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- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864032285
感想・レビュー・書評
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関ヶ原の合戦の趨勢を決したものは小早川秀秋の裏切りである。ここから秀秋には卑怯な裏切り者や去就を迷う優柔不断というイメージがある。しかし、それは正しくない。秀秋には元々、西軍に属する理由がない。石田三成には讒言によって領地を没収された恨みがあり、徳川家康には取りなしてもらった恩義がある。高台院も家康を支持していた。
それ以上に西軍とも東軍とも戦いたくないが本音だろう。東西両軍とも昨日までは同じ豊臣政権の家臣だった。それが互いに戦わなければならないことが異常である。秀秋は戦国武将とは次の世代である。僅か七歳で丹波亀山城十万石の大名になっている。最初から豊臣政権の中の大名であった。豊臣政権の権威を当然として育った立場には敵味方に分かれて戦うことが信じられないことだった。秀秋は裏切りによって東軍を勝利に導いたにも関わらず、東軍の武将からも軽蔑された。そこには世代ギャップもあっただろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
名前は知っていたが、かなり地位としては上の人物だったことに驚いた。よく調べられた本であった。
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金吾中納言の金吾(五)は唐名ではなく幼名由来。唐入りの際に筑前から越前に減封国替えになったのは三成らの策略ではなく後方支援のための緊急措置らしいこと、関ヶ原開戦直前にはすでに江戸方と意を通じていたこと、が興味深い。
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