ネクロノミコン異聞 (あくしずレーベル)

著者 :
制作 : 松代守弘  野々原幹 
  • イカロス出版
3.50
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本棚登録 : 22
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863204805

感想・レビュー・書評

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  • あらすじやネットレビューを見るとミリタリー色が強く、表紙詐欺(?)かとおもいきや
    素人でも大丈夫なように料理されていたので安心した。

  • ネクロノミコンというタイトルからも判る通り、クトゥルーネタのノベルスですが、WW2の独ソ戦が舞台になるなど、架空戦記のエッセンスもあります。
    さらに加えてフェティシズムを投影した美少女邪神がパートナーという、なんでもアリな作品。

    設定だけだとひどく混沌としてそうですが、WW2絡みの史実やそれっぽい雰囲気の設定がしっかりしていて、思っていたより読み応えがありました。
    こういうバックグラウンドを固めた本は好きです。

    少女たちのモデルになった邪神達を作中で明らかにしないスタンスも良かったと思います。知っていればすぐに見当が付く程度には元の設定が生きていますが、語り過ぎないのも大事かと。

  • 続編出るの?

  • 回送先:品川区立五反田図書館

    評者としては率直に言ってこうした作品に低い評価をつけることが往々にして存在する。これは評者の政治的な立ち位置とかではなく純粋に性的欲望とミリタリズムが包摂する射精にも似たオーガズムをいわば他者化することで、自己総括を置き去りにしてきた部分に対する反感がその最大の理由である。
    本書も最初は、「どうせまたそうなのだろう」との印象ではあったのだが、文中―主人公の少年の目を通しているという前提条件をつける必要があるとはいえ―そうした性的欲望がもたらす行く末をおぼろげながらも輪郭をにおわす表現をしている部分を読み、ようやく次のステップが見えてきたかとの思いを新たにする、もちろん評者が見据える段階には程遠いがそれでも何もしないよりかはマシだ。

    惜しむらくは、主人公がなぜ読み手として想定されている東アジア系の異性愛男性で、同時に舞台として位置づけられ第三帝国下のドイツ系の人間を父親(とはいえこれは、この手の小説では比較的ありがちな配置であることにも留意する必要があるだろう。というのも、当時の日本の国籍法では「母親が日本人」の血統を保有することが何よりも重要視されたためでもあるからだ)としてオマージュ化するのかについて無自覚なことだ。そして斎藤美奈子ではないが、「男の戦いと女の戦いが同義ではないこと」と同様に、「主人公の戦いがオーディエンスを取り巻く社会環境への戦いと同義ではないこと」に対する意識のなさだけが一人歩きする危険性をにじませていることもまた本書に対する不安材料である(作者に予見しろというのは土台無理な話であるのだが、本書の展開ではそうした行為を行えとオーディエンスから無茶な要求が突きつけられる恐れがありうるのだ)。

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