偶然短歌

  • 飛鳥新社
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感想 : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864105064

感想・レビュー・書評

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  • ――Wikipediaには短歌という財宝が眠っている―――

    皆さんもたぶん、お世話になっているだろうWikipedia。
    そのWikipediaから、57577の短歌のリズムになる文章を抽出するコンピュータープログラムを作り、『偶然短歌』と名付け、『偶然短歌bot』として話題になった約5000首の中から100首を厳選。又吉直樹さんや西加奈子さんとの共著もあるせきしろさんが、コメントをつけた。

    「アルメニア、アゼルバイジャン、ウクライナ、中央アジア、およびシベリア」―――『モロカン派』

    お、国名を並べただけで短歌になってる!

    「正しいが、人々が待つ宇宙への夢に対する配慮に欠けた」―――『冥王星』

    この偶然短歌は冥王星が惑星でなくなったことに対する松本零士の言葉から生まれたものらしい。

    「その人の読む法華経を聞きながら眠りについて、そしてそのまま」―――『櫻間伴馬』

    歌から受けるイメージのまま。
    櫻間伴馬の最後のときが描写されている。

    ………………………………………………………

    まるで短歌を詠みはじめたばかりの初心者のように、なんでもない文章から57577を汲み上げてゆくプログラムが愛しい。
    思いがけず詩的なものもあり、クイズの問題のようなものもある。
    ここには抜粋してないが、せきしろさんのコメントが面白さを倍増している。
    何度も声を立てて笑った。

    さて、最後に問題。
    この文章の中から短歌をみつけよう!


    「踊り念仏は鎌倉時代には一遍上人が全国に広めたが、一遍や同行の尼僧らは念仏で救済される喜びに衣服もはだけ激しく踊り狂い、法悦境へと庶民を巻き込んで大ブームを引き起こした。」―――『盆踊り』



    ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓








    ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

    「念仏で/救済される/喜びに/衣服もはだけ/激しく踊り」

    • 5552さん
      まことさん、こんにちは。

      すごい!
      ひとめで見抜いた方がここに!
      ちょっと、間違い探しみたいですよね。私は精読して気づきました。
      ...
      まことさん、こんにちは。

      すごい!
      ひとめで見抜いた方がここに!
      ちょっと、間違い探しみたいですよね。私は精読して気づきました。
      最近、まことさんとおなじく短歌にハマっておりまして、歌集レビューをちょくちょく書いています。
      『ちるとしふと』は、読みやすく可愛らしい歌集でした。
      読んでも、なぜかレビューを書けない本ってありますよね…。

      2022/09/27
    • yyさん
      5552さん、こんばんは

      これ、面白い!
      私には全然解けなかったけど。
      それにしても、まことさん すご過ぎる。

      いろんな情報...
      5552さん、こんばんは

      これ、面白い!
      私には全然解けなかったけど。
      それにしても、まことさん すご過ぎる。

      いろんな情報を削ぎ落して、必要な言葉だけで
      きっちり思いを伝えるって、かっこいい。
      俳句も短歌も言葉のミニマリストかな?
      本のタイトルも面白いなぁ。


      2022/09/27
    • 5552さん
      yyさん、おはようございます。

      まことさん、すごいですよね。

      あと、この本は元の文章は載ってなく、右ページに偶然短歌と元のWik...
      yyさん、おはようございます。

      まことさん、すごいですよね。

      あと、この本は元の文章は載ってなく、右ページに偶然短歌と元のWikipediaのページのアドレスが載っています。左ページにはせきしろさんのコメント。
      なかなか粋な作りなんです。
      俳句も短歌も言葉のミニマリスト、って、言い得て妙!
      本のタイトルも何だろう?と、興味を引かれますよね。

      2022/09/28
  • 五七五七七の音は気持ちがいい。
    テンポもいいし、心に響くものがある。
    たとえそれが偶然であったとしても。
    本書はそんな偶然できた短歌を見つけ出すプログラムで見つけ出された「名句」たちだ。
    今回その対象となったのはウィキペディア。
    怪しげな、時に詩的な短歌たちを御覧じろ!

