- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863240124
感想・レビュー・書評
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生物の機械論者を否定。
生物は絶えず生まれ変わっている。
動的平衡。
あとダイエットの話とか大衆ウケしそうなトピックがちらほら。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
生物を生物たらしめている「動的平衡」。生物のシステムとしてだけではなくて、生活のスタイルとしても、ものの考え方としても、当てはめて考えられるよう思う。凝り固まるのではなく、インプットとアウトプットを繰り返し、揺れながらバランスをとる。そんなことも考えられるような、理系の読み物でありながら、壁のない、受け止めやすい内容。
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生命とは、絶えず破壊と創造を繰り返し平衡を保っている状態を言うそうです。それは、知識においても同じことが言えるのではないでしょうか。
情報化社会が進んだ今、今日得た知識が陳腐化するのはあっという間です。ナレッジ・エコノミーと言われるように、現代において知識の有無は死活問題といっても過言ではありません。
では、知識が陳腐化しないためにはどうすればよいか。「直感が導きやすい誤謬を見直すために、勉強を続けるべきである。」と本書にもあるように、「貪欲に勉強する」ことではないでしょうか。
確かに、経験から得られる直感というのは業務の効率化を図れます。しかし、その経験のバックボーンである知識が現代において意味を成さないものであるならば、経験からくる直感も信用できるとは言えません。
人は安定を求める傾向があることから、安定の土台たる経験を捨て去ることは簡単ではないと思います。しかし、経験においても破壊と創造を繰り返さなければ、その地位に留まっていられないのではないでしょうか。それは、生命の維持体系と通ずるものがあると感じました。 -
「生命とは動的な平衡にあるシステムである」と、私たちの生命が可変的でありながら持続的であるさまについて語っています。
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久しぶりに本を読んでドキドキした。
なかでも「私たちの生命を構成している分子は例外なく絶え間ない分解と再構成のダイナミズムの中にある。
(中略)
個体は感覚としては外界と隔てられた実体として存在するように思える。しかしミクロのレベルでは、たまたまそこに密度が高まっている分子のゆるい「淀み」でしかない。」の部分を読んだとき衝撃が走った。
自分の中の視座を確実に変化させてくれる素晴らしい本です。 -
1959生まれの分子生物学者~「生きている」というのはタンパク質(正確にはアミノ酸)の流れ,すなわち動的平衡のことで,新たなタンパク質の合成がある一方で,細胞は自分自体のタンパク質を常に分解して捨て去っている,合成と分解との平衡状態を保つこと。コラーゲンだとかヒアルロン酸だとかコンドロイチンだとかという栄養補助食品は膵臓から出る分解酵素によってアミノ酸レベルに分解されるから,意味はない。トマトの果肉がポリガラクチュロナーゼによって壊されていく,その崩れかけがおいしいのだ(これは食とセックスが共通の構造を持っている好例?)。ミクロなパーツが組み合わされ,エネルギーと情報がやりとりされ,その「効果」の方法に生物現象のすべてがある~プロローグを読んでいて…ナンの話だ? バイオビジネスはなかなか当たらないってこと? と疑問に思ったけど,必要なんだろうか? ロハス・マガジン,ソトコトに載ったエッセイがネタ
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生命に関する様々なテーマに対し、分子レベルでわかりやすく解説した本
生物は様々なパーツでできてはいるものの、
機械とは全く異なるダイナミズムがあり、
可変性、全体としてのバランスを保つ機能が非常に優れている。
この機能を動的平衡と表現している。 -
情緒的な科学読み物
文系アタマにも優しく入ってくる
哲学的