ハリー・ポッターと呪いの子 舞台脚本 愛蔵版 (第二部) (静山社ペガサス文庫)

  • 静山社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863895782

作品紹介・あらすじ

過去と現在は不吉にからみあい、父ハリーも、次男アルバスも、痛い真実を知ることになります。闇はときとして思いがけないところから現れるのです。
本書は、舞台脚本です。第二部には、ハリー・ポッターの家系図、年表が、入っています。

感想・レビュー・書評

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  • 不器用なハリーとアルバスの物語。親子の物語はいいよね。。・゚・(ノ∀`)・゚・。

  • 別の世界では自分が良い意味で有名という状況だったスコーピウス。これ、もしスコーピウスが心の底から悪に染まっていたら、この世界から帰りたくないと思っていたかもね。第1部で彼の性格の良さはよく知っているので、そんなことにはならなかったが。あんな一人きりの絶望的な状況からよく頑張って戻ってきたと思う。スネイプの説得も見事だった。

    面白いのが、ハーマイオニー、ロン、スネイプが反乱組織をやっていて、しかもロンとハーマイオニーは互いに魅かれあっているのに素直になれていなくて…と言ったラブコメ要素があったところ。正直、原作でロンとハーマイオニーがくっつくのは私はそこまで歓迎してなかった。3人の内、誰かと誰かがくっついたら最高の親友関係がなくなってしまうのではないかと思っていたから。だが、大人になって、しかも別の世界にも関わらず互いに気になる存在であるところを見ると、もう文句は言えない。

    スネイプについては、「私の名前が君の名前に使われていることを誇らしく思う」とアルバスへの伝言をスコーピウスに頼んでいて、そのシーンが最高に恰好良かった。憎まれ役だった彼と彼のファンである私も救われた気がする。(思えば、マルフォイもスネイプも好きな人物であり、私の性格はねじ曲がっている疑いがある。いや、きっとみんな好きだよね?)

    デルフィーに関しては、彼女は彼女なりに父親を愛していたのであって、そのやり方があまりにも非人道的だっただけだ。彼女を庇うつもりはさらさらないが、父親がヴォルデモートでなければ、きっと彼女はあそこまで堕ちていなかっただろうにとも思う。子は親を選べないし、逆も然りだが、デルフィーはどうにも憐れなキャラクターだったと思う。
    ハリーとアルバスの共闘、とても良かった。第2部ではハリーやドラコ、ロン、ハーマイオニー、ジニーの活躍のシーンも多く、大人世代の話も子世代の話もどちらも面白く、大満足した。

    原作は後半になるとシリアスなシーンが多く、それと比べこの「呪いの子」は、笑えるシーンも多い。舞台はもっと笑える。今回、舞台を先に観ていて良かったと思った。脚本を読むと蘇る舞台の数々のシーン。本当に良い読書体験だった。

  • バチバチのハリー・ポッター世代なので、J.K.ローリングの手でまた彼らに出会えたことに、なによりもまず感謝。舞台脚本は読み慣れないと物足りないかもしれないけど、私はむしろ丁度よかったかな、、、こんなに質の良い物語にJ.K.ローリングの地の文がつけば絶対に本編並みのブッとさになった筈だから、夢中になりすぎて日常生活が疎かにならなくて良かった。ト書きが上手で想像力を大いに助けたけど、パラレルワールドでハーマイオニーが、19年共に戦ってきたはずのスネイプに「あなたが支払う代償は申し訳ない」ってあっさり(心理描写がないとどうしてもそう見えちゃうよね)言う場面とか、スコーピウスがデルフィーの殺人行為のことを考えないようにしよう(今はそれどころじゃないって言いたいのは分かるんだけど死んだの同級生だよね、、、?)と言う場面とか、唐突に感じることも多々ある。ハリーがアルバスに対して言った言葉をスコーピウスが知っていたり(スネイプが勇敢だっていう話)、デルフィーがエイモスの姪だと自己紹介したのはアルバスなのに何故かハリーが知っていたり、舞台上なら役者の視線や立ち位置で繋がるのかもしれないけど、文字だけでは伝え切らない部分も確かにある。が、筋書きが花丸だったので言うことはないです、ほんとに。

    こういう世代間の続き物は、多くが子供たちに焦点を当てて親世代は薄ぼんやりとした背景になりがち(そして困ったときのお助けアイテムになりがち)だが、「ハリー・ポッターと呪いの子」はガッッッツリ親が出張るし子供と揉めるし親同士でも喧嘩するし冒険するし、、、それが登場人物たちの不器用さ・不完全さを際立たせ人間らしくリアルに、より魅力的に仕上げていてめちゃくちゃ素晴らしかった。人間だから思い通りにいかないことは沢山あって、それらを受け入れて笑い飛ばしながら生きていくしかない、その力になるのが友情であり、家族であり、愛である、ことの確認がこの物語の核なのだろうと思います。「ハリー・ポッター」の名に翻弄されながら生きてきた、そしてこれからも生きていく男の子と、その仲間や家族がこんなに愛おしいのは、儘ならない人間の一生を精一杯生きるしかない、我々の物語でもあるからなのだと。ハリー・ポッターまじで一生推せる。

    今作で一番良かったのはドラコが友人になったこと、というかドラコが孤独じゃなくなったことかな。「私は君たちの友情が何よりもうやましかった」なんて素直に言葉にできるくらい大人になって感無量、、、そしてそのくらい大人にならないとハリーたちとは友人にはなれなかったんだなと。彼も家名に人生を翻弄された一人ですね、本当は小心者で寂しがりやでちょっとプライドが高いだけの普通の男の子だったのにね、、、色んな意味でスコーピウスがドラコを孤独から救ってくれて良かった。ローズと上手くいったら親戚になるし、そういう未来も覗いてみたいなあ。あとハリーとドラコの喧嘩は子供みたいで可愛かった。