    「人物が あなたが出した質問に 答えることは 期待できない」
    ここでなぜかBON JOVIが登場している。
    なぜだ。いや、私はファンだけれども。
    来日公演のたびに次来るまでには英語のMCを聞き取れるようになりたいと思っているが、それは「期待できない」......。

    「先端が 少し突き出し、革質で 深い緑色、ややつやがある」
    フカイリョクショク.....なんだ。
    答えは、南天!
    変なものじゃ、ないよ!

    「念仏で 救済される喜びに 衣服もはだけ 激しく踊り」
    なんだ一体!
    答えは、盆踊り!
    そんな激しく踊るもんだったのかアレは。

    偶然短歌は少しずつ読んで笑うことをオススメする。
    一気に読むと笑いが弱くなる。
    しかしながらもしかしたらこの中にあなたの人生を変える一首がある、かもしれない。

    末尾になるが、著者は「いなにわ せきしろ」だと思っていたら「いなにわ」さんがプログラマーで「せきしろ」さんが選、文章だった。
    藤子・F・不二雄とか室山まゆみみたいなものか。

  • 面白かった~!!
    すごい発想ですよね。wikiに短歌がてんこ盛りなんて、誰も考えなかったんじゃないかと。
    いかにも短歌っぽいし、深いものがあったりして無作為とか偶然とかにしては出来過ぎてるのが楽しかったです。

    部活とかコンクリートとかピクミンが爆笑でした!ドンキもリズム感がありえないほど美麗(笑)
    せきしろさんの一言も鋭くて…!

  • この作品では引用元はすべてWikipediaだが、街の注意書きとか何気ない文言にも偶然短歌が紛れてるんだろうな。これを読んでしばらくは文章を七五調で読んでしまうようになった。

  • ウィキペディアの記事から「57577」になっている文章をピックアップした偶然短歌に、せきしろ氏が解説をつけた本。偶然っておもしろいな。想像力が試される。短歌をよんで引用元の記事が読みたくなった。「アルメニア、アゼルバイジャン、ウクライナ、中央アジア、およびシベリア」(p8)こういうの結構好き。

  • ウィキペディアの説明文が偶然、57577の短歌のリズムになっていることがある。
    プログラムによって抽出された偶然短歌のなかから選ばれた100首に、せきしろさんが面白コメントをしてくれる。

    ---------------------------------------

    「だからなんなんだ感」が最初から最後まで続く。
    くだらなすぎて笑ってしまう。偶然にも情景が浮かぶ短歌もある。気になって引用元のウィキペディアを見に行ってしまう。
    何の意味もない本だったが、読み終えた後は多幸感に包まれていた。こんな本には二度と出会えないだろう。

    以前、お付き合いしていた人の出身校のウィキペディアが引用されていて、笑うべきなのか切なく感じるべきなのか迷った結果、笑った。きっとそれが正解だ。

    ”剣道部、新体操部、水泳部、ソフトテニス部、ソフトボール部”(P22より引用)

  • Wikipediaから『偶然短歌』形式になったものをプログラムで抽出し、厳選したものをまとめた本。
    意外にも詩的なものが多くて面白い。
    このページからどうしてこんな短歌が?と、想像を巡らせるのが楽しい。

  • Wikipediaの記載から抽出された短歌集。
    文章の中からこういう短歌を見つけ出すのは、少し楽しい。

  • ウィキペディアの中でたまたま「5・7・5・7・7」のリズムになっている言葉を集めた1冊。
    何の変哲もない文章の中に含まれた「偶然短歌」をお楽しみください。(浦河町)

  • これはこれで興味深く、時に指摘で想像を喚起してくれる歌もあった。でも前提をおさえた上で楽しむ、別のアートかもしれない。

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