残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する

制作 : 橘玲  橘玲  竹中てる実 
  • 飛鳥新社
4.08
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本棚登録 : 628
レビュー : 48
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864105750

作品紹介・あらすじ

今すぐ「思考」と「行動」をアップデートせよ!目標達成のために不可欠な要素として世間一般で広く信じられてきたことの多くは、手竪くて正論だが、今や完全に間違っている。そうした神話の長所、次いで反論や矛盾を取り上げる。裁判のように賛否両論を検証、最もプラスになる結論を導きだしていく。

感想・レビュー・書評

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  • 私は自己啓発本が嫌いだ。ほぼ読んだことがない。非科学的で占いの範疇で論理的でないものが殆どだから。また教育論のように個人的経験にのみ立脚した視野の狭いものも多いし。
    この本もタイトルはハッキリ言って嫌いだが、成功法則を科学的に解明し、かつ古今東西の物語を挟みながら面白く読めるようになっている。タイトルとは反対で、残酷どころか読後すごい納得感と多幸感を感じた。面白かったです。

  • この本は先週(2017.12)本屋さんで偶然見つけましたが、凄い本でした。成功するために巷でよく言われている法則に対して、科学的な考察を加えて具体的にどのようにすれば良いかが書かれています。

    それを説明するために、歴史の事例や、著者が具体的に体験した例が引用されたりしています。さらに驚くべきは、参考文献の多さです、その紹介ページだけでも 33ページもあります、文献数は400は下らないことでしょう。つまり、この本には著者がそれらの文献を読み込んだ上で、さらに自らの経験も踏まえて書かれています。

    世に言われる成功法則は、このような姿勢でとりくまなければならない、という人生訓の塊のような本でした。もう少し早い時期にこの本に出合えていれば、という気持ちもありますが、あと10年切ったとは言え、まだ大事な社会人生活を残している私にとっては、忘れられない素晴らしい本となりました。

    以下は気になったポイントです。

    ・この本はエビデンスのある主張をしている、デタラメな成功法則でも偶々うまくいく人はいるが、エビデンスのある法則を実践した方が成功率は間違いなく上がる、この本ではそのような定説をあばき、大成功する人と一般の人を分けている科学的背景を探り、私たちがもっと成功者に近づくためにできることは何かを探る(p5、17)

    ・高校でのナンバーワンが実社会でそうならない理由として、1)学校とは、言われたことをきちんとする能力に報いる場所、自己規律・真面目さ・従順さが成績に繋がる、2)全ての科目で良い点を取るゼネラリストに報いる(p23)

    ・大学時代のGPAと、人生での成功には関係がないことが裏付けられた、700人以上のアメリカの大富豪の大学時代のGPAは、中の上=2.9であった(p24)

    ・ユニークな資質とは、日ごろはネガティブな性質・欠点だと捉えられていながら、ある特殊な状況下で強みになるもの(p28)

    ・最良とは、たんに世間並になること、卓越した人になるには、一風変わった人間になるべき(p37)

    ・自分のタイプと強みを知ったら、次にすべきステップは、自分に合った環境を選ぶこと(p47)

    ・最後は善人が勝つと教えられてきたが、驚くほど多くの領域(情報、経験、人物など)で、悪いもののほうが良いものよりインパクトが強く、持続効果があることが明らかになった、イヤな奴が成功するのは、自分の欲しいものをはっきりと主張する、成し遂げたことを臆せず人に知らせる(p57)

    ・行いには、良いこと・悪いこと・皆がやっていること、の3つがある(p59)

    ・海賊が発生した頃の商業船のオーナーは独裁者で、船長は職権を乱用していた、船員から戦利品の分け前を奪い、逆らえば処刑した。こうした略奪への対応と、上層部に痛められずに航海したいという船員たちの思いから海賊は誕生した、海賊船では全ての規則は全員一致で祖父品されなければならない(p65)

    ・人に与えすぎないように自制するには、ボランティア活動は週に2時間と決めて、それ以上はやらない(p72)

