- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863323629
感想・レビュー・書評
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スペイン文学を初めて読みました。
天才画家の苦悩や近親・周囲の状況などよく描写されています。友情・愛情が人を動かすんだろうなと思える物語でした。
絵を描く事の難しさやスペインの事について少しでも知れた気がします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
美術館に売られた自作の絵画に欠点があるとして一筆加えたい天才画家とそんな偉大で気難しい画家を父にもつ子の葛藤の物語。
絵画とは?ということを語りながらぐいぐい読ませる。
これは「螺旋」も読まねば。 -
螺旋の方が疾走感があって、よかったな。次回作に期待。
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父子ものかな?と思い、芸術ものかな?と思い、ちょっとミステリ風なのかな?と思う。その、どれでもなく、どれでもある。
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リャマサーレスの翻訳が読みやすかったので、同じ木村氏の翻訳である本作を図書館の新刊コーナーで見つけたので借りてみた。
偉大な天才画家エルネスト・スーニガと、その父親の愛情に飢える息子フアン。
サスペンス風の味付けも施されているが、全体を通して語られているのは、この父子の愛憎であり、彼らを取り巻く人々との愛や絆の物語だ。
読みながら、退屈になるかもと不安にもなるほど、淡々とした語り口であったが、思いのほか引き込まれ、静かな語りであればあるほど、その奥に隠された激しく深い心情を思わされた、という感じ。
本作よりデビュー作の「螺旋」の方が起伏に富んだ物語のようなので、今度はそっちを読んでみようかな。 -
メインの筋立てだけを見れば少し弱い気がするが、
そこに関わる人達の思い、
気持ちを丁寧緻密に描く肉付けがなされると、
良質な作品が生み出されるわけだ。
余韻を味わえる佳作。 -
「キャンバス」(サンティアーゴ・パハーレス:木村榮一 訳)読み終わった。スペイン人作家の作品を読むのは生まれて初めてかもしれない。バルガス・リョサはペルー人だし、うーん、ほかに著名な作家も思いつかないし、やっぱ初めてか。天才画家の最高傑作をめぐる物語。もう少し深みが欲しいかなあ。