残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する

制作 : 橘玲  橘玲  竹中てる実 
  • 飛鳥新社
3.89
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本棚登録 : 1166
レビュー : 109
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864105750

作品紹介・あらすじ

今すぐ「思考」と「行動」をアップデートせよ!目標達成のために不可欠な要素として世間一般で広く信じられてきたことの多くは、手竪くて正論だが、今や完全に間違っている。そうした神話の長所、次いで反論や矛盾を取り上げる。裁判のように賛否両論を検証、最もプラスになる結論を導きだしていく。

感想・レビュー・書評

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  • 私は自己啓発本が嫌いだ。ほぼ読んだことがない。非科学的で占いの範疇で論理的でないものが殆どだから。また教育論のように個人的経験にのみ立脚した視野の狭いものも多いし。
    この本もタイトルはハッキリ言って嫌いだが、成功法則を科学的に解明し、かつ古今東西の物語を挟みながら面白く読めるようになっている。タイトルとは反対で、残酷どころか読後すごい納得感と多幸感を感じた。面白かったです。

  • この本は先週(2017.12)本屋さんで偶然見つけましたが、凄い本でした。成功するために巷でよく言われている法則に対して、科学的な考察を加えて具体的にどのようにすれば良いかが書かれています。

    それを説明するために、歴史の事例や、著者が具体的に体験した例が引用されたりしています。さらに驚くべきは、参考文献の多さです、その紹介ページだけでも 33ページもあります、文献数は400は下らないことでしょう。つまり、この本には著者がそれらの文献を読み込んだ上で、さらに自らの経験も踏まえて書かれています。

    世に言われる成功法則は、このような姿勢でとりくまなければならない、という人生訓の塊のような本でした。もう少し早い時期にこの本に出合えていれば、という気持ちもありますが、あと10年切ったとは言え、まだ大事な社会人生活を残している私にとっては、忘れられない素晴らしい本となりました。

    以下は気になったポイントです。

    ・この本はエビデンスのある主張をしている、デタラメな成功法則でも偶々うまくいく人はいるが、エビデンスのある法則を実践した方が成功率は間違いなく上がる、この本ではそのような定説をあばき、大成功する人と一般の人を分けている科学的背景を探り、私たちがもっと成功者に近づくためにできることは何かを探る(p5、17)

    ・高校でのナンバーワンが実社会でそうならない理由として、1)学校とは、言われたことをきちんとする能力に報いる場所、自己規律・真面目さ・従順さが成績に繋がる、2)全ての科目で良い点を取るゼネラリストに報いる(p23)

    ・大学時代のGPAと、人生での成功には関係がないことが裏付けられた、700人以上のアメリカの大富豪の大学時代のGPAは、中の上=2.9であった(p24)

    ・ユニークな資質とは、日ごろはネガティブな性質・欠点だと捉えられていながら、ある特殊な状況下で強みになるもの(p28)

    ・最良とは、たんに世間並になること、卓越した人になるには、一風変わった人間になるべき(p37)

    ・自分のタイプと強みを知ったら、次にすべきステップは、自分に合った環境を選ぶこと(p47)

    ・最後は善人が勝つと教えられてきたが、驚くほど多くの領域(情報、経験、人物など)で、悪いもののほうが良いものよりインパクトが強く、持続効果があることが明らかになった、イヤな奴が成功するのは、自分の欲しいものをはっきりと主張する、成し遂げたことを臆せず人に知らせる(p57)

    ・行いには、良いこと・悪いこと・皆がやっていること、の3つがある(p59)

    ・海賊が発生した頃の商業船のオーナーは独裁者で、船長は職権を乱用していた、船員から戦利品の分け前を奪い、逆らえば処刑した。こうした略奪への対応と、上層部に痛められずに航海したいという船員たちの思いから海賊は誕生した、海賊船では全ての規則は全員一致で祖父品されなければならない(p65)

    ・人に与えすぎないように自制するには、ボランティア活動は週に2時間と決めて、それ以上はやらない(p72)

    ・最強の倫理システムは、しっぺ返し戦略、初回ラウンドではまず協力し、その後は前回のラウンドで相手が選んだ選択を真似し続けること、前回相手が協調したなら今回も協調する(p77、82)

    ・創造的な人は常に成功を収めるわけではない、しかし失敗したときに、嘆いたり責めたり断念したりせずに、失敗を一つの学習経験と捉え、そこから学んだ教訓を将来の試みに活かしていこうとする=グリット、この通りにいかない理由として、1)グリットが何によってもたらされるか知っていると思っているがそれは間違い、2)成功への道には、見切りをつけることが最善の選択の場合もある(p93)

