- Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863111141
作品紹介・あらすじ
バウムクーヘン、水力登山鉄道、木工おもちゃ、パン屋…100年の間、受け継がれてきた"ものと人々"の姿。社会構造や価値観が大きく変化したドイツの100年を、人々の暮らしを支えてきたものを通して振り返った一冊。
感想・レビュー・書評
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ドイツの伝統菓子や伝統技術など、観光に関する内容だけでなく、現地の住民や店主へのインタビューなども楽しく読めた。
発電について、これまでは郊外に大型の発電所を整備するのが一般的だったけれど、使用する場所で作るべきと思うという件が印象に残った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ドイツで長く愛され、今も続いているモノについて、そのあらましに、なぜ100年も続いているのか、歴史や地域の環境、人の記憶と重ねて紹介しているエッセイ。モノの向こうにドイツの人々の精神性が垣間見え、楽しい読書となった。
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ドイツには職人の技量を認定する制度があり、昔からの文化を大切にしている。
日本は100年以上続く企業が多くありますが、匠の技をみんなで守っていく文化がまだまだ足りないと感じます。いろいろな方もいますが、ヨーロッパの奥の深さを感じます。
私は、日本の昔からの文化や歴史が好きなので、日本美の本や日本の手仕事に関する事を調べています。イザベラバードの日本紀行を読むと忘れ去られようとしている昔の日本を感じられます。 -
写真もふんだんにあり、読んでいるだけで、自分もドイツを旅してきた気分に浸れました!
第二次世界大戦、東西ドイツ分割、統一、EU加盟など、激動だったドイツに、百年も続くのは黒い森と中世のお城や教会ではないかと思い込んで読み始めました。
まったく違いました。
生活と楽しみと多くの人々の愛に支えられて、とても多く紹介されていました。
例えば、木のおもちゃ、スリッパ、お菓子などの紹介から、路上にある水道ポンプ、円柱広告塔。はては、レフォームハウス! バルハウス! 地下鉄!
私は特にバルハウスの「ダンスについての十戒」締めくくりの言葉に、思わず微笑んでしまいました。絶対にできるよと励ましてくれているんだと受け止めつつも、もっと短期に完璧に習得できたらいいのにっ! て思うのが、人間の人間たるところではないでしょうかね。。 -
この本には、ドイツ各地の素敵なお店が散りばめられているのだが、いずれも質やセンスが良いというだけでなく、それぞれ、二度の大戦を経験し、旧東ドイツ地域では戦後自由が無かった中で、物作り文化の伝統精神や歴史に流されない企業哲学を持ち貫き、100年以上の時を生き抜いた店ばかりである。