ハーレムに月の涙が (ヴィレッジブックス F リ 1-5)

  • ヴィレッジブックス
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863322981

感想・レビュー・書評

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  • 読み終えたばかりの今、私的にはもう☆10個くらい付けたい心境です―あくまでも、個人の趣味ですが。
    あまりにも私の好みのツボに―しかも要所要所も含めてのすべてがツボにハマッたため、本当に読みすすめてゆくのが楽しくてなりませんでした。
    ページをめくる度に、先の展開が気になってワクワクどきどきでした。

    内容としては、寄る辺を失ったうら若い貴族令嬢が頼りにならない後見人から逃れる途中、さらわれてオスマントルコの国バリカのハーレムに売り飛ばされるところから始まります。

    バリカの太守ジャミールの愛妾(イクバル)となったシャンテルは、暴君だと思いこんでいたジャミールの意外な優しさを知るにつれ、彼を愛するようになります。
    ただ、ハーレムには彼の寵愛を受ける50人もの女性がひしめいており、特に彼の最愛の妻といわれる第一夫人のシーラの存在は、彼女の心を沈ませる原因になりました。
    ところが、このジャミール、実は暗殺計画の犯人たちを欺くため、双子の弟のデレクが入れ替わっていたのです。そうとも知らず、シャンテルは―。

    デレクは幼い頃、バリカでは死んだことにされ、イギリスの祖父に引き取られて育ちました。将来は侯爵になる高貴なイギリス紳士です。
    シャンテルにはこの事実は物語りの最後の最後まで知らされず、話は進みます。
    イギリスの淑女がさらわれてトルコのハーレムに入れられるという話はよくある話形ではあるけれども、太守が実は双子の弟と入れ替わっていた、、、という設定が特異で、ここが「ありそうでない」というこの物語りの面白さを決定づけているのかもしれません。
    図書館で見つけて、ざっと荒筋を読んで借りましたが、大正解でした。
    500ページ近い分厚さの長編にも拘わらず、飽きがくるということが一度もなかったのも珍しいです。
    空き時間にページを開いて読み出すと止まらなくなりそうで、止めるのには意思の力が必要でした―笑
    忙しくて、どんなに間が空いても、「続きが知りたい」とまた引き寄せられるように本に手が伸びるのです。
    何か自分でも不思議な気がしました。
    どんなに長い物語りだとしても、本当に面白ろければ読者を飽きさせず興味をそらすことなく、最後まで引っ張ってゆくことができるんだなー、と、当たり前のことですが、改めて学んだ気がします。

    小説だけは読み手の好みによって評価が分かれるところなので、絶対とはいえませんが、久々に読み応えのある面白い小説を堪能できたと思います!
    まさに、大絶賛したい作品でした。

  • マロリー一族の作者だから、と思って読んだけど、イマイチ好きな雰囲気ではなかった。。。残念。

  • ヒーローもヒロインも微妙。
    後先考えず似たようなミスを繰り返すヒロインは本当に反省してるのかという感じであまり魅力的とはいえません。
    誇り高いというより浅慮な怖いもの知らずという印象。
    ヒーローはイギリス育ちで優しいけど、本国に幼なじみの婚約者がいる状態でヒロインに手を出します。
    ある程度は仕方ないとはいえ、帰国時の船の中とか正体もバレてるし、オマケにヒロインと結婚する気もないのに…という場面でも肉体関係を持つ優柔不断なイメージ。
    一番質が悪いのが、迷いつつも婚約者とは別れる気がないところ。
    都合よく婚約者に別の相手が見つかったから良かったものの、そうじゃなければヒロインを愛人にする気だったのか?と…

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