絶望読書――苦悩の時期、私を救った本

著者 :
  • 飛鳥新社
3.45
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本棚登録 : 235
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864104876

作品紹介・あらすじ

悲しいときには、悲しい曲を。絶望したときには、絶望読書を。

感想・レビュー・書評

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  • 立ち読みで半分読み終わった。
    本に吸い込まれた、、、

    買って4時間ほどで読み終わっていた。
    めくる手が止まらなかった。

    自分には
    心に響いたところに付箋を貼る癖があるんだけど
    貼った付箋は40枚を超えた

    いまうつ病真っ只中の自分を救ってくれた。
    お守りの一冊だ。この本があれば、これからどんなことがあろうと大丈夫だと思えた。



    ぜつぼうしたとき、いちばん大切なこと

    絶望した時、まず何が必要でしょうか?
    立ち直りの方法でしょうか?
    励ましの言葉でしょうか?

    それより前に必要なものがある、と私は思うのです。

    絶望は[瞬間]ではなく[期間]

    という書き出しで始まります。


    絶望したときには、まずはどっぷりと絶望にひたり、あまりすぐに立ち直ろうとしないことが大切なのです。
    海に落ちたら、誰だってすぐに浮かぼうとしてあがきます。海でいったん深くまで潜ったときには、あまり早く浮かび上がろうとすると、かえって潜水病になってしまいます。 本文より引用。


    そんな素敵な、絶望に寄り添ってくれる本です。
    そして、そんな絶望の時期にオススメの本や映画、ドラマを紹介してくれる本です。

    決してただの励ましではなく。

  • さくさく軽く読めた。『絶望名人カフカの人生論』と同じ作者。

    本当に絶望しきっていたり、激しい痛みに襲われている時には本には手が伸びないし読書どころではない!ということは知っている。

    そういうどうしようもないつらい時期を越えた「絶望の時期」に本が助けてくれる。

    けど自分の本に自分の本の紹介を書くのってどうなんだろう。。。絶望の雰囲気や重みが足りないような気がした。

  • これは面白い本。わたしも数年間絶望していた経験があるからよくわかる。絶望しているときは励ましではなく共感を。一緒に泣いてくれることが一番うれしい。わかる、わかる。当時、ずいぶんと本にも救いを求めた。わたしの場合は、ナチスの迫害を逃れた人の本とか、ドリアン助川さんの本とか。苦境の中で生き抜いた人のもの、真に生きるとはどういうことかといったテーマのものが多かったかな。あ、赤毛のアンシリーズにもけっこう救われたな。ローラの「長い冬」とか、児童文学には素晴らしい作品が多いよなー

    ただ、この本の中で著者が言われるように、特段、明るい本ではなく暗い本を、とは思わなかったのだけど。カフカの「変身」、読み返してみたくなった。
    あとイタリアのディーノ・ブッツァーティという人の本も読んでみたい。『神を見た犬』に入っている「七階」という作品に興味がわいた。

    p42
    しかし、その人生の物語の脚本を書き直さなければならないときがあります。
    とくに、絶望的な出来事によって書き直さなければならないときは、それはとても困難です。
    人生が混乱し、本来の人生を失った気がして、新しい人生は受け入れがたく思えます。
    そういうときそういうときに、なんとか脚本を書き直して、その後の人生を生きていくためには、書き直しの参考となる、物語が必要です。
    それが、カフカの言うところの「必要な本」であり、「苦しくてつらい不幸のように……ぼくらに作用する本」ではないでしょうか。
    「ぼくらの内の氷結した海:つまり、これまでの物語にとらわれて、こり固まってしまった心を、「砕く斧」としての絶望の文学です。

