その夜、彼女は獲物になった (ヴィレッジブックス F シ 2-2)

著者 : アイリス・ジョハンセン 池田真紀子

• フリュー (2005年7月1日発売)

感想・レビュー・書評

[ponta_pontaさんの感想 · 2010年9月22日]

【amazonより】
ロマンティック・サスペンスの女王が贈る会心の娯楽巨編！
相次ぐ死の危機、その狭間で育まれる愛
コロラド州でダムが決壊し、多数の犠牲者が出た。女性フォトジャーナリストのアレックスは救助活動に加わるが、やがて驚くべき光景を目撃した。彼女を迎えに来たヘリコプターが謎の男たちに撃墜されたのだ。しかも、その際に耳にした男たちの言葉は、ダムの決壊がテロ工作の結果である可能性を示唆していた。この日以来、アレックスは何者かに執拗に命を狙われる。彼女を救えるのは、かつてCIAの暗殺者だった男ジャド・モーガンだけ。が、ふたりの行手を阻むのは、ホワイトハウスをも巻き込む巨大な謀略だった！
アイリス・ジョハンセン会心の娯楽巨編！
----------
失われた顔のスピンオフ作品のひとつです。
何でも屋的と言うか、問題解決のプロであるガレンが前作で裏切られたけれども、なんとも憎めないスナイパー、モーガンが主人公です。
ガレンとモーガンの奇妙な絆というか友情がたまらなくよい感じです。

ガレンの雇い主である大富豪ローガンも地味だけどシリーズ通すとなんとも印象的なキャラクターですね。
このシリーズは不思議なんですが、それぞれの主人公となる女性たちとヒーローたちとの関係性より、ヒーローたちの絆のほうがどうにも目だって仕方がないですｗ
もともとのシリーズの主人公イヴの恋人となるジョーとローガンの関係も不思議な親密さがあってとても不思議な感じです。
男性キャラが奇妙にキャラ立ちしているせいでしょうかねぇ。
本作に登場する大統領アンドレアもちょっと不思議な感じの魅力を持っているというか、超然としてるなーっておもいます。

本作のヒーローであるモーガンはその中でも特に変わり者です。
情に流されない点が非情と言うか。
そしてちょっと臆病なのかな。ヒロインのアレックスが最初反発しまくるんですが、ある瞬間から押せ押せになります。
もうそれをどうやったら回避できるか、アレックスをすごく好きなのに、逃げまくろうとする。とても不思議な感じです。

あまりエロイシーンがないというか、ものすごくあからさまな描写もないので読みやすかったし、サスペンスとしての規模感もなかなか壮大でかなり好きなタイプの作品でした。

[あけさんの感想 · 2009年10月14日]

アイリス　ジョハンセンのFBIシリーズ、かなり楽しみにして読んでおりますが、今作も期待を裏切らないストーリー展開でした。シリーズを通してちょこちょこと知った名前が出てくるのが、なんともうれしい限りです。