ホット・ゾーン

制作 : 高見浩 
  • 飛鳥新社
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レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864103671

感想・レビュー・書評

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  • 日本の首都・東京。その郊外にある動物施設で動物たちが次々と
    謎の病気に罹患したとしたらどうだろう。

    明らかに感染症。もしかしたら人間にも感染するかもしれない。

    1989年、アメリカの首都ワシントンの郊外に位置するレストン。
    実験用の猿を輸入する業者の管理施設に突然現れたのは、致死率
    90%と言われるエボラ出血熱だった。

    感染が人間に拡がればパニックは必至。施設内だけでウィルスを
    制圧せよ。アメリカ陸軍と疾病予防センターが共同で行った
    制圧作戦の顛末を描いたのが本書である。

    2013年末のギニアから始まり、現在も西アフリカで続くエボラ
    出血熱の爆発的拡大に伴って約20年前に刊行された作品の復刊。

    前半は1967年に初めて確認された患者等、いくつかの感染者の
    症例が詳細に綴られている。これが怖い。とことん怖い。

    致死率90%、特効薬なし。感染したら確実に死に至る。エボラ
    出血熱に対してはそれくらいの知識しかなかった。

    生きながら、人間が崩壊して行く。ウィルスは体内のあらゆる
    ところへ入り込み、増殖し、人間をウィルス爆弾に作り上げる。

    そして原因不明の大量出血で死に行く感染者と接触した人々の
    体を介し、人間の体を乗っ取りながら拡大して行く。とんでも
    ない野郎じゃないか。

    世に悲惨な死に方は数々あれど、エボラ出血熱で死ぬのは
    勘弁して欲しい。自分どころか、周囲の人間も巻き込んで
    しまうのだから。

    尚、本書後半のレストンの制圧作戦の話では猿の間では空気
    感染もあったようだ。ただ、このエボラ・レストンに関して
    は人間には感染しないようだが、今後、ウィルスが変異した
    ら…と思うとぞっとした。

    西アフリカでのエボラ出血熱はヨーロッパやアメリカに飛び火
    している。日本にも現れないとは限らない。その時、日本では
    どのような封じ込め作戦が取れるのだろうか。

    人間の持つ科学を超えたウィルス。以前はエイズもそうだった。
    エイズもエボラも、アフリカから来た。それは人類に対する
    警告なのではないかと著者は言う。

    熱帯雨林の奥で静かに棲息していたはずのウィルスを、人間が
    そこに入り込むことで外の世界へ広めてしまったのだろうか。

    20年前の作品とは思えないほどに新鮮な驚きと恐怖を与えて
    くれた秀逸なノンフィクション。だが、接続詞がわりに「で」
    を多用するのに違和感があった。話し言葉なら許容範囲なんだ
    けどね。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:936||P
    資料ID:95150107

  • エボラがどのように発見され、広まっていったかを学べる。
    どれだけエボラが危険か、過去どのように人々がエボラに立ち向かってきたのか、緊迫感漂う文章で引き込まれる内容だった。

  • エボラの感染原因の恐ろしさ、

  • 読了

  • 2015.3 この本がノンフィクションということに戦慄。新聞で国内でエボラ疑惑、という記事を他人ごとに読んでいたけれど恐ろしい事なんだと認識。本当に怖い。

  • エイズ発祥の歴史、世界中に広がった経緯を学べる本。
    広まるエイズに立ち向かう医師の姿を過去の蔓延フェーズ毎に記載されている。より現場感を出すように表現にリアルがあることが印象的で、読んでいると引き込まれる感覚を得る。
    医師の姿を見ると「人命」と「自分の生活バランス」について考えさせれる書籍であった。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB16896560

  • エボラ出血熱は、バイオセーフティレベル(BSL)4。
    これがノンフィクションで、20年前の本だとは驚きです。
    夢にまででてくるぐらい、強烈な描写にリアルさを感じました。

    同じフィロウイルス科に属しているマールブルグ・ウイルスとエボラ・ウイルス。
    エボラは空気感染や飛沫感染はしないといわれていますが、読み進めるとさまざまな疑問がわきあがります。
    対岸の家事ではなく、世界に蔓延してもおかしくはありません。

    最善を尽くし収束に向かわせる上で、任務を遂行する人たちは訓練もありますが、最悪の事態を想定し備えて挑む。

    エボラに立ち向かう人の、家族への心情も詳細に書かれています。
    その想いを胸に秘め立ち向かう姿に、支える側なら何ができるのか、フッと頭を過ります。

    やたら怖がるよりも、危機意識の高さを持って最悪のシナリオにならないように自分が発症したらを想定したり、考える機会を得る一冊です。

  •  現在も西アフリカ中心に広がる強烈な伝染病、エボラ出血熱。
     本書は、1980年ザイールで発生したエボラの流行。そして、1983年にアメリカ国内で発生した実験用猿に端を発するエボラ掃討作戦について、書かれたノンフィクション。
     映画”アウトブレイク”は、本書に描かれるアメリカ国内での掃討作戦が原案となっている。
     1983年の作戦では、幸いエボラは人間に害をなすことはなかった。しかし、次のアウトブレイクが、人間にとって無害である保証はまったくない。

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