それはとても速くて永い (新鋭短歌シリーズ)

著者 :
  • 書肆侃侃房
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863851764

作品紹介・あらすじ

ふたたび走り出すために
いつかうけとったあなたの言葉が、
新しい光になる
東 直子

〈自選短歌五首〉
冬がくる 空はフィルムのつめたさで誰の敵にもなれずに僕は
開かれたままの図鑑の重たさよ虹のなりたち詳細すぎる
祈るとき目を閉じるとこ似ているね神の名前のひしめく惑星(ほし)で
流されて吹き寄せられて川をゆく花びらみたい 手を振るから
青く暮れる視界のすべて(愛したい)焼き切るための強い瞼を

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  • #法橋ひらく #短歌 曇天の海辺に立っている心地やさしいことのエゴを言われて 「恐竜や」十一月のプールには夕日を返す飛び込み台が 鴨川で花火しようや誰からとなくはしゃぎ出す師走のドンキ サボテンに水をあたえる寂しさに他の呼び名をふたつあたえる 鳴けよ海(なけないぼくらのみるひかり)廊下に立てたあのキャンバスへ (どこにたどり着くのだろう)黙すときテレビは浜のあかりのようで 雨の日の図書館はとてもしずかでなぜだろう土の匂いがする 返歌 晴れの日の図書館ひとがすくなくて窓からふわり木の葉花の香

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著者プロフィール

・1982年大阪府吹田市生まれ・同志社大学文学部卒業・2008年より歌人集団「かばん」に参加・図書館スタッフとして長らく勤務・趣味は西洋占星術etc

「2015年 『それはとても速くて永い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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