平成うろ覚え草紙

制作 : 洞田創 
  • 飛鳥新社
3.81
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本棚登録 : 65
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864103343

作品紹介・あらすじ

この書物、はたして本物なのか――。

昭和46年、群馬県の旧家より江戸時代に描かれた幻の書物「虚覚草紙」が発見された。
作者は歌川一門の絵師、歌川芳細(よしこま)。
そこに描かれる絵は、あまりにも現代風俗と酷似していて――
予知能力?タイムスリップ?
文学、社会学、物理学…現代の学界を論争の渦に巻き込んでいる奇書を口語訳と共に完全再現!

感想・レビュー・書評

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  • 面白い!絵は上手いし、文章もいい。ちょっと頭をひねらせるところも。
    「冬至老人」や「南瓜祭り」などすぐわかって笑えるものもあれば、一瞬何だろう?と思うものもある。「地伝鹿」「穴熊」はすぐにわからなかった。
    それにしても、スマホやPC、蛍光灯やルンバなどの電化製品には無理があるが、「猫茶屋」「明恋」「男の妓楼」「女芝居」なんかは本当に江戸にあった、と言われれば納得してしまう。ということは、人間あまり変わっていないということね。そんなことに気づかされて感慨深かった。
    中世の銅版画家が、現在のヨーロッパにタイムスリップしたという設定で同じような本を作ってもこの面白さは出ないだろう。
    ヨーロッパで電気製品や乗り物以外の生活の基盤は日本ほど変わっていない思う。異教の祭りを祝ったりしないし、住居もさほど変化なし。
    日本人の生活の変化は凄まじかったのに、気質的なことは変わらなかったからこそ、このような面白い本が生まれたのだ。
    著者が次にどんな仕事をするのか大いに期待したい。

  • 『へいせい』の御世にはやるもの、をんな四十七士に爪絵描き、童は毬入玩具に札合戦。名所を訪れれば穴あき衝立が必ず立ちて、水辺にゆけば潮浴び、山にゆけば杉風邪なるもの流行りける……(全部フィクションです)

    「はて、これは何のことであろうか」
    と、推理しながら、江戸の人の文章(フィクション)を面白く読めました。

  • 釣られるべき一冊。こういった発想で絵を描いてストーリーを作れるのはすごい。

  • 江戸時代の浮世絵師、歌川芳細による平成の世の風俗書。
    芳細は、本当に現代へタイムスリップをしたのか。
    それとも、単なる妄想であったのか。
    是非この本を読み、想像してみてください。

  • 歌川芳細(うたがわよしこま)という絵師がいた。その絵師が描いた『虚覚草紙』という本がある…その内容から世間に混乱をもたらすものとして、幕府から発禁処分となり人目に触れることがなかった幻の本。その本が発見され、学界に大きな波紋を投げかけている。
    平成の世にタイムスリップしたとしか考えられない、江戸時代の絵師が描いた「平静」という時代の社会風俗。彼は21世紀の日本をどのようにとらえたのでしょうか。

  • ハロウィンとかAKB48とか、あまりにも具体的に書かれすぎてて、えぇー!ほんとに?って言いながら読んでいたけど、まさかこんなオチがあるとは想像もしませんでした(笑)
    江戸時代に描かれたにしては綺麗すぎる絵だなとか、ちょこちょこ引っかかるところはあったんだけど、まさか(笑)
    やられた〜と思ったけど、面白かったので良しです!

  • 図書館にて、ちらっとめくって面白そうなので借りたのですが、中身読む前に、あとがき読むまで気付かなかった!この絵と質感は卑怯だー!
    いやぁ、もうその感性まで江戸時代にせまってるー、と感心しきり。だって、江戸時代の人たち、よく理解こえたことを、当時の感覚に落として書いてたりするじゃん!そこが真に迫っていて、もう引き気味です。
    「屑吹桶」は絵を見るとほぼ妖怪ですが、猫と相性良い!ににまにま。
    あと服を着た犬ちゃんがかわいらし過ぎました。
    地傳鹿もやばい、千里の鏡への貢献度がやばい。
    あ、怒られたんだ。

    HPを拝見し、沢嶋に爆笑。

  • 昭和47年、前橋の旧家で発見された、幕末の絵師・歌川芳細の手による『うろ覚え草紙』の現代語訳・解説本。という体裁のウソ本。
    『うろ覚え草紙』は平成にタイムスリップした芳細が、江戸時代に戻ってうろ覚え(笑)で平成の風物を描いた本であり、昭和の発見当初は「何のことやら?」と思われていたものが近年「もしや大発見では!?」と再研究されている、というもの。
    発見された旧家の写真や、芳細本人についての解説(※全部ウソ!)を載せるなどその徹底ぶりが面白い。元ネタは書いてないので推測するしかないけれど「フリスビー」や「地デジ」であろう物が載っている。「ああ、いろいろ間違っちゃってるよ、芳細さん……!」と、腹がよじれました。
    こういう本、大好き。くだらない本が出版される余裕のある世の中は素敵です。一冊とっても、楽しめました。

    どこからでもパラパラ読めるので、空き時間に気軽な気持ちで読めます。

  • 絵を見ているだけで面白かった。

  •  フィクションかやられたな。
     これ実在だとすごい歴史的価値なのだからもっと大きく取り上げられても良いのにそんなことはなかったわけでそこに期待を持つべきではなかった。

     それはそれで分かって読めばすごく面白いと素直に言える内容。現代の事実を過去の風俗に当てはめうまくと当時の様子を描ききれれば新しいジャンルとして楽しめる。そしてまたこの本が未来へと伝わるといったいどのような扱いを受けるのだろうかそれもまた楽しみだ。

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著者プロフィール

イラストレーター、1983年大阪生まれ。広島大学文学部卒業。和風の作品、特に人文学の知識に基づいた「本物のような」浮世絵調のものを得意とする。2012年、ネットミームの和風化パロディを作った結果、予期せず広まってしまい色々怒られる。

「2014年 『平成うろ覚え草紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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