    ・人は毎分、頭の中で300-1000語もの言葉をつぶやいている、そして前向きな言葉は、私達の精神的な強さや、やり抜く力に大きなプラスの影響をもたらすことがわかった(p97)

    ・この世で最も過酷な場所で恐怖に耐えて生き続けられるのは、屈強な者でもなく、若者でもなく、生きる意味を見出している者であった(p104)

    ・自分の仕事が天職であると分かっている人は、ストーリーを自分に語っている人で、仕事に意義を見出し満足している(p109)

    ・自分なりのストーリーを見つける方法として、自分の死について考えること(p113)

    ・なぜ危機的、極限的な状況で闘い続けられたのか、それは「これはゲームだと考えて、目標物を設定したこと」、仕事にも応用できる(p119、125)

    ・コカインから快感が得られることを知っているが、大多数の人は「いりません」と断る。それは、あなたのストーリーと一致しないから。ストーリーを変えれば、あなたの行動を変えられる(p123)

    ・面白いゲームに含まれる共通要素は、1)勝てること、2)斬新である、3)目標、4)フィードバック(=ささやかな成功を祝う)(p125)

    ・成功者がたえず精進する時間を捻出するためにどれほど多くの活動を諦めているかに気づけば、時間数が肝心であることも頷ける(p138)

    ・運は、その人の選択によるところが大きいことが明らかになった、運のいい人の性質は、新しい経験を積極的に受け入れ、外交的で神経質でない(p145)

    ・人々は、失敗したことより、行動を起こさなかったことを、二倍後悔する。その理由は、失敗を正当化するが、何も試みなかったことについては正当化できないから。運のいい人は、失敗についてくよくよ悩まず、悪い出来事の良い面を見て、そこから学ぶ(p146)

    ・日頃と異なる分野で異なる課題に向き合うことは、ものごとを別の視点から見て、思い込みにとらわれずに解決策を見出すことに役立つ。多くの異なる発想をぶつけあうことは、創造性を高めるカギとなる(p154)

    ・夢見ることは、お酒に酔うのと同じ効果が精神的に得られる、夢から覚めると、抑うつ的になる。夢に描くことは、目標の達成前にご褒美としてもらってしまうので、肝心の目標達成に必要な活力を弱らせる(p159)

    ・夢を達成させるためには、計画を持つこと、いつ・どこで・どのように行動をするか、ざっくりと計画しているだけで、目標を実現できる確率が40%以上も上がる(p160)

    ・WOOP:1)W:自分の願いや夢をイメージする、2)O:望む成果を具体的に描く、3)O:障害について考える、4)P:障害に対する計画を考える(p161)

    ・MITの力添えによって成功した、ハーバード大学の電波妨害技術は、ナチスをパニックに陥れさせた、1年も経たないうちに、連合軍の船舶撃沈は117隻(1942.11)から、9隻(1943.9-10)へと激減した(p190)

    ・人類には他の生物種には不可能な規模での協力関係、これが人類が種として繁栄した秘訣であった、これがあなたが個人として成功するための秘訣である(p194)

    ・自分があんな風になりたいと思った人々からなるグループに参加することが重要(p203)

    ・メンターが、あなたのために特別に骨を折ろう、と思ってくれるのは、考えられる全ての途を試したが、もはやメンターの助けなしには万策尽きました、とあなたが証明できたとき(p213)

    ・セールスマンのような口調では反応を示さないが、誠実な態度で、犯人の心情に焦点を合わせるやり方は、効果的な解決に結びついた(p227)

    ・人は提供された食事をとる間、提供者に対して一時的に服従の心理状態になる、この心理は食事中が最も強く、食後は急激に弱まる(p228)

    ・論争をなくして良い結果だけを得るルール、1)落ち着いてゆったりとしたペースで話す、2)傾聴する、質問はオープンクエスチョンで、3)相手の気持ちにラベルをはる、それは辛いですね、怒るのも無理ないね、4)相手に考えさせる、間違っても相手の問題を解決して何をすべきかを提示してはいけない(p232)

    ・あなたを支えてくれた人々を訪ねて、感謝を伝えること(p234)

    ・直面したからといって、全てを変えられるわけではない、だが直面しなければ何一つ変えられない、謙虚さの利点は、1)現実を把握できる、2)傲慢にならずにすむこと(p260)

