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本 ・本 (428ページ) / ISBN・EAN: 9784864107471
作品紹介・あらすじ
◎世論と政策のキーマンをどう操り、反対者を沈黙させるのか?
おそるべき影響力工作の全貌が白日の下にさらされる、禁断の書。
◎原著は大手出版社Aleen&Unwinと出版契約を結んでいたが刊行中止、その後も2社から断られた。
「(本書の)販売中止を決めた自粛は自己検閲だ」(フィナンシャル・タイムズ)と物議をかもし、
中国共産党の海外工作ネットワークをすべて実名入りで解明した、執念の本格研究、ついに全訳完成!
◎オーストラリア政財界・メディアに介入した手法は、日本にも使われている!
「中国が他国をどのように影響下におこうとしているのかを知りたければ、まず本書を読むべきである。」
(ジョン・フィッツジェラルド教授の推薦の言葉)
◎「世界各国のモデルになるのでは」とされる、ターンブル政権の外国人・企業からの献金禁止の法制化や
「スパイ活動」の定義拡大の動きに本書が先鞭をつけた。
「中国による浸透工作が半ば完了しつつあった時、強烈なウェイクアップコールとなったのが、
ハミルトン教授による本書「サイレント・インベージョン」である。本書はオーストラリアを変え、
アメリカにも大きな影響を与えた。」(監訳者解説より)
感想・レビュー・書評
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オーストラリアの中国共産党の影響結果が見える本。
多用民族の受け入れなグローバリズムな社会脆弱性をつくナショナリズム+共産党国家の新たな脅威。
もはや侵略。
何を言ってもヘイト扱いされそうな環境整えたという意味ではしたたか。
これが世界中でおきている。
よくぞこれだけの事例をそろえたと見る。証拠がないものは推論するしかないが流れは把握できる。
ハニートラップに賄賂に新しい形の共産主義+中華思想と考えると目新しく見えて始皇帝時代まで遡っても根っこになるほど感がある。
史記に通じるものがあり歴史は繰り返すが今おきているのだろう。
オーストラリアを西洋国家最弱見なして利用された歴史の長さが自国に当てはめて人ごとでないと感じる。
コロナもあって世界が対中国包囲網となる未来が見えるし
アメリカは徹底的にこの状況を対応しようよしているが
キーマンが地政学視点で案外日本だろうなーと今後の対中政策で今後10年の在り方がかわりそう。
そんなことまで思わせる濃い内容だった。
中盤は少しインタビューや一人の人間のルポ視点でだるくなるが
全般を通して読んでおきたい考え。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
豪国内で、議員など要人への献金、貿易やインフラ買収、ヒューミント、文化・学術交流の中での工作など、個人と組織の実名入りでこれでもかというほど実例が挙げられている。豪での中国や中国系住民の存在感がどれほどか肌感覚では分からないが、相当なものなのだろうと思わされる。
外国からの投資は中国からだけではないことは著者も認識している。しかし日米などと異なり、中国からの投資は、企業のものであっても、自国の戦略的利益に沿うよう体制に操作されているというのだ。留学生含む中国系住民が当局の意向に沿う言動をするのは、愛国心、実益、自国に残した家族を守る、など様々な理由がある模様。
豪が狙われるのは、「西洋諸国の最弱の鎖」であるという地政学的位置、大規模な中国人コミュニティ、多文化政策の故だという。
献金、貿易、投資、様々な交流、これら自体が直ちに違法ではないだろうし、グローバル志向の観点からはプラスとも捉えることも可能。また、豪国内で中国によるこれらの活動を批判すると、人種差別主義者や外国人恐怖症と言われかねないという。すなわち、リベラルで開かれた社会ほど、外部からのこれら「侵略」には脆弱なのだろう。 -
オーストラリアが中国共産党に侵食されている様子を克明に記載した本。オーストラリアのオープンな民主主義体制に、資金力と人の数の多さでつけ込み、国全体を「親中派」にしようとしていることが書かれています。
そもそも、レーニン式社会主義がいまだに跋扈している中国において、人々が豊かになるにはコネを使うしかなく、他国に行ってもその態度を改めない(多分改めなければいけないことすら自覚できていない)ので、オーストラリアでも政治献金などを通じて、コネの形成を行う。その裏側で中国領事館が中国共産党に批判的な動きを在オーストラリアの中国人を利用して行う。一方のオーストラリア人は①排外主義者だと思われることを恐れ、②特に大学関係者は中国人留学生がいなくなることによる経済的な損失を恐れて中国に都合の悪い事項の自己検閲を行う。という状況が数々の事例をもとに紹介されています。
中国共産党のやり方は狡猾としか言いようがなく、また彼らは時間をかけることを厭わず、かつ資金力が豊富であり、そのくびきから逃れるには多くの時間と経済的な損失があるだろうと思われました。
しかし、自由と民主主義を大切に思うのであれば、避けて通れないのではないかと考えます。
翻って日本はどうなのか?改めて考えさせられました。 -
読んでおかないと…と思って読み始めたけど、遅読民のため読了に難儀しました。疲れました。
衝撃的なことがたくさん書かれていて、通勤中の電車の中で何度か叫んでしまいました。
いろんな方向性に目覚めちゃった日本人いっぱいいるけど、この本読んで目覚めた方がいいんじゃね?と思いました。知っても恐ろしいけど、知らずにいるのも恐ろしい。
今後もせめて知ることはしていかないといけないと思いました。
ところで、コロナでこの二国間の関係悪くなりましたよね?この本読んで、その辺のことも詳しく知りたくなりました。 -
実名が、次々と出てくる!
チャイナの侵略は、ファンタジーではない!
他国の出来事と軽く見てはならない!日本の放送局もかなり侵略されている可能性があるからだ! -
途中離脱 またの機会に挑戦
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若かりし頃ワーキングホリデーで1年間滞在し色々な思い出があるオーストラリアが中国に乗っ取られてしまいそうになっていた(現在も進行中?)事の詳細が書かれた本です。
具体的には政治家や企業に献金したり、オーストラリアに大量の留学生を送ったりして政治的・経済的影響力をあらゆる分野で影響力を持たせて中国に対する批判を封じ込め、時に抗議や暴力的な行動を起こすという手法。日本の約20倍の広大な国土に2,600万人弱という首都圏の人口より少ない国家という事で、著内でも記載がある通り、中国の他国乗っ取り計画の試験場となっていたんでしょう。
以前、多くの中国人の方と仕事したり時に中国出張をしたりして、中国に対してはそれなりの親近感を持ってはいるのですが中国政府が他国や中国国民や華僑に対して行おうとしている事についてはある種の恐ろしさを感じざるを得ません。。。日本は大丈夫かな・・・本当に心配。