    P71
    自分はいくら悲しみにひたっていようとしても、周囲がそれを許してくれないことも少なくありません。

    たとえば、絶望で倒れこんで、立ち上がれない人がいるとします。
    倒れた当初は、たいていの人が同情してくれますし、心から心配してくれるでしょう。

    問題はここからです。
    倒れている人が、「肩をかしてもらえるのはありがたいんですが、まだ無理なんです。前を向いて歩くどろころか、起き上がる気にもなれないんです」と返事をしたとします。
    すると、さらにしばらくは待ってくれるでしょう。
    でも、だんだんと周囲の人たちは、いらだってきます。
    「せっかく人が肩をかしてあげると言っているのに、なぜ立ち上がろうとしないんだ」と、親切だったはずの人が不機嫌になってきます。
    さらには「だいたい、そんなふうだから倒れるようなことになるんだよ」などと悪く言い始めます。
    ついには、「迷惑だから、どこか見えないところに行って倒れててくれ」と見捨てむしろ憎み始めます。

    p89
    「私の気持ちは、誰にもわからない!」という気持ちを、本はわかってくれます。
    それどころか、自分でもよくわからない、もやもやした気持ちまで、「まさにこういうことなんだ!」と感動するほど、見事に言葉で表してくれます。

    UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)が行った研究によると、ストレスが高い状況にさらされたとき、「それを表現する言葉がある」と、ストレスホルモンの放出が抑制され、ストレスが鎮まるそうです。
    絶望し、孤独に陥ったとき、そういう気持ちを言葉で表してくれる本を読むことは、それだけで、絶望や孤独をいくらか癒してくれるのです。
    それは実感としてもたしかですし、こういう科学的な裏づけもあるのです。

  • 物語の力とは何か?私はずっとモヤモヤとしていた。物語や小説は「ただの作り話」で、そんなもの読んだからってただの嘘っぱちじゃないか、と主張されると価値がないように思える。なぜ私は物語を読むのか。読むことによって何が満たされるのか?言い表せない疑問があった。

    この本に、その疑問への一つの答えが書いてある。
    人間が絶望したとき、立ち上がれないときに、物語の世界が、絶望によりそうこと。

    後半のおすすめの本の紹介も興味深いが、前半の絶望の状況と物語の関係の説明が衝撃的に真実を言い当てていると感じた。

  • 私が 絶望していたときには
    残念ながら 本を一冊も読まなかったのですが
    この 絶望読書を読んでいたら
    きっと 心を慰めてくれる本を
    探したのに
    と残念に思います

    きっと 今なら
    少しは理解できるかも
    と思って
    お勧めの絶望読書を
    読んでみたいと思いました

  • 絶望した時にはあまり前向きな本や言葉に触れると逆効果。そんな時にオススメの本が何冊か紹介されていたので、今度読んでみたい。

  • 「絶望の期間をどう過ごすか」が腰低く書いてある。そんなに謙遜しなくても、
    私はこれ読んで絶望から抜け出た感じですよ。
    このままでも生ける、この本また読めば、これあるから生けるって思ってぞわぞわした。

    前半部分の解説っぽいところなんて、
    私の気持ちそのままことばになっていて感動した。
    私が本を読むのも、好きだからというだけでなく、こういう理由だったんだわ。

    一時期『カラマーゾフの兄弟』にはまり、違う訳者さんで3つのカラマーゾフ読んでた。
    3つ目の前半でぱたっと止まってしまったけど、
    なんでこんなにのめりこんで読んだのか納得。
    また3人目の訳者さんのカラマーゾフ読み始めようかな。

  • なぜ絶望するのかといえばその先の人生を想像して期待してしまうからだ、恋人と想像した将来、創造性、創造性を落ち着けるにはまた創造性が必要であり本が必要だ。

  • 読みもせずに浮薄なものだろうと偏見を持っていたことを恥じる内容だった。物語による救済。

    太宰治の「待つ」を初めて知り、青空文庫で読んでみた。なるほどこれは胸に迫るものだった。不安に立ち向かったりはしないし、できないのだ。ダメだとわかっているのに、待たずにはいられないのだ。

  • 2017年12月10日に紹介されました!

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