- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784863893672
作品紹介・あらすじ
<ドラゴン>とアグニシュカたちは、計り知れない犠牲を払い、長いあいだ〈森〉に囚われていた王妃を奪還した。だが、王妃はまるで人形のように何も反応しない。
〈森〉の侵入を食い止めるため奮闘するドラゴンを残し、アグニシュカは援軍を請いに、国王の住まう都に向かう。しかし、待ち受けていたのは、彼女の「能力」を認めようとしない魔法使いたちと、〈森〉の恐るべき罠だった。
罠に翻弄されながらも、ドラゴンの塔を目指すアグニシュカだったが……。暴かれる真相と、ドラゴンとアグニシュカのロマンス。そして、怒濤のラストへ。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
これは名作です。
日本人の書く 図書館の魔女 や 精霊の守り人とは違う もっと野太い素朴な暖かさのある感じです。
私はポーランド人の友だちはいませんが ポーランドの女の人って こういう感じなのかもしれません。
ドラゴンの塔に連れてこられたアグニシュカは魔法使いのドラゴンとは違う魔法を身につける。
心臓樹の中から 親友のカシアを助け出し 王妃様も助け出す。
カシアは まだ木に囚われて時間が短かったので
森に支配されてはいなかった。
でも長い年月 木に囚われていた王妃は森の女王の意思で動いた。
戦争になり 城の中では王様が殺され 皇太子も皇太子妃も殺された。
忘れがたみの幼い王子と王女を アグニシュカとカシアは守って ドラゴンの塔まで連れていく。
そのあと いろんな血が流れ 森も落ち着き ドラゴンは都にいく。
アグニシュカは 傷ついた森を修復していく。
自分の育った村にも 行き 母親とだきあったり
村のお祭りに参加したりする。
この最後の部分がとてもいい。
アグニシュカが本当にやりたかったこと を見つけてやっている 幸せを感じている。住みたい所に住んでいる。
人と森と生き物が争わないで 暮らせる
とっても いい話しでした。 -
闇の魔法学校のシリーズが面白かったので読んでみました。
10年に一度領地に住む娘をひとり奪ってゆくドラゴンと呼ばれる魔法使い、美しさと賢さを備え小さい頃から人身御供とみなされてきた少女、その幼馴染でなにも取り柄のない主人公…。
面白いんだけどどうしても鼻につくのがパターン化された物語っぽさというか、セオリー通りというか。
何の取り柄もない主人公が、実はとんでもなく強い魔法使いで、世界を救い、さらにそれまで最強と思われていた魔法使いとハッピーエンディング。
というのがこの人のパターンな気がする。闇の魔法学校もそうだった。
そういう話が好きなんだろうけど、こんな直球で良いのはティーン小説までだろうと思いきや濡れ場の書き方はポルノ一歩手前。
読者層はどこを目指しているの?
そもそも魔法使いドラゴンに対して常にキレ気味で憎まれ口しか聞いてない主人公(これも闇の魔法学校と同じ)が突然恋に落ちるのが腑に落ちない。
ファンタジーの世界と魔法使いと「実は最強だった私」を書きたいのであって、それ以外はセオリー通りに書きました、ロマンスも入れときました、なやっつけ感がある。
それでも面白いんだからすごいと思うけどもっとブラッシュアップしないかなという期待を持っています。 -
悪しき森は、元々は古代の強い力を持った魔女の憎しみから生まれたものだった。
-
なかなか激しかった。
魔法で傷口閉じるとは言え、胸に刺さった矢を矢羽折って背中に貫通させて抜くシーンとかあるので、戦いのリアル描写苦手な人は読んじゃダメかも。
森の攻撃(心理的にしろ物理的にしろ)も怖いし。
ロマンスも、会いたい-会えない-で悶々としたあげく会ったら主人公から押し倒すので(積極的というか本当に考えなしに本能のままの魔女だな)、小学生にはちと早い。
デビュー作のテメレア戦記はパラレル歴史ファンタジーらしいから敬遠してて、それは今も変わらないのだけど、他の作品はたまに読もうかな。
2016年ネビュラ賞長編部門受賞 / アメリカ図書館協会最優秀ファンタジー小説賞受賞
原題 / Uprooted(2016)
カバーイラスト / カガヤケイ
カバーデザイン / 藤田 知子 -
どうしても主人公の性格が合わなくて途中でやめた
-
上巻の方が面白かった。
最後の方、森の奥深くに入って行った辺りから、何がなんだか…って感じで、話が急激に逸れたように感じた。
あー、まとめに入ったのね、で、この展開か…と。
-
下巻の舞台は王都から。
王都では、恋愛要素が若干薄れつつも、魔法や<森>の攻撃など、息つく暇もない怒濤の展開。
怒濤の展開すぎて、王宮の人間関係作法で主人公が右往左往しているところをもっと深く掘り下げてほしかったなあ、と。ヤングアダルトの見せ場である主人公成長の場面だったので。
上巻より踏み込んだ大人描写あり。
自分が高校生の頃は、これよりもっと直接的な表現がある山村美紗とか村山由佳とかを読んでたし。表現もR指定ってわけでもない。でもそういう表現って許容範囲に個人差があるので、中学生未満にオススメできるかというと、ちょっと悩む作品。