新訂版 “I t”(それ)と呼ばれた子 完結編 さよなら “i t” (ヴィレッジブックス)

制作 : 田栗美奈子 
  • ヴィレッジブックス
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本棚登録 : 151
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863322639

作品紹介・あらすじ

「母さんを、ぼくは許せるだろうか?」幼い時から実母による虐待を受け続けたのち、里子として偏見と差別のなかで成長し、18歳で空軍に入隊したデイヴ。かつてはヒーローだった父親が哀しい死を遂げ、結婚生活もまた悲劇に終わる。それでも、最愛の息子スティーヴンとのふれあいを通じて、癒されてゆく。そして、ついに母親との再会を決意。憎しみと許しのはざまで苦悩しつつも、人生最大の問いかけ-「なぜ、ぼくを虐待したのか?」と尋ねるために…。虐待体験者がトラウマを乗り越え、人間として生まれ変わるまでの魂の軌跡。

感想・レビュー・書評

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  • 母親から受けた自身の児童虐待経験を一人称で描く実録もの、完結編。

    父親と母親の死、空軍入隊、結婚、息子の誕生、空軍除隊、離婚、そして再婚。
    何年間ものデイヴの出来事が執筆当時に至るまで収められている。

    虐待を受けた理由は…些細なこと。
    息子に対し、長年すさまじい暴力を伴い苛め抜ける正当な理由だと母親は訴えるけど、どんなに育児に疲れて夫への不信感がある中でも、あんなことをできる理由にはならない。
    デイヴ、あんな仕打ちを受けても母親に対しての愛情や救済の気持ちをまだ抱いてるんだよなァ。
    プロローグの幼いデイヴが何度も看護師に尋ねる「神様にかけて?」に胸が痛む。

    元妻パッツィ(寂しがりの酔っ払いでお金にルーズな部分以外はそんなに憎めない)を信用してないのに8年間も結婚生活を送れたのは、デイヴの母親に対する愛情深さやまだ希望を持とうとする部分と共通するかもなァと思った。

    愛する父親の死に目にあえた(それも父親を自身の腕の中に抱いて)のは、何事にも真摯に向かった彼の生き方の証のような気がした。
    最後の10代に入った息子からのメッセージ、あれ、デイヴにとって人生最高のプレゼントじゃないですか!

  • 虐待に遭った過去を持つ人が、どう生きていけばいいのかを教えてくれる作品。そういった経験がない人は、自分がいかに恵まれているかを気づかされる。

  • 壮絶な虐待を乗り越え、心から自分のような被害者が増えないことを願い活動されているデイヴ氏の実話。
    人を憎まず、許すことの重要性を教えられた。
    母の温もりを振り返る結末が清々しかった。また読みたい作品です。

  • この期に及んで・・・という程、次から次へと困難にぶち当たりますが、最終的には幸せな家庭を築けてよかったと思います。
    息子さんとは別居しているようなのですが、自由に会うことができているみたいですね。

  • 個人的には虐待をする人間の動機・心情の解明なんかどうでもいい
    本人の供述が取れたとしてもそれが真実とは思えない
    それよりも現状に救いを求める子の救済の方が遥かに優先される

  • 最後のお話。本人が自分の子供は虐待してないみたいでほっとしました。

    批判もあるみたいだけど、少なくとも一部は事実なんでしょ?ならば十分だと思いますけどね。

    そりゃ~一部は誇張かもしれませんが、自分の子供を虐待するけとは悪いことで、周りの人が救うこともできることが伝われば十分じゃないの。

    また虐待を受けた子供も、助けることができるかもしれない。

    やる偽善のほうがよっぽど世の中の役にたつわw

  • 児童虐待の凄惨さを改めて感じた。母親の狂気と、少しずつ崩れていく家庭。
    負の連鎖を生まないために何が必要なのか…虐待にあった児童は本当の意味で自分の心を取り戻せるのか。考えさせられました。

  • 母親からの激しい虐待から救われ、里子として育った著者が、空軍に入隊し、結婚して父親となり、離婚して再婚します。
    そして、世界中の子供たちのために講演して回る生活にいたるまでのエッセイ完結編です。
    いろいろ、あるけど、何事も乗り越えていく根性が「生きていけるか」の大事なポイントになるんだなって思いました。

  • 児童虐待からはじまり、衝撃的な1作目、嵐のような人生をたどる2作目に続いての3作目。内容的にはこれまでの2作に比べると、落ち着いて読めます。そして、1作、2作を読んだ後だと、本当に良かったと心から思いました。

  • なぜ?なぜ?なぜ?
    それが知りたくて、下巻までアッという間…
    心に強く残った本です。

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