    ・自信に変わる概念として、「自分への思いやり」がある。自分自身への思いやりを持てば、失敗したときに成功の妄想を必要もなければ、改善の見込みがないと落ち込む必要もない、敗北者だと感じることも少ない(p265、266)

    ・毎日小さな勝利をあげることに集中する、成績や外聞を気にするのではなく、ひたすら技量を磨くことに集中する(p272)

    ・その分野に従事する者の上位10%は、同分野の標準的な就業者より生産性が80%も高い、下位10%よりも700%高い、これだけの差は効率では説明できず、当然長時間働いていることになる(p281)

    ・IQは、120を超えてしまえば、それ以上IQの数値が増えても業績への効果はほとんどないことが調査え明らかになった、違いをもたらすのは、投入された時間数(p262)

    ・有意義な仕事(自分にとって重要、自分が得意とする、の両方を満たす)に従事し続けた者は、最も長生きした(p284)

    ・仕事は、しなければいけないことでできているが、遊びは、しなくてもよいことでできている(p285)

    ・死を目前にした人々の大きな後悔の一つに、仕事を頑張り過ぎたがある、これは二位、一位は「他の人が自分に望む人生ではなく、自分に誠実な人生を生きる勇気を持てばよかった」が一位である。他者との関係は三位であった(p286)

    ・理想の仕事が無くても驚くに当たらないが、もしあなたが夢中になれる仕事でもないのに、死にもの狂いで働いていたら、深刻な弊害がもたらされる(p296)

    ・本当の意味で創造的になるには、過度の緊張状態から脱して、心を自由にさまよわせる必要がある、空想にふけることは、じつは問題解決と類似している。空想にふけるときと、難題を解いているときに活性化する脳の領域は同じ(p303)

    ・あなた個人にとっても成功を定義すること、他者との比較で相対的に成功をおさめようとするのは危険、意思決定は、あなたがしなければならない。全部自分で決める、それをしないと周りが決めることになる(p321、322、328)

    ・幸福の測定条件として、1)幸福感、2)達成感、3)存在意義、4)育成(誰かの未来の成功を助けている)、行動としては、楽しむ・目標を達成する・他者の役に立つ・伝える、となる(p324)

    ・モンゴル帝国を築いた「テムジン」は、遊牧民族がはまっていた抗争サイクルの元凶である親族関係を断ち切った、スキルと忠誠心が評価され、能力主義の社会を確立した(p330)

    ・ストレスを減少させる最も効果的な方法は、計画を立てること、である。前もってどんな障害があるかを予想し、克服法を考えておくと、状況をコントロールできていると感じる(p333)

    ・計画を実行するための手順、1)時間の使い方を追跡調査、2)時間を浪費している時間帯を把握、2)上司と話す、3)TO-Doリストではなく、すべてを予定表にする、4)自分だけの時間をつくる、5)予定した時間に一日を終える(p346)

    2017年12月17日作成

  • 世間で言われている成功に関して科学的に解析し、世間で言われている常識に対する洞察をまとめた本
    ネットワーキングに関してやエリートコースが世間でいう成功に対して必要なのかを
    文献、専門家への調査を経て、コメントを書いている
    個人的には参考になる部分もありつつ、あまりとらわれる必要性はないなと総論感じた
    と言うのも、仮に成功した場合は、巷の常識に対して当てはまっているか否か、一つの事例が増えるだけであると言えるから
    ただ成功の確率の上昇もしくは、個人的に失敗したと思っている事例に対して背反的な洞察もあるので
    挫折した時に読むのが良いかも知れない

  • まあ面白かったね。
    でも記述が細かすぎるので、読んでる側から内容を忘れてしまうのが難点だけどwww

    面白かったのは、ダニングクルーガー効果のあたり。
    自信家を集めると有能な人と無能な人が真っ二つに分かれるグループができるって箇所。一方で自信がないこと、つまり臆病であることの有用性も示してあったり。

    全体としても、成功法則の総まとめ的な内容でよかったね。

  • Barking up the wrong tree の邦訳
    以下の成功法則をエビデンスに基づいて検証する
    ・成功するにはエリートコース(学校の成績が良い人)を目指すべきか
    ・親切な人は成功できないか
    ・諦めず最後までやり抜くものが成功するのか
    ・外交的でネットワーキングが上手い人が成功するのか
    ・自信を持つことが成功につながるか
    ・仕事一筋か、それともワークライフバランスか

