イランの家めし、いただきます! (わたしの旅ブックス)

著者 :
  • 産業編集センター
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863112223

作品紹介・あらすじ

ノンフィクション写真作家として活躍する著者が、アポなしでイランの一般家庭を泊まり歩いた20日間の旅行記。
言葉が通じなくても快く迎え入れてくれる、おせっかいであたたかな人々との出会いと、それぞれの家でご馳走になった“家めし”をめぐる食紀行。食を通してイランのライフスタイルが見えてくる!
数多くの著者撮影の写真とともに、コラムではイランの家庭料理のレシピを掲載。見ごたえ読みごたえのある一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 驚くほど自然に 現地の方から
    家に招いてもらいます
    そして お招きにはもれなく食事もついてきて
    床に料理をすらーーーっと並べた
    一家総出の温かい食卓に招かれます
    そして 旅で困ったことがないか
    本当に真剣に 持てる限りの伝手をつかって
    心配してくれます
    これぞまさに おもてなし
    日本人がこれほどまでに旅人に優しく出来るだろうか・・・
    いや 無理だなと 恥ずかしくなります

  • さらに「わたしの旅ブックス」叢書の一冊。これはおもしろい!この叢書ばらつきが激しいってことか?

    イスラム圏で怖い原理主義でなんだか紛争の多い地域っていう乱暴な印象しかなくイランもイラクも見分けがついてない私には非常に新鮮でおもしろい本でした。イランにこんな印象をもっているのは、情報メディアからの偏った入力をしているからだなと改めて思います。
    作者の旅に向き合う姿勢も良いです。そうなんだよね〜誰かのためにとか贖罪とかかっこつけたことではなく、自分が激しく惹かれるからなんだよね。だから遺跡とか興味ないとかいってばっさりきりすてるし、ひたすら今のイランの生活や人々に触れ合っていこうとするからニュースなどでは絶対に触れない視点や体験が素晴らしいです。女性一人のヒッチハイクとかかなり無謀なこともやっていてはいるけれど。イスラムだからといって戒律にがんじがらめになっているわけではないし、イランはアラブ民族ではなくペルシャ帝国の末裔というプライドがあるなど、とても興味深い。

    ネットやテレビでも同じ情報ソースからばかりではかなり歪な印象が簡単に作られてしまうなぁと思いました。自分の行動も変えていかないと知らず知らずに何かのバイアスがかかった考えになってしまうということですね。
    それにしても実際に行ってみたいなぁ。リアルに勝るものはないな。

  • イランを日本の女性が行き当たりばったりで旅行した旅行記。
    イランの食事文化に興味があり読んだ。
    ヒッチハイクをしたり、たまたま知り合った人の家にとまったり、結構無鉄砲である。
    イラン旅行4回目というのにペルシャ語も勉強していないし、読んでいていろいろ気に入らないことがあった。
    イランの人はお客をもてなすということを至上の命題としている国と聞く。それの文化にのっかった本である。文化的な考察も浅くみるところがすくないが、廟が多いことやイランの人々の素顔が垣間見れて面白い本ではあった。料理のレシピももう少し詳しく書いてほしかった。

  • イランは昔から行ってみたい憧れの国だ。女性筆者だからこそ現地の台所や女性の生き方などが見えてくる。

    いくら旅慣れているとはいえ女性ひとり旅でヒッチハイクするところは驚くし、フリーで何か所も巡る旅でスーツケースというのも大丈夫かと思ってしまう。だがその危なっかしさも筆者の人柄なのだろう。現地の人の寛容さと温かさが伝わってくる。

    家めしということで簡単なレシピもあり、日本でも作れそうなものあり美味しそうだ。

    イスラムの戒律が厳しい国というイメージが強かったので、写真を撮るのも見せるのも好き、SNSも盛んというのは驚きだった。
    女性パイロットがいたり、タクシーに女性ドライバーが多いというのも意外。
    見ず知らずの男性と同乗したくない、ということで需要が多いというのも考えてみればそうだろう。
    基本的に男性に決定権があるが、相談すればたいてい女性も働きにでることができるらしい。
    女性がなれないのは裁判官と大統領だけだそうだ。
    現地の方の「女性は自分の居場所を確保するために学び続けなければならない」という言葉が沁みた。