    ・最強の倫理システムは、しっぺ返し戦略、初回ラウンドではまず協力し、その後は前回のラウンドで相手が選んだ選択を真似し続けること、前回相手が協調したなら今回も協調する(p77、82)

    ・創造的な人は常に成功を収めるわけではない、しかし失敗したときに、嘆いたり責めたり断念したりせずに、失敗を一つの学習経験と捉え、そこから学んだ教訓を将来の試みに活かしていこうとする=グリット、この通りにいかない理由として、1)グリットが何によってもたらされるか知っていると思っているがそれは間違い、2)成功への道には、見切りをつけることが最善の選択の場合もある(p93)

    ・人は毎分、頭の中で300-1000語もの言葉をつぶやいている、そして前向きな言葉は、私達の精神的な強さや、やり抜く力に大きなプラスの影響をもたらすことがわかった(p97)

    ・この世で最も過酷な場所で恐怖に耐えて生き続けられるのは、屈強な者でもなく、若者でもなく、生きる意味を見出している者であった(p104)

    ・自分の仕事が天職であると分かっている人は、ストーリーを自分に語っている人で、仕事に意義を見出し満足している(p109)

    ・自分なりのストーリーを見つける方法として、自分の死について考えること(p113)

    ・なぜ危機的、極限的な状況で闘い続けられたのか、それは「これはゲームだと考えて、目標物を設定したこと」、仕事にも応用できる(p119、125)

    ・コカインから快感が得られることを知っているが、大多数の人は「いりません」と断る。それは、あなたのストーリーと一致しないから。ストーリーを変えれば、あなたの行動を変えられる(p123)

    ・面白いゲームに含まれる共通要素は、1)勝てること、2)斬新である、3)目標、4)フィードバック(=ささやかな成功を祝う)(p125)

    ・成功者がたえず精進する時間を捻出するためにどれほど多くの活動を諦めているかに気づけば、時間数が肝心であることも頷ける(p138)

    ・運は、その人の選択によるところが大きいことが明らかになった、運のいい人の性質は、新しい経験を積極的に受け入れ、外交的で神経質でない(p145)

    ・人々は、失敗したことより、行動を起こさなかったことを、二倍後悔する。その理由は、失敗を正当化するが、何も試みなかったことについては正当化できないから。運のいい人は、失敗についてくよくよ悩まず、悪い出来事の良い面を見て、そこから学ぶ(p146)

    ・日頃と異なる分野で異なる課題に向き合うことは、ものごとを別の視点から見て、思い込みにとらわれずに解決策を見出すことに役立つ。多くの異なる発想をぶつけあうことは、創造性を高めるカギとなる(p154)

    ・夢見ることは、お酒に酔うのと同じ効果が精神的に得られる、夢から覚めると、抑うつ的になる。夢に描くことは、目標の達成前にご褒美としてもらってしまうので、肝心の目標達成に必要な活力を弱らせる(p159)

    ・夢を達成させるためには、計画を持つこと、いつ・どこで・どのように行動をするか、ざっくりと計画しているだけで、目標を実現できる確率が40%以上も上がる(p160)

    ・WOOP:1)W:自分の願いや夢をイメージする、2)O:望む成果を具体的に描く、3)O:障害について考える、4)P:障害に対する計画を考える(p161)

    ・MITの力添えによって成功した、ハーバード大学の電波妨害技術は、ナチスをパニックに陥れさせた、1年も経たないうちに、連合軍の船舶撃沈は117隻(1942.11)から、9隻(1943.9-10)へと激減した(p190)

    ・人類には他の生物種には不可能な規模での協力関係、これが人類が種として繁栄した秘訣であった、これがあなたが個人として成功するための秘訣である(p194)

    ・自分があんな風になりたいと思った人々からなるグループに参加することが重要(p203)

    ・メンターが、あなたのために特別に骨を折ろう、と思ってくれるのは、考えられる全ての途を試したが、もはやメンターの助けなしには万策尽きました、とあなたが証明できたとき(p213)

    ・セールスマンのような口調では反応を示さないが、誠実な態度で、犯人の心情に焦点を合わせるやり方は、効果的な解決に結びついた(p227)

