- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863240155
感想・レビュー・書評
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象は、ときに攻撃的で残酷だが、知能が高く、慈悲深い…、
私が本書を読んで象に抱いたイメージです。
太母と呼ばれる象とシロナガスクジラとの邂逅の場面は実に感動的でした。
こういう場面に立ち会うことができたなら、何事にも代え難い宝になるでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
茫洋としていて、ノンフィクションとして読むべきか物語と捉えるか迷う。
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気持ちの底がしーんとする本でした
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09/08/14 ★★★
著者の象に対する情熱は少年の時に体験した不思議な男、白い象との出会いから始まる。
しかしアフリカにおける象は迫害されていた。
数が減っていく中、調査により判明していく象の驚くべき生態。
特に巨大な体格を持ちながら物音一つさせずに現れることや、
ヤコブソン器官を通し、数十年前の臭いを辿るなどの能力から
作者は見えざるものとしてアフリカゾウをエレファントムと呼んだ。(と私は思う。)
ただこの呼び名は消え行く者という意味も含んでいるのかもしれない。
ジャングルの中は振動波に満ちていて、ワトソン曰く
生態系のなかである生物がいなくなるとその生物が本来使っていた
周波域がぽっかり空くようだ。実際象がいなくなった森を調査すると、
象の使う人間には聞こえない超低周波のバンドが空いていた。
ただ全体を通すと興味深い話も多いが、何とも科学的でなく
精神論的、アミニズム的な論調が続く。(まぁ著自身も自覚していた)
伸一さんがやるんだからもうチョイ面白いと思ったけど、期待はずれだった