いっしょにいるだけで

著者 :
  • 飛鳥新社
4.13
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本棚登録 : 123
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864100977

作品紹介・あらすじ

50代、独身、母と二人暮らし。仕事や将来への不安はあるものの、穏やかな日々を過ごしていた。お参りに行った神社で、「しあわせをください」と、ふとつぶやいた翌日、近所の野良猫が、父の思い出の木の下で5匹の子猫を産んでいた。「猫は嫌い、絶対に飼わない」と言っていた二人だったが…。笑って泣ける、うそのような本当の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 猫嫌いの母子が住む家の庭で、野良猫が子猫を5匹産み落とし‥?
    心温まる出会いの実体験~猫エッセイ。

    かっては犬を飼っていた実家。
    一度は家を出たけれど40過ぎて戻ってきて、今は母と二人暮らしになっている著者でした。
    猫は苦手でしたが、ある日‥
    父の思い出がある白木蓮の木の下で、野良猫が子猫を生んでいたのです。
    絶対に飼いたくはないので、すぐに近所にある動物愛護協会へ駆け込みますが、空きがないので預かれないという。
    かといって保健所にだけは‥

    さあ大変!
    里親探しが始まりました。
    母猫が子猫に乳をやり、なめてあげ、一緒に眠る姿。無邪気な子猫たち。見ているだけで何だか‥経験のない優しい気持ちになっていきます。
    里親を希望する人たちとの出会いもありました。
    そしていつしか‥
    可愛くてたまらなくなった子と母の2匹は自分たちで飼うことに。

    うちも私が子供の頃は犬派だったので、色々思い出します。
    その後飼っていた猫が行方不明になった後、野良猫が庭で子を生んでしまったこともありました。
    親も猫嫌いではなかったけど、何匹もは困っちゃう。
    おっかさん猫の方も心得たものというか、隠れて点々としながら子育てしていたので、里親探しは経験ないんですが。
    少し育ってから、お宅はこの子なんかいいですよね?というように、1匹だけ置いていったのを育てたことが2度(笑)

    残念ながら今はいないんですが‥
    もったいないぐらい愛をもらった楽しい思い出がいっぱいです。
    幸せになりたかったら、猫を飼うのがいちばん早い。
    ってことですよね~☆

  • もうね…泣いてしまうことはわかっていました。

    読まないほうがいいよ。ってもう一人の自分が言ってました。
    でも、読まずにはいられませんでした。
    あまりにうちの子達にそっくりで…。

    愛犬とのつらい別れから、二度と動物を飼うのはやめようと
    固く誓って生きて来たこと…。
    ところが、ある日突然やってきた野良猫ちゃん親子。
    そのけなげな可愛らしさに
    固い決意もなすすべもなく巻き込まれていく森下さん母娘…。
    その様子が、すべてかつての自分と重なります。

    ただ、この本には猫ちゃんが与えてくれた幸せもたくさん書かれていました。
    今もお別れした悲しみでいっぱいの私に、
    元気だった頃の姿や、楽しく幸せな日々の方が
    はるかに多かったことを思い出させてくれました。

    号泣はしてしまいましたが、
    今までの涙とはほんの少し違う温かい涙でした。

    この本を読むことができて良かったです。
    森下典子さん、ありがとうございました。

  • 五十代、独身、母と二人暮らし。
    猫を飼う気は更々ない。
    そんな森下家の玄関先で野良猫が5匹の子猫を産んだことから始まる、思いもかけない猫との暮らし。
    初めは迷惑でしかなかったのに、母猫のおっぱいを吸う子猫達を見た森下さんはその光景をずっと見ていたいと思うようになる。
    見ているだけでふかふかした気持ちになりみぞおち辺りがぽかぽかして、日頃の疲れも悩みもふっ飛んでいく。
    そして猫達を見に次々にやってくる人人…猫を中心に人の輪ができていく。

    先日読んだ『日日是好日』と同じく、これも正しく「一期一会」であり、猫が教えてくれる幸せそのもの。
    猫といっしょにいるだけで生まれる幸せの連鎖は、やがて周囲の人達を自然と笑顔にしてくれる。
    読んでいる私にまで幸せが伝わり笑顔がこぼれてきた。

