雨のなかの待ち人 (ヴィレッジブックス N ロ 3-2 イヴ&ローク 2)

  • フリュー
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863326835

感想・レビュー・書評

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  • イブ&ロークのシリーズ2作目。
    よく出来たロマンティック・サスペンスです。

    りりしい女性警部補のイブは、捜査中に知り合った大富豪のロークと恋仲に。
    とはいえ、恋多き男でもあった謎の人物ロークに、辛い育ち方をして仕事一途でやってきたイブは、もうひとつ、心を許せないでいます。

    高名な女性検事シシリー・タワーズが発見された。
    深夜に上流階級の女性が一人で行くような場所ではない。
    シシリー本人はやり手で欠点のない女性だが、仕事柄、恨みを買った可能性はある。
    身近な人間には、ぞろぞろ問題が出てくるが‥
    難航する捜査中も、個性的な人物描写はお手のもの。

    同じ手口で、女優が殺され、どちらもロークとかかわりがあったことが明らかになる。
    苦悩するイブは、マスコミの力を利用して、自ら囮になろうと‥
    前作で登場したマスコミの女性も、味方につけています。

    近未来2050年という設定。
    街中での移動に空路も多く使うようになっていたり、アンドロイドが普通に使われていたりします。
    ネット探査の達人が、イブの強力な補佐役。
    若い歌手の友人メイヴィスは、気を許せる間柄。

    ベストセラー作家ノーラ・ロバーツの別名義の作品なので、つぼを押さえた描写で、どんどん進みます。
    女性に反感を抱かせないヒロインの造形も、おみごとですね。
    一度は別れた二人が苦しみ、それぞれ我慢できなくなるあたり、待ってましたの書きっぷり。
    面白く読めました☆

  • 「イヴ&ローク」第二作。本書のラストシーンでロークはイヴにプロポーズすることになるのだが、それはまた別の話…。

    雨の夜、有能な女性検事が殺されるところから物語がはじまる。彼女のような"上流階級"の人間が近づく理由もない場所で。
    そこから始まる連続殺人。手口は同じ、被害者はみな女性ばかりだが、共通点は見つからない。

    イヴの行動力と洞察力が試行錯誤をしながらも、まさにパズルのピースをひとつひとつはめていくように真実へと彼女自身を導いて行くさまは見事。
    何ひとつ見落とさない「警官の目」は、近未来を舞台としたこの世界に存在するどんな文明の利器よりも鋭い。

    親友にして同僚のフィーニー、愛すべきメイヴィス、多くの魅力的なキャラクターたちが物語を彩る。
    例によって濡れ場はあまり好きになれないというか興味がないのだけれど…イヴのトラウマに触れるものでもあるから、描く必要もあるのかな。

    パートナーのロークは完璧な美しさだが、クセのある人が好きな私は嫌味な執事のサマーセットがお気に入りです(笑)。

    最終的には、あやしいようであやしくないようでやっぱりあやしいあの人が…なのだが、一番いい場面なので触れないでおこうと思う。

  • 『この悪夢が消えるまで』につづく傑作ロマンティック・サスペンス第2弾!
    雨に濡れた場末の路上に横たわる女は、無残にも喉を切り裂かれていた。彼女の名前はシシリー・タワーズ。高名な検事だった。
    なぜ彼女は深夜にこんな物騒な地域を訪れたのだろう?
    ニューヨーク市警の女警部補イヴはそういぶかった。だが、やがて同様の手口でひとりの女優が殺害され、イヴの疑問は苦悩へと変わった。ふたりの被害者の共通点は、世間に名が知れていることと、大富豪ロークと付き合いがあることだけだったのだ……。
    『この悪夢が消えるまで』につづくイヴ&ローク・シリーズ第2弾!

    --------
    この作品に非常に多く出てくるのは、女という性別を憎む男。
    これが事件の鍵を握っていることがおおいです。
    まぁロークもイヴも、力を誇示したい男に幼いころ虐待されているわけで、どうやってもこういうネタは多いんでしょうね~。
    男女の性別でなく、人間、人類、生き物みたいな視点で生きれればもっと楽になるんじゃないのかな?ってちょっと思ったりします。

    事件自体は、特に謎解き用の複線とかはあまりなく、ミステリーというよりもサスペンスって趣ですね。
    この巻のやはり大きな目玉はイヴとロークの関係性の変化でしょうかね。
    恋人同士だけど、同じ速度や深度で相手を好きになってるわけではないので、そのギャップに悩む二人。
    そこがやはり大きなお楽しみポイントなのでは?

    イヴに自分の家のように安らいでほしいと思うローク。
    あまり好きになりすぎておかしくなりたくなくて距離をどこかにあけておきたいイヴ。
    結局衝突して、一旦別れてしまうのですが。

    自分の中の感情や気持ちを確かめたくない、確認したくない、何なのかしりえたくない。
    そういうジレンマのエピソードが非常によいです。

    サスペンス部分も、ラストの犯人との対決はなかなか緊迫感がってあきさせないスピード感がある作品です。

  • イヴ&ロークシリーズ第2作。
    高名な女性の喉をかき切る連続殺人が発生、イヴが捜査に乗り出す。
    相手との距離感を測っているような状態のイヴとロークがけんかをする。イヴはふつうの女性とは一味もふた味も違うんだなあ。

  • 今回はロークが1作目でイブに告白しててとこで終わっちゃうんだけどその続きのお話。 まぁーくっついたんだけど20作以上もあるのにこんなに早くくつけちゃっていいのか??って思ったよね。 そんで今回の読みどころ?つーか面白かったのがマスコミと警察の駆け引きかな。 現場を荒らしてでも「視聴率」の為にえげつないぐらい操作の邪魔するマスコミに対して イブはあの手この手で立ち回るって感じ。 イブは結構頭良くてかっこいい女のイメージであたし的には結構すきなんだよなー。 だからはまっちゃったんだけどww

  • イヴ&ローク・シリーズ第2作。

    高名な女性検事と人気女優が同じ手口で殺害された。容疑者を特定できずに捜査は難航。そんななか、ふたりの被害者はロークと付き合いがあったことがわかって……。

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