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- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864031691
作品紹介・あらすじ
新田義貞死去後、衰退していく南朝を支えたその子、義顕・義興・義宗。義貞の遺志を受け継ぎ、彼らはどのような時代を築こうとしたのか。ライバル足利氏との激闘を、豊富な史料からとらえ直す。
感想・レビュー・書評
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新田義貞の三人の息子を中心に、義貞没後の一族の動向をたどる一冊。多数の史料を多面的に評価することで、従来あまり光の当らなかった分野の再評価が試みられている。特に東国における長期の活動が興味深い。
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新田義貞は忠臣、凡将などの評価が大きく左右されてきた人物。その3人の息子や甥の脇屋義治などがその後も南朝側で活躍したことは知られていない。彼らの時代には既に太平記の原本が一般に読まれ、その記載内容に彼ら自身の人生が縛られざるを得なかった面があるのだ。新田氏は足利氏の一族と見られていたらしく、後世で足利尊氏の対抗勢力として権威づけ、新田・足利の対等なライバル関係を強調したためだったのだろう。次男義興が猛将であったことは、新田神社に祀られ、怨霊になったとの太平記の記事からもうかがえるようだ。1392年に南北朝合体後も、南朝復興・両朝交替の動きがあり、新田氏も南朝側として活躍していたのは驚き。忠臣としては楠正行が有名だが、新田氏が影に隠れているのは不思議だ。北畠顕家と足利軍(高師冬)の1338年の「青野原の戦い」が実は、関ケ原とは!もう一つの決戦がこの時も同じ場所であったのだ!
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