ピュリツァー賞 受賞写真 全記録

制作 : ナショナル ジオグラフィック 
  • 日経ナショナルジオグラフィック社
4.16
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感想 : 62
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863131415

感想・レビュー・書評

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  • 優れた報道・作品に授けられる、米国で最も権威のある賞である「ピュリツァー賞」。賞の創設1942年から2011年までの受賞作を一挙に紹介した本作。写真には撮影時の背景や状況、撮影者自身の解説が相応に添えられ、読み応えのある1冊となっています。

    圧巻の一言。扱っているテーマは戦争、殺人、事故、差別、貧困、テロ-思わず目を背けたくなるようなショッキングな写真が大部分を占めています。しかしこれが現実だと正面から向き合う他にありません。また、このような写真の数々を危険と隣合せになりながら現場で撮影に臨んだ人が居るのだと思うと、ただ頭が下がるばかりです。
    実はこの本の内容の重さを前に、読みたいと思いながらもすぐに手を出せませんでした。意を決してページを開きましたが、手に取って本当に良かったと心から思います。

    先々月、2013年度ピュリツァー賞のニュース速報写真部門が発表されました。シリア内戦の凄惨さを伝えた1枚です。
    近い将来、見た人皆が笑顔になるような1枚がピュリツァー賞に選ばれることを切に願います。

  • 人の色々な面がわかる。
    目を背けたくなるときもあった。

  •  本書には、ピュリツァー賞の写真部門が創設された1942年から2011年までにピュリツァー賞を受賞した写真が掲載されている。それぞれの写真には、撮影に至った経緯や撮影の瞬間の気持ちといった写真家の背景や、写真が撮られた場面の説明が加えられている。前半の受賞写真はすべてモノクロで、後半ではカラーが多く登場する。

     米国の日刊紙に発表された写真の中から選ばれるというピュリツァー賞の性質として、日本ではあまり馴染みがない写真(写真が伝える事件や出来事)も多い。それでも、写真が伝えるインパクトは十分に感じられた。

     動画が伝える情報量は一枚の写真よりもはるかに多い。テレビだけでなく、YouTubeにアクセスすればたくさんの重大なニュース映像をいつでも観られる。そのため、現在では静止画(写真)の重要性は低くなっていると感じられるかもしれない。しかし、本書を読むと、それは大きな間違いであることに気付かされる。一枚の写真は、その写真が伝える瞬間が永遠に留められているために印象的で、長く記憶に残る。911の事件当時、飛行機が貿易センタービルに激突する動画を何度も繰り返し観て衝撃を受けたが、いまでも覚えているのは「世界貿易センターへのテロ攻撃」の二枚の写真だ(ビルに飛行機が追突する寸前の写真と膨張したビルが爆発している写真)。

     私は、まず写真をじっと観て、それから写真に添えられた解説を一つひとつ読みながらページをゆっくりと繰っていくという方法で本書を読んだが、ピュリツァー賞受賞写真の写真集として写真をぱらぱらと眺めていくだけでも本書は楽しめると思う。

  • いわゆる写真集なので、これを「読書」のログとして書評に入れるのは少し迷ったが、1942年から2011年までの全受賞作品と、その写真が撮影された状況、撮影者の経歴、撮影対象になった人や事件の概要のほか、報道の歴史や報道写真の推移なども都度、しっかりした文章で紹介されているので、「本」として記録に残すことにする。

    社会的に大きなインパクトを与え、多くのメッセージを伝えた写真を表彰するというピュリツァー賞の性質上、多くは戦争や自然災害の被災地や被災者の写真であり、中には気が滅入るような虐殺の現場が写っていたりもする。しかし、写真はすべて事実を写すものであり、過去を写すもの。写真から滲んでくる血生臭さから目を背けず、これまで何が起きてきたのかを振り返ることには、いつになっても大きな意義があると思う。

    写真自体のインパクトが強く、写真1枚あたりで語られるストーリーも長いので、読み切るのに数カ月かかったが、手に入れて良かったと思える本だった。

  • 写真の力をこれでもかと見せつけられる。

  • アメリカ国内で前年に発表された優れた報道・作品に授けられる「ピュリツァー賞」。
    写真部門が創設された1942年から2011年まで、ピュリツァー賞の全年度の受賞作を収録。各作品の撮影時の状況、写真への反響、写真家自身の証言などをまとめた解説、撮影データや同時代の出来事とともに紹介する。

    解説読みながら泣いてしまう
    悲しい写真がやはり多い
    複雑な思いが
    世界平和を願います。

  • 良書。
    知っておくべき人類の歴史の集積。
    そこから何を感じ、蓄積するか。

  • この本、とてもいい仕事してる。

  • 2014.04.29
    1回目読了。
    衝撃的な写真がいくつか。

  • ジャーナリスト達が撮影した写真をまとめた一冊。
    写っているのはどれも只一つの「命」だけ。
    じっくりと見て欲しい。

    全て、ノンフィクション。

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