タルト・タタンと炭酸水 (新鋭短歌シリーズ)

著者 :
制作 : 東 直子 
  • 書肆侃侃房
3.00
  • (0)
  • (1)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 27
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863851740

作品紹介・あらすじ

清々しい言葉の深みへ
光あふれる風景の中で、命がよみがえる
東 直子

〈自選短歌五首〉
終電の一駅ごとに目を開けてまた眠りゆく黒髪静か
春の風を摑んで海を渡るとき鳥の瞳は紺色になる
旧市街を何も話さず歩きたい足音のよい道を選んで
川べりに止めた個人タクシーのサイドミラーに映る青空
キャベツ色のスカートの人立ち止まり風の匂いの飲み物選ぶ

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 題名に惹かれていた歌集です。
    詠まれた情景が綺麗でした。

  • 「夏の海タルト・タタンの向こう側まなざし君の手の上で揺れ。」「濃紺のワンピースから現れた白い曲線なににも触れず。」「白シャツの左の袖に落ちてきた緑の汚れ 森が匂った。」「清潔な食卓に載る一椀のスノウフレイクかすかに溶ける。」「参道のベンチで君は凛として包まれている木漏れ日の中。」「シダの茂る森で言われた「ありがとう」地下水脈の音に似ていた。」
    自然な空気が静かに健やかに流れていくようなたおやかさがある。しっとり穏やかな時間を過ごすことができた。

  • まだ知らない人の短歌をとにかく読みたくて、直感で。普段ならあんまり手に取らないタイプの本でした。
    どこをめくっても基本ひだまりみたいな不思議な感じ。「線香を両手でソフトクリームのように握って砂利道を行く」(P15)とか、もうね、まず、ソフトクリームを両手で握るということを素でする人は、そもそもがすごく善であるような気がする。これと、「向い側のひざの上ではスーパーの袋いっぱいレモンが透ける」(P27)も好き。人間が膝しか描かれてないのに不思議と嬉しそうなのが不思議だ

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1973年兵庫県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程(日本史学専修)単位取得。日本学術振興会特別研究員(PD)・奈良大学大学院研究員。

「2016年 『日本古代の寺院と社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

竹内亮の作品

タルト・タタンと炭酸水 (新鋭短歌シリーズ)に関連する談話室の質問

ツイートする