あひる

著者 :
  • 書肆侃侃房
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本棚登録 : 953
レビュー : 146
  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863852419

感想・レビュー・書評

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  • 衝撃作と言うとまた大袈裟に!と言われそうだが掛け値無しで衝撃作だった「こちらあみ子」…それ以来「書きたいものがない」と半ば引退同然だった今村さんが「書きたいもの」が出来たときのペンは鋭く次作を待ち望む気持ちを裏切ることはなかった。
    誰にも似ていないその世界観はなんと例えたらいいのだろうか?
    強いていえば「合わせ鏡のホームドラマ」…
    一見なんの変哲もない家族の風景なのだが重なり合う鏡の何枚かに見てはいけないものが写り込んでいるような心のざわざわ感がこの人の作品の特徴でこれがまた癖になる。
    短い本だが紛うことない傑作

  • 今村夏子2冊目

    めちゃくちゃ好き

  • 森の兄弟 傑作

  • 寂しさ、孤独、貧しさを無意識のうちに埋めようとするその行動の不穏さ、残酷さ。悪意はないからこそ、背筋にすっと冷たい汗が流れるような感覚。
    善人も悪人もなく大きな事件も起こらない、ただの日常の輪郭が、じわりじわりとぼやけていく様。
    今村さんの作品は読後、とにかくぼぉーっとしてしまってすんなり自分の日常に戻ってゆけない感覚がある。


    「あひる」
    「おばあちゃんの家」
    「森の兄妹」

  • 描かれる世界に、親も子もいる。友達もいれば温もりをもったあひるもいる。大きな虐待やネグレクトがあるわけでもなく、食べ物も子どもたちに用意されている。人と人との関わりもないわけではない。何より物語は動いている。なのに、色がない。熱がない。何か満たされずに、でもそれに自分で気づくこともなく、当たり前になって日常を送るしかない子どもや大人たちが真ん中に居て、静かに話が終わる。対立しても、ぶつかってもいいから、人と人がどこかで通い合うことが私は好き。

  • なんなんだ、この貧しさは。精神的であり、物質的な。切なすぎる。悲しすぎる。

  • 普通の日常を必死で保つことの怖さ

  • すべての家にあひるを。

  • 今村夏子さんの本は、心がざわざわするね。
    誕生日会に誰も来ないとか。
    インキョて言葉とか。
    拾った軍手はめて貸してもらった漫画読むとか。

  • …「昨夜はありがとう。お父さんとお母さん、あなたが来てくれて嬉しそうだった」… 51-2
    …のりたまに会いにくる子は後を絶たなかった… 10
    …資格があれば仕事が決まる… 34
    …「お父さんお母さん。のりたまが死んだよ」… 53

著者プロフィール

今村夏子(いまむら なつこ)
1980年広島県生まれ。2010年「あたらしい娘」で第26回太宰治賞を受賞。「こちらあみ子」と改題、同作と新作中短編「ピクニック」を収めた『こちらあみ子』で2011年に第24回三島由紀夫賞受賞。2016年、文芸誌『たべるのがおそい』で2年ぶりの作品「あひる」を発表、同作が第155回芥川龍之介賞候補にノミネート。同作を収録した短篇集『あひる』で、第5回河合隼雄物語賞受賞。2017年、「星の子」で第157回芥川龍之介賞候補ノミネート、第39回野間文芸新人賞受賞。 2019年、「むらさきのスカートの女」が第161回芥川龍之介賞を受賞した。

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