    いとしいものといっしょにいるだけで、人はつい笑顔をなってしまう。
    そして、自らほほえむことで、人生も笑いかけてくれるのだ。

  • 猫嫌いの母娘家族の玄関先に
    野良猫が5匹の子どもを出産。
    子猫の里親探しや
    母猫と子猫1匹を残して
    育てる決意をするというストーリー。
    今まさに 我が家にも
    野良猫と赤ちゃん猫3匹がおり
    とても参考になる本でした。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「育てる決意をする」
      と聞いただけで泣けてくるワ。
      「育てる決意をする」
      と聞いただけで泣けてくるワ。
      2013/06/12
  • 最高に心温まるエッセイです。猫に変な偏見を持った著者の家の前で野良猫が5匹の子猫を出産し、直ぐには引き取り手がいないため、しかたなく世話をし始めることから始まる著者のエッセイ。一緒に過ごす中で、愛情が生まれ、一緒に過ごす幸せの気持ちが伝わってきます。私自身は動物は飼ったことがないため、猫は自由奔放な生物かと思っていましたが、この作品から猫にも感情があり、様々な表情があることがわかりました。いつかは別れがくるがそれでも愛さずにはいられない、"いっしょにいるだけで"良い。猫を飼いたくなるお話でした。

  • ひょんなことから猫を飼うことになった作者とお母さん。猫のいる日常が普通になり、会話が増え、人を呼び、猫の愛らしさにハマっていく姿が自然に描かれている。あー猫飼いたい!

  • じんわりとした良いエッセイ。
    森下さんの本はいろいろ読んでいるけど、すべてを通して飾らない、正直で真面目な人であることがよくわかる。
    たぶん、この正直さゆえにたくさん傷ついたり苦労もあるだろうなと思う。
    この本も同じ。書いている心の不安や猫に癒される感覚はとてもよくわかった。

  • 猫を育てる事になってしまい、それから猫達と暮らす日々。自分は犬しか飼った事がないが、その時と照らし合わせたり、猫を飼ったらこんなふうにメロメロになってしまうんだろうな…と思う楽しくもちょっと寂しさも感じる日々。長生きしてね…

  • 猫を飼ったことのない私は、
    人生を損してるなぁ、と思った。

  • 「いとしいたべもの」を読む前にと同じ著者のこちらを図書館で借りてきました。
    私は犬を飼っているので、猫が出てくる本には今まであまり手がのびなかったのですが、これは読んで大正解でした。
    犬とか猫とか関係なくペットを飼っている人には共感できることがたくさん散りばめられています。
    ペットを飼う前には気付かなかったけど、本当に一緒にいるだけで気持ちが豊かになれるんです。
    そんな家族の一員を大事に大事にしていきたいと、改めて思わせてくれた一冊でした。

  • 猫エッセイ。

  • 近所の野良猫が、父の思い出の木の下で5匹の子猫を産んでしまった。
    うちでは絶対に飼いたくない、だけど保健所には連れていきたくないから早く猫を里子に出して手放してしまいたい。
    そう思っていた母娘が、猫と暮らしていく内に変わっていく…。

    犬派の私でも、読んでいるとほっこりして、猫のお腹をもふもふ撫でたくなってしまいました。

  • 猫を飼ったことがなかった親子が、野良猫が庭で出産したことから、立派な猫好きに変わっていくお話。猫って、いいな(^-^)

  • ネコ、ねこ、猫、好きなんだけど、きっと見るだけ。

  • 猫が飼いたくて仕方ない私。
    かわいがるだけでなくて覚悟を決める必要があるなと思った。
    猫を愛する人ってたくさんいるんたなー。エピソードに泣いたり笑ったり。楽しい本でした。
    森下母子の庭先で産んで、ミミはたいしたもんだ!

  • 作者の境遇も、猫への気づきも、うんうんなるほど!と納得することばかり。猫らへの愛情と家族になっていく様子がとても共感できました

  • 猫好きにはたまらない一冊。
    家猫にはなりませんでしたが、うちでもノラ猫が庭を子猫の遊び場にしてから、あまりの所作のかわいらしさに、どちらかと言えばそれまで犬派だった私もすっかり猫派になりました。

    欲を言えば、もっと猫ちゃんの写真が載っていたらよかったかな。

    この著者の他の作品も読んでみようと思います。

  • うちにも保護してそのまま一緒に暮らす猫がいるので
    いちいち共感しながら読んだ。
    今まで気づかなかったことが目に入ってくるようになるとか
    そのあたり、まさに自分のことのように思えた。

  • この本を読んで
    「ああ、うちも初めてノラねこを保護した時こんなだったなあ・・」と
    思い当たることだらけだった。
    自分の知らないところで保護に頑張ってる人との出会いや
    CMの話などは特に共感し、読んでて泣けてくるけれど
    よい読後感が残る。
    (あの「典奴どすえ!」の著者と知って今さら驚いた)

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著者プロフィール

森下典子(もりした のりこ)
1956年生まれのエッセイスト。『週刊朝日』のコラム執筆を経て、1987年その体験を記した『典奴(のりやっこ)どすえ』を出版。代表作『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』は、大森立嗣監督・脚本、黒木華主演により2018年10月13日映画化され、樹木希林の遺作ともなり、大きな話題となった。他に、『いとしいたべもの (文春文庫)』『猫といっしょにいるだけで』などの作品がある。

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