- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784863851115
作品紹介・あらすじ
圧倒的な言語感覚<br>この若い才能は、類いまれな想像力と、細部を見極める繊細な洞察力で、言葉の世界に新たな意識を刻みつづけるに違いない。<br>東 直子(解説より)<br><br><br><自選短歌五首><br>夕暮れのゼブラゾーンをビートルズみたいに歩くたったひとりで<br><br>ハンカチを落としましたよああこれは僕が鬼だということですか<br><br>自販機のひかりまみれのカゲロウが喉の渇きを癒せずにいる<br><br>鮭の死を米で包んでまたさらに海苔で包んだあれが食べたい<br><br>カードキー忘れて水を買いに出て僕は世界に閉じ込められる<br>
感想・レビュー・書評
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レビューを見ると他の歌人よりレビュー数の桁がまず違い、好感を示すレビューが多かったので読んでみましたが(短歌界の新鋭と言われているらしいですね)私はいいと思う歌とあまりピンとこない歌の両極端に分かれました。
異性の歌人だからでしょうか。
著者略歴
1988年山口県生まれ。山口県在住。
2011年より作歌及び投稿を始める。
2012年第41回全国短歌大会大会賞受賞
○空を買うついでに海も買いました水平線は手に入らない
○消えてゆく歌もみんなが口ずさむ歌もひとりが歌いはじめた
○手がかりはくたびれ具合だけだったビニール傘のひとつに触れる
○活字では登場しないぼくたちはどんなにあがいてもエキストラ
○小説のように場面は変わらないだからぼくらは扉をめくる
○弁当のワゴンは五回通過してラストシーンのような夕焼け
○「かなしい」と君の口から「しい」の風それがいちばんうつくしい風
○それらしく咲いてくれたらああこれが最後なんだと思えたのにな詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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fukayanegiさん、ベルガモットさん、こんばんは。
fukayanegiさんの本棚でベルガモットさんの噂してたの見つかっちゃいました...fukayanegiさん、ベルガモットさん、こんばんは。
fukayanegiさんの本棚でベルガモットさんの噂してたの見つかっちゃいましたね!
お二人の木下さん評で、読む前から楽しみニヤニヤしてしまってます♪2022/11/06 -
ベルガモットさん、111108さん
コメントありがとうございます!
というか、こそこそお名前出してしまってすみません。
あまり...ベルガモットさん、111108さん
コメントありがとうございます!
というか、こそこそお名前出してしまってすみません。
あまり品揃えの良いわけではない地元の図書館で見つかったので、「あ、あった」と呟いたほどに驚きでしたが、ほんと出会えて良かった一冊です。
これからも時折ひっそり後追いさせて頂こうと思っていますが、ご容赦くださいw
111108さんのレビューも楽しみにしています!2022/11/07 -
fukayanegiさん、111108さん おはようございます
噂されてくしゃみはしていませんが、ブグログ見なくちゃとソワソワしていた...fukayanegiさん、111108さん おはようございます
噂されてくしゃみはしていませんが、ブグログ見なくちゃとソワソワしていたのはお二人の力ですな♪
歌集は付箋ハリハリ派になっちゃいますね
木下さんの歌の良さを知るきっかけになったかもしれないと思うと嬉しくなりました。こちらこそありがとうございます!もう一冊木下さん歌集積読があるので、年内にはレビューしようと思ってます。
fukayanegiさんの本棚からは絵本を中心に後追いしてまーす
111108さんのレビューで読後感共有の会楽しみにしていまーす2022/11/07
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ベルガモットさん、111108さん
ベルガモットさんのところに行ったサイン本は幸せですね♪
書肆侃侃房さん、歌集を多く出されている出...ベルガモットさん、111108さん
ベルガモットさんのところに行ったサイン本は幸せですね♪
書肆侃侃房さん、歌集を多く出されている出版社ですよね。
オンラインショップもやってたんだー。
さすがにサイン本は売り切れが多いです。
木下さんの歌に興奮して、ダーッとしゃべってしまいました☆
そんなふうにさせる木下さんは111108さんのおっしゃる通り、偉大な歌人ですね。
読者へのラブレターのようなあとがき気になります。
短歌以外の文章も読ませますよね。2022/10/20 -
ベルガモットさん、5552さん
短歌もラブレターのようなあとがきも、読みたい!
私もみなさんの後追っていきます♪ベルガモットさん、5552さん
短歌もラブレターのようなあとがきも、読みたい!