  • 参考文献リストが充実したエンタメ本。
    期待しちゃいけない。

  •  監訳者の橘玲って、たちばなあきらって読むのを初めて知った。
     なかなか面白かった。


     ユニークな資質とは、日ごろはネガティブな性質、欠点だと捉えられていながら、ある特殊な状況下で強みになるものだ。そうした資質は、たとえばチャーチルの偏執的な国防意識のように、本来は毒でありながら、ある状況下では本人の仕事ぶりを飛躍的に高めてくれるカンフル剤になる。
     ムクンダはそれを「増強装置」と名づけた。この概念こそが、あなたの最大の弱点を最大の強みに変えてくれる秘訣なのだ。

     カリフォルニア大心理学教授のディーン・キース・サイモントンによれば、「創造性に富んだ天才が性格検査を受けると、精神病質の数値が中間域を示す。つまり、創造性天才たちは通常の人よりサイコパス的な傾向を示すが、その度合いは精神障害者よりは軽度である。彼らは適度な変人度を持つようだ」という。

     多くの者にとって、若くして親を失うことは大きな痛手で、マイナスの影響は計り知れない。だが、ダニエル・コイルが著書、『才能を伸ばすシンプルな本』で指摘したように、親を失った悲劇は子どもたちに、この世界は安全な場所ではなく、生き残るには多大なエネルギーと努力が必要だという思いを植えつける。そうした特有の状況と性格から、これらの遺児は悲劇を過剰補償(心理用語で、自分のコンプレックスを克服するだけでなく、人から認められたいという欲求を強く持つことを指す)し、成功への糧に転じる。

     アクセルロッドは、私たちは「しっぺ返し戦略」の成功から学べる四つの教訓を挙げている。…
    1 相手を妬まない
    2 自分から先に裏切らない
    3 協調であれ裏切りであれ、そっくり相手に返す
    4 策を弄さない

     海軍の調査で、グリットを持った人びとが逆境に耐える際に行っている(ときに無意識に)いくつかのことが明らかになった。そのなかに、心理学的調査で浮かびあがった一つの習性があった。

     楽観主義者の説明は全く逆である。
    ①悪いことは一時的なものだ
    ②悪いことは特異的な原因があり、普遍的なものではない
    ③悪いことは自分の落ち度ではない
    セリグマンの調査によると、説明スタイルを悲観的なものから楽観的なものに変えるだけで、気分が楽になり、グリットが増すという。

     荒唐無稽で抽象的に響くかもしれないが、その効力は計り知れない。ストーリーは、意識にのぼらない心の奥の底流として、人生の驚くほど多くの重要な局面で成功を後押ししている。
     たとえば、夫婦が将来もうまくいくかどうかを正確に予言するものがある。それはセックスでも、お金でも、共通の目的でもない。心理学者のジョン・ゴットマンが、夫婦同席の状態で二人の歴史や結婚生活についてインタビューし、語られた内容を分析したところ、夫婦が後年りこんするかどうかを94%の精度で予測することができたという。

     面白いゲームに含まれる共通要素は、勝てること、斬新であること、目標、フィードバックの4つだからだ。

     「一万時間の法則」の生みの親であるK・アンダース・エリクソンは、何らかの分野の第一人者になるには、方法は一つしかないと言う。それは、良き指導者につくことだ。
     
     「楽しみ」は、ふつう、「専心努力」や「専門的知識(技能)」、「第一人者になる」と同じ範疇には入れられない。「楽しみ」は、感情に基くものだ。ところが、この感情的な構成要素が決定的に重要なのだ。

     人質交渉人は、想像しうる最も緊迫した事態に対処するが、危機の最初から最後まで、彼らの態度は一貫して受容、思いやり、忍耐に徹している。

     人間関係の研究で知られる心理学者、ジョン・ゴットマンは、夫婦間の問題の69%は永続することを発見した。つまり、そうした問題は解決されないのだ。交渉型アプローチがうまくいかない理由もそこにある。したがって相手の話に耳を傾け、共感し、理解する必要がある。そうすれば、たとえこれらが問題解決に結びつかなくても、結婚生活はうまくいく。私たちがたがいの気持ちに寄り添わず、具体的な交渉に重点を置くときにこそ、破たんするのだ。

     論争をなくし良い結果だけを得る四つのルール
    1 落ち着いて、ゆったりしたペースで話す
    2 傾聴する
    3 相手の気持ちにラベルを貼る
    4 相手に考えさせる

