ラスト・フレンズ わたしたちの最後の13日間

  • 静山社
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本棚登録 : 107
感想 : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863896178

作品紹介・あらすじ

精神的な不安をかかえ、常に自分をさげすむ頭の中の声“カオス”につぶされそうになっているミーリーン、なんでも笑いとはずふりをしながら、1年前の交通事故で父を失い自身も大けがを負った絶望から立ち直れずにいるカーラ、家族との関係に問題を抱えているオリヴィア。誰にも言えない思いを抱えた16歳の少女たちが出会ったのは、あるマッチングサイトだった――。「絶対に読むべき小説!」(BBCラジオ)、「手に汗握る衝撃的なスリラーだ」(イギリス大手新聞「ガーディアン」)、「エンターテインメントとしてもおもしろい!」「どうしようもない閉塞感を抱えている人にはもちろん、そうでない人にも届いてほしい」(NetGallyレビュー)、「死へと急ぐ少女たちは、私たちの隣にいる『誰か』なのかもしれない」(野間児童文芸賞受賞作家・いとうみく)など、絶賛コメント続々! 衝撃の展開に目が離せない一気読み必至の感動作!

感想・レビュー・書評

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  • 3人の主人公となるティーンエイジャーの少女たちの鬱や希死念慮を描いた作品。作者はブリティッシュ・ムスリムで、自身の体験も踏まえ精神疾患に対する文化・宗教的な葛藤も提示している。消えたい気持ちが代弁されていて辛いけどどこかほっとする。
    わたしはミーリーンに近いと思うけど、事故で父を亡くし自身も障害を負ったカーラ、離婚した母親の彼氏から性的虐待を受けるオリヴィアなどから、いろいろな形の辛さを知ることができた。

    最後まで読み終わると、ほんとに傑作だった。メンタルヘルスのテーマだけでなく、爽やかで心温まる青春小説でもありサスペンスやミステリー要素もあり、絶妙なバランス。ママたちと娘たちの関係性が丁寧に描かれているのもよい。人によるかもしれないけど、わたしは読んですっきりできたな。結局「死ななくてよかった」になるのなら、もやもやするかもと思っていたけど、意外と大丈夫だった。でも、こんな風に上手くいかない子たちもいるんだろうなとも考えてしまう。

    こういう作品を広められる人になりたいって思ったし、そのおかげで一時的かもしれないけど生きて絶対頑張ろうって思えるようになった。

  • 自分の人生を終わらせようと決意した三人の少女たち。
    とりまく環境も死にたい理由も全く違うけれど、集団自殺をコーディネイトするアプリで出会い、自殺決行のために話しあううち、お互いがお互いを支えあうようになる。
    彼女たちが抱えているそれぞれの悩みがとても重くリアル。性格や感受性の違いをのりこえて結びついていく様子も説得力がある。ネットの危険性に警鐘を鳴らしているという意味では現代的だが、少女たちが飲み込まれようとしている心の闇は普遍的。YA向きの枠を超えてすべての世代の読書に耐えうる作品だし、すべての世代に読んでほしい物語。

  • 父親が自分の行動のせいで交通事故で亡くなり、自身も車椅子生活になったカーラ。母親のパートナーから性的暴行を受けていることを打ち明けられないオリヴィア。イスラムの社会の中で自分を見失っているミーリーン。それぞれが自殺マッチングアプリに登録し出会う。それぞれの心の傷をいだきながら出会った3人は、本当に自殺してしまうのか?

    性格も自殺願望の原因も違う3人が、どう変わっていくのか。気になって、気になって、本を閉じられなかった。それぞれのこれからは、まだまだ大変だと思うが、希望の持てるラストに少しホッとした。

  • 若者向け。

  • かなり重いテーマ。死にたい3人のティーンエイジャーの少女たち。彼女たちが死にたいと思う理由はそれぞれ。かなり重い過去を背負っている子もいる。作者にとってこの本を上梓したことが、過去の自分への餞にもなったのだろうか。

  • サイトに応募した死にたい3人の少女が集まった。
    3人は死ぬために、与えられたミッションに取り組んでいく。

    ドキドキしながら読みました。
    それぞれの少女が感じる苦痛は、自分とは関係ないけれども、読んでいて共感できました。

  • ”翻訳された“と全く思わない自然な文章でとても読みやすかったです。時代は丁度 今 令和で、想像しやすく身近に感じました。読後は、著者と訳者と本に自分が抱きしめてもらえているような温かな気持ちになりました。生きる希望をもらえます。

    中学 高校 大学生くらいで生きづらさを感じている方(感じていた方)、少しでも生きていくことしんどいなと感じられている方におすすめです。

  • 3人の自殺願望のある少女が自殺サイトで出会い、それぞれの悩みを共有し乗り越えていく。
    3人の人物造形がいい。作者の分身とも言えるミーリーンはイスラム教徒、カーラは車椅子、オリヴィアは母と母の恋人と暮らしている。自殺願望の理由も三者三様だ。
    3人の視点で次々と場面が変わっていくのも、スピーディーで飽きさせない。1人語りの表記も3人でそれぞれ違いを出している。

    自殺サイトも本当にありそうで、ミステリーの要素も加味される。映画になりそうな小説だなと思う。

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著者プロフィール

ヤスミン・ラーマン/作家。ブリティッシュ・ムスリムで、ハートフォードシャーに生まれ育つ。ハートフォードシャー大学でクリエイティブ・ライティングの修士号を、バース・スパ大学でYA(青少年)向けライティングの修士号を取得。自殺願望にとらわれる少女たちを描いたデビュー作『ラスト・フレンズ わたしたちの最後の13日間』(原題:All the Things We Never Said)が話題となり、カーネギー賞にノミネートされたほか、第1回ダイバース・ブック・アワードで次点となった。本書が2作目となる。

「2023年 『ディス・イズ・マイ・トゥルース わたしの真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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