私もみなさんの後追っていきます♪2022/10/21 -
5552さん 書肆侃侃房さん、歌集を多く出されている出版社だとよくご存じでしたね!蔵書数が半端ないだけありますな~ 短歌以外のエッセイみたい...5552さん 書肆侃侃房さん、歌集を多く出されている出版社だとよくご存じでしたね!蔵書数が半端ないだけありますな~ 短歌以外のエッセイみたいなあとがきはおまけご褒美で嬉しかったです☆
111108さん 木下さんの包み込む優しさは何度読んでも違う読後感があります ちょっと身を切って創り出すような歌もあるので、繊細なところを庇護したくなる母性愛くすぐるタイプかも♪
レビューお待ちしてま~す2022/10/22
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分かりやすくて、しかも、奥深い短歌が多いから、普段短歌を読まない奴にもおすすめの歌集だ。
俺や劉備兄貴達と、中国大陸を駆け回るようなわくわく感を感じることが出来るに違いねえ。 -
新進気鋭の歌人・木下龍也さんの短歌集。
今まで読んだことが無かったジャンルなので、世界が広がるのでは?と思い購入、読了。
ふむふむふむ…短歌ってなかなかに面白い(´∀`)
引き算の美学というか…短いからこその味わい、言葉の美しさが際立つ等々、普通の小説には無い良さがあるのかなと。
何となく短歌って「古臭い」というイメージがあったんですが全然そんなことは無く、現代の日常を切り取ったような内容が多く、違和感無く入り込むことができました。
文章の切り方とリズムが独創的で、綺麗だなぁ…( ̄∇ ̄)
とずっと思いながら読んでたんですけど、そもそも短歌ってもの自体を読んだことが無いので、他の作家さんと比べる知識が無いんだなと(笑)
そういった意味でも、別の作家さんの作品も読んでみると、知見も深くなって面白くなってくるんじゃないかなぁ…と、もう少し深掘りしてみようかなと思っています。
あと、本線とは全然関係ないんですが、出版社が書肆侃侃房さんになっていて、確か今村夏子さんの「あひる」も同じだったような…
すごくセンスある作家さんを発掘をされる出版者さんなんじゃないか…とか思ったり…
別作品もまた見つけたら読んでみようかな…(*´∀`*)
<印象に残った言葉>
・つむじ風、ここにあります 菓子パンの袋がそっと教えてくれる(P9)
・盗聴の特集記事を思い出し「知っているぞ」と部屋でつぶやく(P15)
・駅までの距離を歩数で数えたらやっぱり五百三歩目で犬(P19)
・レジ袋いりませんってつぶやいて今日の役目を終えた声帯(P28)
・細々と暮らしたいからばあさんや大きな桃は捨ててきなさい(P32)
・レシートも袋もカバーもいりませんおつりもいいです愛をください(P41)
・生前は無名であった鶏がからあげクンとして蘇る(P57)
・ああこれも失敗作だロボットのくせに小鳥を愛しやがって(P58)
・神様は君を選んで殺さない君を選んで生かしもしない(P61)
・右利きに矯正されたその右で母の遺骨を拾う日が来る(P68)
・空欄に入る言葉を考えよ やっぱり僕が考えるのか(P75)
・ころんだという事実だけ広まって誰にも助けられないだるま(P78)
・ハイタッチしてもいいのかわからずに君のてのひら指でつついた(P95)
・ショッカーの時給を知ったライダーが力を抜いて繰り出すキック(P104)
・ラコステの鰐に乳首を嚙まれたと購入者から苦情が届く(P104)
・全米でナンバーワンの映画だけ観ているような女が好きだ(P107)
<内容(「BOOK」データベースより)>
痛みと風穴が愛おしい 心に向かって254回も引き金をひかれ、逃げられました。 道尾秀介 圧倒的な言語感覚 類まれな想像力と繊細な洞察力で刻む、斬新な世界。 東 直子
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全歌集、読もうと思う。
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短歌って、いいね。
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◯針に糸通せぬ父もメトロでは目を閉じたまま東京を縫う(50p)
◯「えっ?」ていうあなたの癖がかわいくて小さな声で話しかけてる(97p)
◯しゃくしゃくとレタスの音が昨日より広く感じる部屋に響いた(111p)
★かわいい歌もあれば、残酷な歌もある。それがリアルな世界。 -
私は詩や俳句や短歌というものが苦手だった。
ストンと心に入ってこないのだ。
それは食べず嫌いなものなのかな。
木下さんの俳句はクスッと笑えるものもあれば、
ちょっと怖いようなのもあり、
でも優しいのもありで、もっと読んでみたいと思った。
佐藤の短歌なんか斬新で笑える。 -
最近、短歌に興味が湧いている。
どの人の歌が好き、とか正直まだよく分からないけれど、木下達也さんの三十一文字はすんなりと情景が浮かんで、気がついたら心にひっかき傷が残されているような感覚。
この文字数、このリズムだからこそ、無理なくきゅっとおさまってすっと心に入ってくる。
私が今感じていることは‟木下達也さんに”ではなく‟短歌というものに”感じていることなのかもしれない。
もっと色んな人の歌集を読んでみて、そしてもう1度この『つむじ風、ここにあります』読んだ時、自分はどんな感想を持つのか、楽しみだ。
つむじ風、ここにあります 菓子パンの袋がそっと教えてくれる P9
著者プロフィール
木下龍也の作品