    ・人は提供された食事をとる間、提供者に対して一時的に服従の心理状態になる、この心理は食事中が最も強く、食後は急激に弱まる(p228)

    ・論争をなくして良い結果だけを得るルール、1)落ち着いてゆったりとしたペースで話す、2)傾聴する、質問はオープンクエスチョンで、3)相手の気持ちにラベルをはる、それは辛いですね、怒るのも無理ないね、4)相手に考えさせる、間違っても相手の問題を解決して何をすべきかを提示してはいけない(p232)

    ・あなたを支えてくれた人々を訪ねて、感謝を伝えること(p234)

    ・直面したからといって、全てを変えられるわけではない、だが直面しなければ何一つ変えられない、謙虚さの利点は、1)現実を把握できる、2)傲慢にならずにすむこと(p260)

    ・自信に変わる概念として、「自分への思いやり」がある。自分自身への思いやりを持てば、失敗したときに成功の妄想を必要もなければ、改善の見込みがないと落ち込む必要もない、敗北者だと感じることも少ない(p265、266)

    ・毎日小さな勝利をあげることに集中する、成績や外聞を気にするのではなく、ひたすら技量を磨くことに集中する(p272)

    ・その分野に従事する者の上位10%は、同分野の標準的な就業者より生産性が80%も高い、下位10%よりも700%高い、これだけの差は効率では説明できず、当然長時間働いていることになる(p281)

    ・IQは、120を超えてしまえば、それ以上IQの数値が増えても業績への効果はほとんどないことが調査え明らかになった、違いをもたらすのは、投入された時間数(p262)

    ・有意義な仕事(自分にとって重要、自分が得意とする、の両方を満たす)に従事し続けた者は、最も長生きした(p284)

    ・仕事は、しなければいけないことでできているが、遊びは、しなくてもよいことでできている(p285)

    ・死を目前にした人々の大きな後悔の一つに、仕事を頑張り過ぎたがある、これは二位、一位は「他の人が自分に望む人生ではなく、自分に誠実な人生を生きる勇気を持てばよかった」が一位である。他者との関係は三位であった(p286)

    ・理想の仕事が無くても驚くに当たらないが、もしあなたが夢中になれる仕事でもないのに、死にもの狂いで働いていたら、深刻な弊害がもたらされる(p296)

    ・本当の意味で創造的になるには、過度の緊張状態から脱して、心を自由にさまよわせる必要がある、空想にふけることは、じつは問題解決と類似している。空想にふけるときと、難題を解いているときに活性化する脳の領域は同じ(p303)

    ・あなた個人にとっても成功を定義すること、他者との比較で相対的に成功をおさめようとするのは危険、意思決定は、あなたがしなければならない。全部自分で決める、それをしないと周りが決めることになる(p321、322、328)

    ・幸福の測定条件として、1)幸福感、2)達成感、3)存在意義、4)育成(誰かの未来の成功を助けている)、行動としては、楽しむ・目標を達成する・他者の役に立つ・伝える、となる(p324)

    ・モンゴル帝国を築いた「テムジン」は、遊牧民族がはまっていた抗争サイクルの元凶である親族関係を断ち切った、スキルと忠誠心が評価され、能力主義の社会を確立した(p330)

    ・ストレスを減少させる最も効果的な方法は、計画を立てること、である。前もってどんな障害があるかを予想し、克服法を考えておくと、状況をコントロールできていると感じる(p333)

    ・計画を実行するための手順、1)時間の使い方を追跡調査、2)時間を浪費している時間帯を把握、2)上司と話す、3)TO-Doリストではなく、すべてを予定表にする、4)自分だけの時間をつくる、5)予定した時間に一日を終える(p346)

    2017年12月17日作成

  • 成功法則をエビデンス(根拠)ベースで検証したもの。出典は米国の人気ブログの翻訳。但し、仕事の成功と家庭円満は両立しないので注意。成功を手にするために、幸せへの鍵である大切な人間関係を犠牲にしている。仕事に当てる1時間は家族や友人と過ごせなかった1時間であり、ここには機会費用があてはまる。

