あなたとわたしのドキュメンタリー 死ぬな、終わらせるな、死ぬな

著者 :
  • 書肆侃侃房
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863852778

作品紹介・あらすじ

どうか、自分の気持ちをかき消さないでいてほしい。言葉にできないときは、かわりにわたしが叫んでおくから、あなたの存在をなかったことにしないでほしい。できるだけ絶対に、死なないでほしいのだ。いつか、『その気持ち分かるわ』って笑い合いたい。笑ったときに脱力するようなあの気持ちを一緒に味わいたい――
全国で朗読ライブを続ける詩人・成宮アイコが叫ぶ言葉は、普遍的に「生きづらさ」を抱える多くの現代人の共感を呼んでいる。その全力のメッセージをつづったドキュメントエッセイ。

巻末に作家・活動家の雨宮処凛との対談を収録。

感想・レビュー・書評

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  • まるでこれは、戦いの記録

    人生に絶望したひとが
    言葉を頼りに光を探す物語

    これは、私の青春だ
    全力で戦った傷だらけの戦歴を、これは私の人生だと指をさす

    声を出せば「届いてるか」て耳に手を当てるように耳を澄ませて
    詠い始めたら「最後まで聞いてくれ」て叫びたくなるし
    「あなたに話しかけてるんだよ」て聞いている人に指をさしたくなる

    あなたがいままで苦し紛れについたすべての嘘よ、現実になれ

    なんて素敵で 溢れるほどの愛に満ちた けれども孤高な言葉だろう

    自分のことを信じることから始まる
    これはうた

    自分の言葉と世界を そして自分の人生を
    全身全霊で信じたいから

    言葉に賭ける重さと軽さが揺れる中で
    復讐が約束に代わる

    みんなそれぞれ違ったことで生きづらさを語っていて
    でもその言葉は同じくらいの重さを持っていて
    みんなそうだよとかではなくて

    苦しいよね
    あなたも
    わたしも
    きっと
    みんな
    …ていうふうに 寄り添えたらいいな と思う

  • 成宮さんの言葉は心に突き刺さる。そして鮮明に目に浮かぶ。成宮さんの言葉にどれだけ救われたか。生きづらさを抱えて生きてる人に読んで欲しいと思う。

  • どうか、自分の気持ちをかき消さないでいてほしい。言葉にできないときは、かわりにわたしが叫んでおくから、あなたの存在をなかったことにしないでほしい。できるだけ絶対に、死なないでほしいのだ。いつか、『その気持ち分かるわ』って笑い合いたい。笑ったときに脱力するようなあの気持ちを一緒に味わいたい――
    全国で朗読ライブを続ける詩人・成宮アイコが叫ぶ言葉は、普遍的に「生きづらさ」を抱える多くの現代人の共感を呼んでいる。その全力のメッセージをつづったドキュメントエッセイ。
    巻末に作家・活動家の雨宮処凛との対談を収録。

    【帯文より】
    生きるのが辛いのは、生きたいからだ。
    言葉を憎むのは、言葉を愛したいからだ。
    成宮アイコは、生を、言葉を、愛し憎む。
    ――松永天馬(アーバンギャルド)

    アイコさん。生きててくれてありがとう。
    言葉を吐き出してくれてありがとう。
    私だけじゃない。この本を読んだ誰もがそう思うはず。
    ――香山リカ(精神科医)

    成宮アイコ(なるみや・あいこ)
    機能不全家庭で育ち、不登校・リストカット・社会不安障害を経験した朗読詩人。赤い紙に書いた生きづらさと人間賛歌をテーマにした詩や短歌を読み捨てていくスタイルのライブは、ポエトリーリーディングならぬスクリーミングと呼ばれている。フジテレビ「スーパーニュース」、NHK「福祉ネットワーク」や「朝日新聞」「東京新聞」「神奈川新聞」などで紹介され新潟・東京・大阪を拠点に全国で興行。県主催のシンポジウム、地下ライブハウス、サブカルチャー系トークイベントなど多ジャンルに出演。鬱期により人生に数年間の空白があるため「今は余生だから普通の人の3倍出会う! 」を信条にしている。赤裸々な言動でYouTubeやAmebaからコンテンツを消されたことがあるので絶対に黙らないでいようと心に決めている。