    また出てくる男性がみんな甲斐甲斐しく家庭に携わっているのがまた意外だった。
    共働き世帯が増え不妊に悩む夫婦も増えた、というのも、どこか遠い国に思えたけれど身近に感じられる。

    魅力的な観光地も多いのでいつか行ってみたい。だからこそ、落ち着いた世になって欲しい。

  • 2015年の10月、女ひとりでイランをヒッチハイクして、突撃!となりの晩ごはんを繰り返した20日間。いや、昼ごはんや朝ごはんも。
    しかし、バスで隣り合わせただけで、即おうちに招待して食事をふるまってくれるイランの人々の優しさよ。まれびと文化の強い土地と聞くけど…いや、昔は日本もこうだったのかな?
    著者の「女ノマド、一人砂漠に生きる」は、もっと過酷な砂漠でノマドのばあさんと何か月かを共にした記録なので、文化や民族性にもっと踏み込んでて、大いに感銘を受けたけど、こちらはさらっとした旅のスケッチ。ただ、コンビニや便利な屋台もない田舎だから、3食を手ずから用意し家族揃って食べる料理の質素な豊かさといったらー。
    ああ、そういえば、イラン料理は10年以上読み返している小説『サフラン・キッチン』でも、主役だったっけ。
    イスラム圏を旅行する勇気は湧かないだろうけど(酒飲めないし)、疑似体験をさせてくれたこの本に感謝。

  • Fujiyo Tsunemi 常見藤代 photography |
    http://www.f-tsunemi.com/

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    ノンフィクション写真作家として活躍する著者が、アポなしでイランの一般家庭を泊まり歩いた20日間の旅行記。
    言葉が通じなくても快く迎え入れてくれる、おせっかいであたたかな人々との出会いと、それぞれの家でご馳走になった“家めし”をめぐる食紀行。食を通してイランのライフスタイルが見えてくる!数多くの著者撮影の写真とともに、コラムではイランの家庭料理のレシピを掲載。
    見ごたえ読みごたえのある一冊。
    https://www.shc.co.jp/book/10243

  •  イランに行きたすぎて、テヘランの街歩き動画を見たりイラン旅行記を読んだり試行錯誤をして、せめてものエア旅行を試みている。
     前に読んだ『言葉の国イランと私-世界一お喋り上手な人たち-』、『映画の旅びと-イランから日本へ-』に比べるとよりパーソナルな旅行記なので日記を読んでいるような感覚。情報量はさほど多くないけれどたくさん写真が載っていたので、できればカラーで見たかったな。

  • イランの人はなぜこうもフレンドリーでお節介なんだろう。
    報道されるニュースだけではわからないイラン人の優しさがよくわかる一冊でした。
    とにかくトマト缶がよく出てくる。
    意外と米好き。
    果物もたくさん実る。
    抑制されているからこその豊かさを現地に行って体験したいなと思いました。

  • イランのイメージが変わった。国のイメージではなくて、そこの人と関わることの大切さを実感した。

  • イランといえば、アメリカとケンカしていて、独裁者がいて、といいイメージがなかった。それは表に立つものしか見ていなかったからだと気付かされた。イランに住むひとたちはいい意味でおせっかい。そこまでしなくていいよ、とおもうほど外国人である著者の世話をやく。女ひとりでヒッチハイクするのも、初対面の方の家に泊まるのは危険じゃないのかと思うが。

    残念なのは、白黒写真が多いため、家メシであるイランメシのよさが伝わってこないのと、単調な文章なため、眠くなった。

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著者プロフィール

イスラム・エスノグラファー。上智大学法学部卒業後、取材のテーマを探してアジア・アフリカを放浪。その旅でイスラムの人々の温かさに感銘を受け、イスラムをテーマにすることを決意。以後20年以上にわたり人々の中で生活しながら、イスラム社会の魅力を伝え続けている。2003年よりエジプトの砂漠で一人で遊牧する女性サイーダと暮らす。2012年「第19回旅の文化研究奨励賞」受賞。著書に『女ノマド、一人砂漠に生きる』(集英社)、『女ひとり、イスラム旅』(朝日新聞出版)、『イスラム流 幸せな生き方』(光文社)などがある 。

「2019年 『イランの家めし、いただきます!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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