感性で拓くマーケティング

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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863450387

作品紹介・あらすじ

コモディティ化の時代、機能や品質だけではモノが売れない時代に、新たな打開策としての感性からのマーケティング・アプローチを解説します。

感想・レビュー・書評

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  • 「伝統的なマーケティング理論は消費者の理性面を論じていたが、本書では消費者の感性面に焦点を当てる」
    「市場のコモディティ化が進む昨今、商品が機能的価値を備えているのは当たり前で、新しい差別化軸として感性ベネフィットが注目される」

    恩蔵教授の意気込みはわかる。ただ学生さんならいざ知らず、自社商品の差別化を考える企業人が読むには、冒頭の教授の言を真に受けてしまっては不満足感が残るかもしれない。

    逆に言うと、本書の論考は香り、音響、照明、色彩、脳機能と幅が広いので、基礎教養として胸にしまっておくには良質の論考が揃っていると言えるんじゃないか。すぐに役に立つことだけがマーケティング論ではあるまい。

    最近では居心地の良いお店、感性的フィットする広告が増えた。消費財企業は研究と効果計測を繰り返し、効果的な店舗照明、香りが嬉しい商品、芸術的なTVCMを生み出している。

    先進的な企業は学術的な研究からのフィードバックでこのような感性マーケティングを生み出したのではなく、実態は後者が前者を追いかけているのだろうけれども、感性ベネフィットを体系的に扱わない企業に身を置く者としては、広告代理店任せでは決して追いつけない差があることを痛感させられた。

  • 早稲田大学の恩蔵教授とDNP社により運営されている「買い場研究所」による書籍。「感性マーケティング」というテーマを軸に、「香り」「色彩」「光」「脳科学」「音」という様々な視点からの研究成果及びマーケティングへの応用例が紹介されている。「日本かおり研究所」「カラーデザイン研究所」「脳機能研究所」という専門の研究所であったり、パナソニックさんの照明事業の責任者であったりが登場し、相当深い知見を披露してくれている貴重な1冊。

    スペック(機能価値)から、感性(情緒価値)へと付加価値訴求の方向性がシフトしていくのは間違いないことであり、五感を駆使して今までにないマーケティングアプローチをする必要性を痛感した。一方で、どれもまだ実験段階であり、特に嗅覚などは個人の嗜好差が極めて大きく、マスマーケティングへの適用には、まだ時期尚早であることも同時に理解した。

    「そのまま使えない=価値がない」という短絡的な話ではなく、このアプローチからどんな示唆が得られるのか?今までとは違うものの見方ができないか?という風に活用すべき1冊だと思う。あと、単純に様々な知的興奮が得られるのでそれだけでも価値があると思います。

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