たやすみなさい (現代歌人シリーズ27)

著者 :
  • 書肆侃侃房
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本棚登録 : 346
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863853805

作品紹介・あらすじ

第一歌集『サイレンと犀』につづく
5年ぶりの第二歌集、ついに刊行!


「自分が見落としていた記憶を
連れて来てくれる
とてもやさしく

体験を(こんなに簡単に)
捏造してくれる
とてもあたたかく

大嗣くん

あの時間を 丸ごと
カプセルに閉じ込めたような言葉達は

それぞれの経験が誰のものにもなり得る
そんな可能性(未来)を
示唆しているかも知れないよ」
国府達矢​(ミュージシャン)



「21世紀前半のなにげない日常に潜む、
こわれやすい奇跡を、琥珀の中に永遠に
閉じ込めてしまうような作品の数々。
ポップスのように、映画のように。
短歌って今もこんなに
アクチュアルなものだったのか。」
七尾旅人(シンガーソングライター)


【著者選】
写メでしか見てないけれどきみの犬はきみを残して死なないでほしい  
返信はしなくていいからアメリカっぽいドーナツでも食べて元気だして
もう一軒寄りたい本屋さんがあってちょっと歩くんやけどいいかな  
ゆぶね、って名前の柴を飼っていたお風呂屋さんとゆぶねさよなら 
二回目で気づく仕草のある映画みたいに一回目を生きたいよ

感想・レビュー・書評

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  • 著者の関わった本のなかではいちばん好きかもしれない。嫌いなものよりも好きなものを書いた短歌が多いからか、全体的にかわいくてポップだなあという印象。

    貼っているカイロのほうが体温で自分がどこかわかりにくいな

    どんな広告コピーにも動かない心で書いた詩をメルカリへ

    あたりがおもしろかった。毒のないものが多いせいか、たまに毒があるものが紛れているとちょっとくすっとしてしまう。

  • ミスドの回し者か?と思うくらいにミスドが出てきてまんまと読んでる途中でドーナッツを買いに行った。

  • ちょいちょい泣きそうになる短歌が詰まってる。
    pigに貸したまんまだなぁ、そういえば。
    pig、元気にしてるかしら。

  • 犬を飼っている歌人っていいなと思った。
    四季を全て歌っているが、とくに春と初夏の歌が上手い印象を受けた。ピンクと水色と夕方の黄色のイメージ。
    今まで木下龍也さんとセットで岡野さんを捉えていた。個人的に木下さんの短歌にいけ好かなさを感じていたので岡野さんも同類として距離を置いていた。しかし、思いのほか自分に合っていた。
    情景を想像してぷぷぷっと笑ってしまうような、後に残る短歌が好きだ。喜怒哀楽の間にある感情が歌われていると、短歌初心者の私は短歌の意義を強く感じる。

  • なんだか自分もそういう感情があったような気がしてくる

  • とにかく紙ジャケットがきらきらしてきれいなので実物を見てほしい。Twitterで読んだときには結構読みにくいのを気にしない感じになったなと思っていたけど、本で読むとそこまででもなかった。あまり考え込まずにたやすく「気分」を感じればよいというか。「気分」を言いあらわそうとしているところは表現として素直な感じがする。そこが音楽と近いところなのかもしれない。

  • 好きな歌がたくさんあった。

    好きな歌を控えていて、見返すと自分の好きな傾向がよくわかって面白かった。
    音楽と犬についての歌に滅法弱い。

    犬については、自分が飼っていた犬のことを思い出す。
    思い出しては何度だってその泣く。

    音楽については、自分の頭の中で想像の音楽が流れだす。その歌にぴったりの曲が、私の頭の中から流れだす。
    これは人それぞれできっと流れる音楽が違っていて、だから面白いんだろうなぁ。同じ歌を読んで、人の頭に流れた音楽を聞いてみたい。

    あとなんか、全体的にほっこりと見せかけて仄暗いのが好きだな。
    「ぼろぼろのからだをひきずってあしたまたぼろぼろになるためにねる」
    とか、お先まっくらな気がしてしまう。どうかたやすくねむれますように。

  • 自由律短歌って本当に自由なんですね。自分の心象風景を思うがままに短文に書き綴る。
    読んでいて自分でも書きたいなとワクワクしました。
    装丁も可愛らしく美しく、寝るときに少しづつ読むのにとてもよかった。

    気に入った短歌

    気づいたら無印にいてうっかりと聴き入っているケルト音楽

    駅前に本屋があるということの概念をわれわれは愛そう

    抱きしめるのにちょうどいい電柱がこんなにあって誰も抱かない

  • もう一軒寄りたい本屋さんがあってちょっと歩くんやけどいいかな

    全体的に良かった

  • 武蔵野大学図書館OPACへ⇒ https://opac.musashino-u.ac.jp/detail?bbid=1000167466

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著者プロフィール

1980年、大阪府生まれ。歌人。2014年に第一歌集『サイレンと犀』(書肆侃侃房)。2017年、木下龍也との共著歌集『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』(ナナロク社)。反転フラップ式案内表示機と航空障害灯をこよなく愛する。
Twitter:@kanatsumu

「2019年 『たやすみなさい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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