     …ティム・クレイダーという男が休暇中に喉を刺された。傷は、頸動脈をわずか二ミリそれた場所で、彼の言葉を借りるなら、「もう少しで飛行機の客席ではなく、貨物倉に載せられて帰ってくるところだった。」彼は命拾いしたのだ。

     『どこが間違っているのか教えて』と題する研究では、人が専門家を目指す途上で転機が訪れることを示している。初心者は、まだ得意でないことに励み続けるために、肯定的にフィードバックを必要とする。しかしやがて転機が訪れる。次第に熟達するにつれ、いっそう腕をあげるために、彼らは否定的なフィードバックを求めるようになる。初心者のころと違い、今や正すべき点はわずかだからだ。

     自尊心を煽るのではなく、自然体で自己や自分の能力に満足していられたらどんなことが起こるだろう?ズバリ、人から好かれる。過剰な自信が共感性を失わせるのと対照的に、自分への思いやりを育むと、他者への思いやりも増すことが神経科学の研究によって証明されている。

     自信のジレンマを解決する
    1 自分を信じることは素晴らしいが、自分を許せることはもっと素晴らしい
    2 自尊心を自然なレベルに調整しよう
    3 それでも自信を高めたい?ならば獲得しよう
    4 インチキはしない

     自己の情熱のために家族をないがしろにする現象は、決して目新しいものではない。古代ローマにはすでに、「子どもか、本か」という言葉があったという。もしあなたが真摯に何かを生みだそうとすれば、家族を犠牲にすることになる。
     エネルギーの問題も重要だ。創造的な労働者が、配偶者と過ごす時間は量的に少ないだけでなく、経営学の学術誌『アカデミー・オブ・マネージメント・ジャーナル』によると、その質も劣るという。家に帰るころ、彼らの脳はへとへとに疲れている。気遣いのあるパートナーになりたくても、ガス欠なのだ。また、完璧主義の傾向が強い人びとは、配偶者と満足な関係を持てる可能性が33%低いとの研究結果もある。

     心理学者のロバート・エプスティンが、30か国の3000人を対象に調査したところ、ストレスを減少させる最も効果的な方法は、計画を立てることだとわかった。前もってどんな障害があるのか予想し、克服法を考えておくと、状況をコントロールできていると感じる。これこそが、ものごとを成し遂げるための秘訣だ。

  • 成功法則をエビデンス(根拠)ベースで検証したもの。出典は米国の人気ブログの翻訳。但し、仕事の成功と家庭円満は両立しないので注意。成功を手にするために、幸せへの鍵である大切な人間関係を犠牲にしている。仕事に当てる1時間は家族や友人と過ごせなかった1時間であり、ここには機会費用があてはまる。

  • ①エビデンスがあるので安心して読める
    論文載せときゃいいという話でもないですが、隙あらばオレオレ理論出してくる自己啓発本と比べたら格段に安心して読めます。ギバーでピッカーで最大化<満足化でゲーミフィケーション、ゴール、フィードバック、人間関係を大切に、と聞いたことあるような内容が多いけれど、改めてエビデンスやエピソードを添えて語られると記憶に綺麗に定着しますし、エピソードが面白いので他人に話したくなります。何より出てくる成功法則の数が多いので、一つくらいは新たな発見があると思います。

    ②王道物語みたいで読んでいて楽しかった
    とても真似できないような天才たちの事例やストイックでそんな成功なんていらないと思うような法則を並べて凡人の読者を絶望させた後に、こんな方法を取ればいいよと希望を示すのは少年漫画のようで非常に面白かったです。セールスのやり口でもあるけれど…。翻訳が自然で読みやすいので普段本を読まない人でもグイグイ楽しく読み進められると思います。

    ③意外な使い道があるんじゃないかと思った
    使わない人は一生使わないと思いますし自分が使うかもあれですが、ここに出てきた法則を使ってキャラクターを作り出せば簡単に説得力のある天才キャラが作れるだろうなと思いました。②で述べたように構成が少年漫画を感じさせるので、この本そのままにストーリーを作れるんじゃないかと思います。というか、本書を読んだ後は「ああ、あの(この)キャラは理にかなってるのか」と内容を復習するタイミングがやって来るので、本書と漫画を読むだけでドンドン成功法則が身に付くような気がします。

  • この手の本を読んだことある人には物足りない内容。
    少なくともカーネマンのファストアンドスローやダンアリエリーを知ってる人には物足りない。

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