  • だんだん飽きる。
    でも非常に良かった。特に成績優秀だとなぜ起業家にならないかとか、利己的な人は一時的にしか成功しないとか。図書館で借りて読む本

  • 20171211
    自分の人生における成功をどこに置くのかっていう一節は就活の中で悟ったことまさにその通り。絶対高年収エリートになるぞって意気込んでたのが懐かしい。

    影響力の武器とか心を動かすとかの超良書の内容が浅目に満遍なくのってる感じ。オススメ。長いけど。

  • 先ず翻訳が素晴らしい。この翻訳無くして原著のメッセージは受け取れなかったと感じた。訳者の竹中てる実さんはあまり調べてもヒットしないのが残念である。
    科学や根拠に基づく立証を積み重ねる形で、「成功」を分析する。また成功とは何か?自分の向いている方向は?色々と複眼思考を与えてくれる素晴らしい著書であった。読了まで時間を要したが、上手く節が纏まっており飽きずにコツコツと読み進められた。

  • 色々と参考にしたい法則が書かれていたが、「機会費用」の考え方が納得感高かった。時は金なりというコトワザがあるが金は増やせれるが自分の人生の時間は有限。その中で「何かをやる」ということは「何かをやらない」とトレードオフになっているということ。そして「何かをやる」というのはプライベートでいくと例えばテレビを見るなど楽な方に流されがちで、自分のプライベートにも悲しいほど当てはまった。言われて見たらその通り!という事が実例入れつつ説明してくれるので納得感高い本でした。

  • 「悲しいことに、人間には、親切は弱さの現れだと勘違いする傾向があるようだ。(p.55)」との記述が悲しい。

  • ===引用ここから===
    本当のところ、実社会で成功を生みだす要素はいったい何なのか。
    ===引用ここまで===

    まさに『ザ・自己啓発本』です。その分厚さに圧倒されます。厚さの理由は、とにかくエビデンス重視であること。失礼ながら、一度この本を読んでしまうと、普通の自己啓発本では満足できない体になっていることに気づくでしょう。

    キーワードとして、「継続的取引の規律」「限定合理性」「脅威管理理論」「スクルージ効果」「認知的再評価」「WNGF:勝てること(Winnable)・斬新であること(Novel)・目標(Goals)・フィードバック(Feedback)=面白いゲームに含まれる共通要素」「WOOP:願い(Wish)・成果(Outcome)・障害(Obstacle)・計画(Plan)=目標達成に必要な要素」「3つのP:永続性(Permanence)・普遍性(Pervasiveness)・個人度(Personalization)=楽観主義と悲観主義のバランスを取るのに大切な要素」「セルフ・コンパッション(自分への思いやり)」「幸福の測定基準(と幸福に繋がる行動):幸福感(楽しむ)・達成感(目標を達成する)・存在意義(他社の役に立つ)・育成(伝える)=ビッグ・フォー」「コントロール感」あたりは良かったなと思いました。もちろん他にも多くの理論が出てきます。久しぶりに“ふせん紙”を貼った数が多かったです。

    また、読み物として、興味深いストーリーが満載です。海軍特殊部隊シールズの特訓を乗り越えたジェームズ・ウォーターズ。天才ピアニストのグレン・グールド。アンデス山脈で遭難し生還したジョー・シンプソン。MITの探査レーダー研究の邪魔になっていたハーバード大学の電波妨害技術の話など。こんなことがあったのかと感心しながら読み進めました。

    とにかく、この著者の執念を感じます。巻末の参考文献は33ページにも渡ります(邦訳文献含む)。執念に拍手です。今まで読んできた自己啓発本の内容を真っ向から否定するようなことも書かれています。柔軟な頭を持って、必要なものはきちんと頭を切り替えて活用していきましょう。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:159||B
    資料ID:95180153

    世の中のありとあらゆる「成功ルール」を検証した全米ベストセラー。あなたがこのままではダメになる理由とこれからうまくいく方法を、ぜんぶ最新の証拠(エビデンス)をつけて教えます!
    (生化学研究室 大塚先生推薦)

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