中世ふしぎ絵巻

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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863101821

感想・レビュー・書評

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  •  縦長なのに横長というふしぎな本。本当は文字通り絵巻物にしたかったのかもしれない。東海道・山陽新幹線グリーン車搭載誌「ひととき」に連載されたものをを書籍化したもの。

     中世(平安・室町時代)の文献や記録に残る「妖」、「怪」、「化」といった文字で表されるふしぎなエピソードについて語られている。昔から好奇心をもって、まめに日常の出来事を日記につけていた人がいたんだ。そのおかげで当時の風聞巷説がわかる。
     また、北村さゆりさんの絵がとても良い。現代風でありながら、中世の雰囲気をうまく醸し出している。なにせ絵巻ですから、絵は重要な要素でしょう。

     とてもよい本なのだが、前述したように判型が特殊で、さらにフルカラーなのでお値段が高いのが玉にきずかな。

  • 表紙をひらき90度回転させて横長の本文・絵を読むというちょっと変わった本。手持ちで読むと開いた表紙が上に来て少々邪魔。大き目の机か書見台があったほうがいいかも。(普通に横長の本でいいんじゃないかという気もする)
    内容は史料や物語等に出てくる不思議なことの解説と絵物語的な絵。あまり知られていない事象も書かれていて興味深い。現代の絵巻物的な絵もアクセントになっていて良い。

  • 室町殿の周囲で起こる怪異。中世は怪異の蔓延る時代だった、当時の人々の心理状態が垣間見れる本。
    挿絵が、本文を補完また、想像を刺激させ楽しい。

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著者プロフィール

東京都生まれ。京都大学大学院博士課程単位取得。京都教育大学名誉教授。東アジア恠異学会前代表。著書に『道者と地下人-中世末期の伊勢』(吉川弘文館)、『聖地の想像力-参詣曼荼羅を読む』(法蔵館)、『地獄への招待』(編著・臨川書店)などがある。

「2023年 『中世ふしぎ絵巻 正・続 2巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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