- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863854260
作品紹介・あらすじ
高原英理が二十有余年を費やし世界に問う思弁小説、ついに刊行!
神よりさらに高い次元に響く音をこの小説の中に聴きました。
すべての着地点を知りました。 町田康
詩、絵画、音楽から、星と鉱物から、精神の内奥に輝く結晶から、異世界への扉は開く。夢は通路である。身体の変容とともに時間が加速される。そこでは無数の世界が死んでゆく。だが全宇宙に響きわたるハーモニーとともに光はやってくる。夢想と世界変革の哲理をたどる果てしない物語が今、静かに幕を開ける。
感想・レビュー・書評
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すごく綺麗で、面白いものを読めたけれど、作中人物の言葉を借りれば「またもや」という気持ちで読み終わった。
硬質なるものへの憧れや、鉱石、石、結晶などがたくさんでてくるので、安直かもしれないけれど、漫画『宝石の国』が好きな人にはお勧めします。特に第二部「精神の時代」は主人公二人の有り様ふくめて。 -
埴谷雄高 死靈 を超越した 哲学的小説!
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武蔵野大学図書館OPACへ⇒https://opac.musashino-u.ac.jp/detail?bbid=1000236861
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不思議な読み心地の美しい物語でした。硬質な物への愛着、永遠への憧憬は美しい結晶を形造る。温度のない世界、正多面体の結晶が煌めく世界。その結晶達は人の高次元な精神、思考が結実したものであり、世界を探索し「知る」ことへの強い意志や理想すらも含む。物語は円環を描き、結末に至れば新たな結晶が生まれる。それこそ永遠のものとして。岩塊や様々な鉱石や結晶が存在するヴンダーヴェルト(驚異の世界)は宮沢賢治の世界に通ずるように思えた。
著者プロフィール
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