、実は…ということが多々あり、勉強になります。
教育の目的
・自分の頭で考え、自分の言葉で意見を表明できる力を育てる
・現実社会で生きていくための武器を与えること
(お金の使い方、社会保障の仕組み、選挙の仕方など)
世間に広まってほしい内容、もっと自身も学ぶべき内容です。 -
新しい視点で見れた
-
勉強になった