旧約聖書 創世記編

  • 静山社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863891135

感想・レビュー・書評

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  • 漫画にしてはものすごく台詞が多く、コマ割もものすごく細かいが、旧約聖書は登場人物がたくさん登場する上に名前が長いので、これでもわかりやすい方だと思う。


    絵は昔の海外の風刺画のようで、それ自体見る価値ありかも。

  • 1960年代のアンダーグラウンド・コミックの創始者として知られるR・クラムによる創世記。活字・コミックいずれでもちゃんと聖書を読むのはじめてだが期待通り面白かった。内容はアダムとイヴやノアといった有名な逸話の他に、アブラム・イサク・ヤコブ・ヨゼフといった人物が中心の話が続く。基本的に忠実に丁寧に漫画化されているので、「誰々が誰々を生み~」というような(筒井康隆のパロディ「バブリング創世記」といえば読んでなくても思い出せる方もいるだろう)家系図的な部分は正直退屈な面は否めないものの、夥しい登場人物を丁寧に描き分けているところに驚かされたりしてそういったパートも楽しく読む進むことが出来る(本作の絵柄はどことなく諸星大二郎を連想させる。Amazonレビューにも同意見があった)。創作ノートには、作品の時代背景に家母長制度と家父長制度のせめぎ合いを意識していたことが書かれていて、がっしりした女性に対する執着を描いたクラムの作品など思い出し興味深く感じた(笑)。恥ずかしながら最大の発見はモーゼもイエスもまだ出てこないということかな(苦笑)。そういう意味では続きが読みたいが、クラムのは特に無いようなので仕方がないから活字で読むか(本作に4年もかかったというのだからやむを得ないだろう)。

  • ロバート・クラムによってコミック化された旧約聖書。コミックとはいえ相当な文字量で、クラムのこってりとした画風と相まって、なかなか疲れたけど、いやぁ、面白かった。

    もしかしたら、自分のような聖書初心者には最適の一冊かもしれない。と言うのも「聖書の言葉を一字一句、できる限り忠実に再現」していて、なおかつ著者が聖書を「神の言葉」だとは考えていないそうなので。かなりフラットに解釈、表現された聖書なんじゃないだろうか。

    それにしても、変テコなエピソードが満載で驚いた。

    酔っぱらって全裸で寝ているところを見られて怒り、なぜか子孫に呪いをかけるノア。父親をベロベロに酔わせて犯し、身ごもるロトの娘たち。あまりの空腹に、長子権を弟にあっさり譲ってしまうエサウ。割礼されて弱っている男たちを、みな殺しにするヤコブの息子たち。そして、アレの語源にもなったオナン先輩。

    まぁ、圧倒的に理不尽なのは「神」なんですけどね。

    「出エジプト記」以降もクラム版で読みたいなぁ。

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