    家庭内での言葉と暴力のDVで自己肯定感が薄っぺらになるまですり減っていたために、自分と人の距離感が分からず自分の声にコンプレックスを持ち学校で声を出すことが苦痛になってしまい、ストレスがチック症や醜形恐怖症になって表れ不登校になった。
    自分の生きづらさに気づいたきっかけは、「ちびまる子ちゃん」が現実の話と知った時だった。
    病院の診察室の薄いカーテン1枚で仕切られた外側と内側、内側にいることの生きづらさをブログやフリーペーパーに書いた詩で吐き出しフリーペーパーの展示をきっかけに、「こわれ者の祭典」につながった。
    成宮アイコさんの表現活動の原動力は、誰かと話したい、誰かと関わりたいという思い、誰も死んで欲しくないし死にたくない、自分の黒歴史をなかったことにしないという思い。
    生きづらさを救ったのは、「こうしたら上手く」という自己啓発本的なものではなく、「その気持ち分かるわ」「自分はこんなふうにダメだったから、あなたのダメなところもそのままでいい」という共感と許容だった。
    生き甲斐だったウェブデザインの仕事を辞め地元に馴染めず鬱になっていた時、東京に引っ越すきっかけをもらい救われたことで、セーフティネットになりたい気持ちが強まった。
    生きづらさの辛さに上下はないし、感じた気持ちに正しいも間違いもない。
    大きくて足がすくむような目標ではなく、小さい目標や約束を作り達成出来たら「自分って天才じゃん」と自分を認めて自己肯定感を高めることが、大事。
    簡単に弱音や愚痴を吐けるユルさや解決出来なくてもやり過ごせる手段を多くもつことが、生きずらさを楽にする糸口になる。
    「親」や「先生」が弱さや醜いどろどろしたものを抱えた人間であることを知った時、生きずらさは誰もが持っている、弱さや醜いどろどろしたものを抱えた人間をまるごと肯定する方向に価値観が変わった。
    八つ当たりしたり、自分の黒歴史に引きずられてフラッシュバックを起こしたり、迷いや葛藤があるダメな自分がイヤになっても、「劣等感は誰もが持っている」とお互いの生きずらさを笑い合って、「いつか自分やあなたの黒歴史が糧になるように」弱さや葛藤を抱えた人間を生きていくことの伴走者になってくれるソウルフルなエッセイです。
    代表作「最後の光」「あなたのハードルを全力でぶっ倒したい」「あなたのドキュメンタリー」「傷つかない人間なんていると思うなよ」など、折に触れて音読して生きる力にしたい詩も必読です。

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著者プロフィール

朗読詩人。
機能不全家庭で育ち、不登校・リストカット・社会不安障害を経験。赤い紙に書いた「生きづらさ」と「社会問題」をテーマにした詩や短歌を読み捨てていくスタイルのライブは、ポエトリーリーディングならぬスクリーミングと呼ばれることもある。フジテレビ「スーパーニュース」、NHK「福祉ネットワーク」や「朝日新聞」「東京新聞」をはじめ全国の新聞で紹介され、東京・新潟・大阪を拠点に各地で興行。県主催のシンポジウム、地下ライブハウス、サブカルチャー系トークイベントなど多ジャンルに出演。EX大衆web・TABLO・Rooftopにてコラム連載中。好きな詩人はつんく♂。好きな文学は風俗サイト写メ日記。趣味はアイドルとプロレス。著書に『あなたとわたしのドキュメンタリー(書肆侃侃房)』がある。

「2019年 『伝説にならないで ハロー言葉、あなたがひとりで打ち込んだ文字はわたしたちの目に見えている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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