“著者”の出版史―権利と報酬をめぐる近代

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  • 森話社
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864050043

作品紹介・あらすじ

藤村・天外・泡鳴・鴎外・荷風など有名作家をはじめとして、明治から昭和初期にかけての著作者たちは、版元とどのような契約を交わし、どれほどの報酬を得ていたのか。出版契約書や印税領収書、作家の日記などを駆使し、著作者たちの経済的営為に生々しくせまる。

感想・レビュー・書評

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  •  現在の近代日本出版史研究の第一人者である著者による一冊。必要があって再読。

     版権、著作権、出版契約という難しくもデリケートな話題について、ひとつひとつ丹念に史料にもとづく実証が展開される(「奥付」の読み方を教えられた時の感動は今も忘れられない)。それにしても、著者の仕事を読むたびに、資料の〈探索力〉に唸らせられる。そこにそんな資料が! という驚きもあるし、そこにそんな記述が! と驚かされることもしばしばだ。
     本書の場合でいえば、小杉天外、山田美妙、岩野泡鳴ら、近代文学研究の主流がほとんど目を向けない書き手の「日記」に注目、文学出版の証言者として彼らを再浮上させた点が、決定的に重要だと思う。かれらは、決して当時から文学場の中心にはいなかった。だからこそ、シビアな現実もふくめ、文学書という商品の生産者として、ある種の一般性をもった事例たりうるのである。
     
     著者の仕事の幅は広く、そして射程は大きい。その仕事のスケールを受け継ぐ研究者があらわれるのだろうか?
     

  • 日本の近代法における著作権とその実態を記録している。

    出版は、古くから存在し、現在も存在している。
    本書は、明治からのある一時期だけの歴史を扱っている。
    近代と現代史と区別がよくわからない。

    明治以降の出版に関する歴史を扱っていることを書名に明示しない理由がわからない。

    出版について言及しているのに、自分の本自体の表示が「近代」で、現代を含んでいないことを主張するのだろう。

    明治は近代なのか現代なのか。

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