    アルバスは兄弟の中では一番ハリーに性格が似ているのでは?と思ってたんだけど、ハリーはそう思ってないみたいですね。考えすぎたり突っ走ったり、あとなんでも自分のせいにする自意識過剰なとことかそっくり。英雄あるあるだな。心配になる場面も沢山あったけど、ハリーが四苦八苦しながら父親やってるの人間らしくて良かった。推しが幸せだと私も幸せです。デルフィーが「父に会わせてくれ」と哀願する場面は、ここにも親娘の物語があったんだと思って胸が痛かったけど、、、それにしてもJ.K.ローリングは本当にハリーが好きだな、40歳弱になってまで英雄になる必要ある?ちょっと贔屓目を感じた。私も好きですありがとうございます。

    これでまた当分公式から補給がないかと思うと寂しすぎる、、、シリーズ読み返すのもむっちゃ覚悟がいるしな、、、とりあえず藤原竜也の違和感すごそうな舞台楽しみにしときます。

  • 翻訳がいまいち

  • コレはご褒美ストーリー?
    JKローリングが関わってるストーリーから、あの話が読めるなんて幸運。
    最後の終わり方はローリングらしかったかな。

  • ストーリー自体は文句無しである。ハリーもマルフォイも、結局は不器用な人だった。彼らは父親として、息子と向き合うことができたのだろう。

    しかし、脚本は読みづらい。初めてこの手の本を読んだが、読みづらくて時間がかかってしまった。

  • アルバス、スコーピウス、ハリーの成長に涙が出る

  • 932/ロ

  • 抱きしめていい。そうしたいなら……


    ぶ、不器用~~~~!!!!!手探りの父親がいっぱい!!!!!!!なんて可愛くてどうしようもない親子なんだか!!!!!!!!!
    守ろうとして結果悪化してそれでも自分のような思いはしてほしく無くて、他所のお宅の知識も無ければ自分のところにあるサンプルを参考にしようとも片や1歳で死別、片やがちがちの純血主義同士の純愛で何にも使えない!!!!!!!!かわいそ。
    正直ほとんど知らなかったし、責任もないと思うけど、こいつらがそこに立つなら僕も並び立つ。
    ウィーズリー、お前はそういう男だよウィーズリー。
    これだから怖いんだウィーズリー家の子供たちは。
    みんな勇猛果敢なグリフィンドールなんだよ……
    そして父を知らないポッターに立ちふさがるのが父を知りたいデルフィーってのが……あんまりにも滋味深い。
    「お前は孤児のまま」あんまりにも、とんでもねえ弾頭で気がくるってしまう……。そうなんだよね……ドラコと話してた時も言ってたけどそれは使ってはならない手だったんだよね……つらすぎる。
    そしてスーパープラス思考現実主義歴史オタクスコーピウス無敵すぎる。
    なんだあの最後は。おもっしれえ男だな………。

    あのクソガキドラコが割としっかり愛の末にパパをやろうと頑張ってていい話だった。
    ドラコ可愛い。

    僕たちじゃ無理だよってちょこちょこ弱気が入るのがグリフィンドール三人と違って新鮮だったし、それでも最後には友の為って頑張ったり寄り添える様に言葉を探したり、そういうより親密になる為の一歩を出してくるの良かった。
    あと憐れみと年増の弄りあい、最初の二人からは想像できぬ穏やかさで行われてて面白かった。
    最初の二人だったら絶対あんなのはせんかった。最高。

  • 2024.02.スコーピウスが戻って来ると,そこではヴォルデモートが支配する世界でハリーポッターはすでに死んでいてアルバスは存在しなかった.そのため,スコーピウスはスネイプの力を借りて元の世界に戻る.アルバスとスコーピウスは,タイムターナーを破壊しようとするが,ヴォルデモートの娘のデルフィーは,二人を捕らえヴォルデモートがハリーの両親を襲う日に連れ去る.アルバスたちは,赤ちゃんであるハリーの毛布に魔法をかけて現代のハリー達に助けを求める.ドラコが持っていたタイムターナーでハリー,ハーマイオニー,ロン,ジニー,ドラコはアルバスとスコーピオスのところへやってくる.デルフィーは,ヴォルデモートが支配する世界に変えるために,ヴォルデモートがハリー達を襲わないようにさせようとするが,ハリー達がデルフィーを捕らえる.過去を変えると現代も変わってしまうので,頭で考えるのが大変だった.

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著者プロフィール

J.K.ローリングは、記録的ベストセラーであり多数の賞を獲得した「ハリー・ポッター」シリーズの著者。世界中で愛読された本シリーズは、これまで累計5億部以上を売り上げ、80カ国語に翻訳された。8部作の映画は大ヒットを記録。著者は『幻の動物とその生息地』に着想を得て、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の脚本を執筆。この作品を皮切りとして、5部作の映画シリーズの公開が始まった。J.K.ローリングはまた、『ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部』の舞台も手掛けている。この作品は、2016年夏にロンドンのウェストエンドで初演され、2018年春にはブロードウェーでも上演された。2012年、J.K.ローリングはウェブサイト〈ポッターモア〉を開設。このサイトでは様々なコンテンツや記事、J.K.ローリングによる書下ろし作品を楽しむことができる。他、一般書『カジュアル・ベイカンシー 突然の空席』を執筆したほか、ロバート・ガルブレイスのペンネームで犯罪小説を発表している。これまで、大英帝国勲章、レジオンドヌール勲章、ハンス・クリスチャン・アンデルセン文学賞など、いくつもの賞を受賞してきた。

「2020年 『イッカボッグ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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