ゴージャスなナポリタン

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  • 産業編集センター
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本棚登録 : 93
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863111226

作品紹介・あらすじ

生意気な部下と腐れ縁の大男、生者と死者、焼きそばパンとナポリタン…などなどが入り乱れながら繰り広げられる「俺の暮らしはどうなるのだろう(不惑超えてんのに)」小説。第二回暮らしの小説大賞受賞作!

感想・レビュー・書評

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  • 2019/06/26


    ともふささんというパラサイトシングルのしがない中年男性の周りの話 とすれば、大したドラマがあるわけでもなく
    正直よくある普通の小説なのだけど
    地の文が、どことなく漫談めいているというか
    ユニークというよりフィクションの外側から語る口調のようで
    よくある文章を「読ませる」ようにリズムよく流れるように仕向けている。なんだかおもしろい。
    小説とすれば、どこかで大きいドラマがあるようなものだが
    この小説でいうと、

    ともふささんがいつか自殺するだろうから
    目撃したとして、いつか通報した時に死体を見ても平気でいられるように
    グロ画像を見てトレーニングをしている。そして日常をグロテスクと死体まみれに置き換えてしまう女性 ひばりさん

    という、思い込みの激しい御方の登場であろうか。
    ともふささんに会った瞬間に嘔吐してしまうという、ビジュアル的にも出来事としてもかなりのインパクトを与えてしまうひばりさんが、最終的にともふささんたちと一緒にゴージャスなナポリタンを食べる

    正直言うと、わけがわからない!
    ただ、わけがわからないなりに語りのリズミカルに助けられて最後まで読んでしまうのです。
    不思議な日常小説でした。

  • かなり前に日経新聞で知る 
    作品中に出てきたバンド名
    イギリスの傑作バンド runoversのデビューアルバム「5pop songs」
    日本のパンクバンド「コバルト」愛の歌
    北欧系バンド「風鈴」

  • 2016.6月
    ナポリタン。そんなんタイトルにつけられたら読まずにいられないじゃないか。特に何も起きないけど、この暮らしのなんともいえない息苦しさ、単調さ、ちょっとのダメさにしんどくなる。つかみどころのない人達ばかり出てくる。あの人みたいだなと思い出す人がいたけど、もはや私も年齢的にはその域。流されながらでいい。なんとかやってけばいいと思えた。

  • 仲の良い友達と
    理解のある恋人
    健康な両親
    嫌いでないお仕事
    …良い人生だと思います

  • 同年代?ということもあり、ああなんだかわかるなぁという部分もあり、私はもっとずっと"黒い"なぁ...という部分もあり(笑)

  • 面白いことの寄せ集め、荒削りだけどたしかに面白いです。後編が出るのかわかりませんが、個性的なキャラもいっぱい。アナザーストーリー期待します。
    気になるのは方言、この ”ら” の頻出は、新潟ともちょっと違う気がするし、いったいどこの?

  • 私には馴染みにくい文体でした。
    世界観はのほほんとしつつも、実際に起こっている出来事は結構シビア。
    40過ぎてから色々なことが起こる、まさに「おれのくらしはどうなるのだろう」小説。

  • ゴージャスなナポリタン、というタイトルだけで衝動買い。はっきりとはかかれないが、おそらく富山県を舞台に、印刷会社のコピーライターともふささんと、その友人、彼女、部下、近くのオフィスの人を巻き込んだ人間模様。40歳過ぎ、実家暮らし、独身、どことない先行きへの不安。このままでいいのだろうか小説、とあったけど、解決策というか、きっかけは発作的。自分の決断の遅さとはいえ、はしごをのぼったら、外されていた感、迷走、焦燥、それでも、日々はなんとかなる、とすぎていき。夫婦喧嘩の原因を、超くだらねー、と笑い飛ばし、コーラを投げつけあい、中学生のように喧嘩するシーン。屋上の太陽の光の下、たべるゴージャスなナポリタンの描写に心引かれる。美味しくて、楽しそうで、そんな一幕もあっていいよね、といったかんじで。おろし金DESSE…じわじわくる。

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著者プロフィール

丸山浮草(Ukikusa Maruyama)
1966年生。新潟県在住。
新潟大学法学部卒業後、地元デザイン会社企画課長を経て、フリーランスのコピーライター。
『ゴージャスなナポリタン』(第二回「暮らしの小説大賞」受賞/弊社刊)がある。

「2016年 『物語はいつも僕たちの隣に。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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