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- / ISBN・EAN: 9784863327856
作品紹介・あらすじ
12歳、なにもかもがきらめいて見えていたあのころ…アメリカ南部の田舎町で暮らす空想好きの少年コーリーはある朝、父とともに不可思議な殺人事件を目撃してしまう。そこからコーリーの冒険に満ちた一年間が始まった!底なしの湖に車と共に沈んだ無惨な死体は誰なのか?悪夢にうなされる父はしだいにやつれてゆき、コーリーは現場に残された緑の羽根を手がかりに、謎解きをはじめる。その過程で友や愛犬と体験する忘れ得ぬ体験の数々-誰もが子どものころに持っていながらも、大人になって忘れてしまった魔法を信じる心をよみがえらせ、世界中の読者好きを夢中にさせた珠玉の名作。世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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自分も12歳の頃を思い起こせば、理屈のない恐怖体験や怪物、そして奇妙で不思議な大人たちが町の中、何処かにいた気がすると記憶の奥に蘇ってきそうだ。
上巻は春から夏まで、12歳のコーリー・マッケンソンが偶然目にした殺人事件や、レディと呼ばれる106歳の黒人魔術師との出会い、そしてオールド・モーゼズと呼ばれる怪物など、それらが不思議なくらい穏やかに郷愁感を持って書かれている。
スティーヴン・キング、ディーン・R・クーンツに次ぐモダン・ホラー界の第三の男といわれたロバート・R・マキャモン。
そんな彼がホラーを書くのを辞めたと言われた後に発表した作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
少年たちの町、アラバマの田舎の話、どんどんと引き込まれまれていきました。
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1964年アラバマ州ゼファーという小さな町が舞台。一人の12歳の少年が体験した一年間の成長物語。冒頭で殺された男が湖に沈んでいくのを目撃した謎を追っていくことが作品全体のメインなのだが、その過程の中の少年の日常風景が素晴らしく描かれている。主人公の男の子がとんでもなくいい子なのである。12歳の子供の心の葛藤や、純粋な気持ち・驚き・感動・悲しみ・・・などなどが全て詰め込まれている。もう言葉では言い表せないくらいすごい小説である。涙と一人笑いなくして読めない。このような小説に出会うために本を読んでるのだ、と思った作品。
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子供の頃に憧れた心躍る要素が一杯の作品です。
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道尾秀介おすすめ。
この本のあとに道尾秀介『光』を読むといいらしい。 -
文春文庫版も持っているのに購入しました。
本当に大好きな作品です。 -
新装版で再読。何度読んでも色褪せない物語で常に新鮮。マキャモンの夏の描写は素晴らしい。「勇気とは、自分に向けるそれよりももっと強い愛情を他人に向けること」という言葉をしっかり胸に刻んでおきたい。
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※上下読了
現代版トム・ソーヤーの冒険といった感じ。
感受性豊かな少年は、現実と夢の間を行ったり来たりしながら生きている。
町に起こる大小の事件を丁寧に綴っているのだが、メイン・ストーリーとして池に沈んだ死体の謎があり、物語に陰影をつけている。
読みながら一緒に空を飛んだり、一緒に恐怖したり、一緒に泣いたり、
……まあ本当のことを言えば泣きはしなかった。
それでも不思議なときめきを感じたのは確か。
ただのノスタルジーではなく、読み物としてしっかり面白い。
少々ドラマチックすぎる部分はあるが、等身大の家族を描いていると思う。 -
富山などを舞台とした作品です。
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