目に見えぬ侵略 中国のオーストラリア支配計画

制作 : 山岡 鉄秀 監訳 
  • 飛鳥新社
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本棚登録 : 419
感想 : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864107471

作品紹介・あらすじ

オーストラリアの現在を描いた1冊

感想・レビュー・書評

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  • オーストラリアの中国共産党の影響結果が見える本。
    多用民族の受け入れなグローバリズムな社会脆弱性をつくナショナリズム+共産党国家の新たな脅威。
    もはや侵略。
    何を言ってもヘイト扱いされそうな環境整えたという意味ではしたたか。
    これが世界中でおきている。
    よくぞこれだけの事例をそろえたと見る。証拠がないものは推論するしかないが流れは把握できる。

    ハニートラップに賄賂に新しい形の共産主義+中華思想と考えると目新しく見えて始皇帝時代まで遡っても根っこになるほど感がある。
    史記に通じるものがあり歴史は繰り返すが今おきているのだろう。
    オーストラリアを西洋国家最弱見なして利用された歴史の長さが自国に当てはめて人ごとでないと感じる。

    コロナもあって世界が対中国包囲網となる未来が見えるし
    アメリカは徹底的にこの状況を対応しようよしているが
    キーマンが地政学視点で案外日本だろうなーと今後の対中政策で今後10年の在り方がかわりそう。
    そんなことまで思わせる濃い内容だった。

    中盤は少しインタビューや一人の人間のルポ視点でだるくなるが
    全般を通して読んでおきたい考え。

  •  豪国内で、議員など要人への献金、貿易やインフラ買収、ヒューミント、文化・学術交流の中での工作など、個人と組織の実名入りでこれでもかというほど実例が挙げられている。豪での中国や中国系住民の存在感がどれほどか肌感覚では分からないが、相当なものなのだろうと思わされる。
     外国からの投資は中国からだけではないことは著者も認識している。しかし日米などと異なり、中国からの投資は、企業のものであっても、自国の戦略的利益に沿うよう体制に操作されているというのだ。留学生含む中国系住民が当局の意向に沿う言動をするのは、愛国心、実益、自国に残した家族を守る、など様々な理由がある模様。
     豪が狙われるのは、「西洋諸国の最弱の鎖」であるという地政学的位置、大規模な中国人コミュニティ、多文化政策の故だという。
     献金、貿易、投資、様々な交流、これら自体が直ちに違法ではないだろうし、グローバル志向の観点からはプラスとも捉えることも可能。また、豪国内で中国によるこれらの活動を批判すると、人種差別主義者や外国人恐怖症と言われかねないという。すなわち、リベラルで開かれた社会ほど、外部からのこれら「侵略」には脆弱なのだろう。

  •  日本におけるチャイナの浸透工作は深刻なものだと思うが、オーストラリアも中々だということがよくわかる。中学か高校の時にオーストラリアは白豪主義から多文化主義へ、みたいなことを習ったが、この多文化主義のようなボーダーレスな考え方はチャイナの格好の餌食なのだと思う。

  • オーストラリアが中国共産党に侵食されている様子を克明に記載した本。オーストラリアのオープンな民主主義体制に、資金力と人の数の多さでつけ込み、国全体を「親中派」にしようとしていることが書かれています。

    そもそも、レーニン式社会主義がいまだに跋扈している中国において、人々が豊かになるにはコネを使うしかなく、他国に行ってもその態度を改めない(多分改めなければいけないことすら自覚できていない)ので、オーストラリアでも政治献金などを通じて、コネの形成を行う。その裏側で中国領事館が中国共産党に批判的な動きを在オーストラリアの中国人を利用して行う。一方のオーストラリア人は①排外主義者だと思われることを恐れ、②特に大学関係者は中国人留学生がいなくなることによる経済的な損失を恐れて中国に都合の悪い事項の自己検閲を行う。という状況が数々の事例をもとに紹介されています。

    中国共産党のやり方は狡猾としか言いようがなく、また彼らは時間をかけることを厭わず、かつ資金力が豊富であり、そのくびきから逃れるには多くの時間と経済的な損失があるだろうと思われました。

    しかし、自由と民主主義を大切に思うのであれば、避けて通れないのではないかと考えます。

    翻って日本はどうなのか?改めて考えさせられました。

  • 実名が、次々と出てくる!
    チャイナの侵略は、ファンタジーではない!
    他国の出来事と軽く見てはならない!日本の放送局もかなり侵略されている可能性があるからだ!

  • 最近では大分改善されていると思われるが、オーストラリアが中国にこんなにも影響を受けていたとは驚きだ。
    それにしても中国のやり口は巧妙かつ、組織的かつ執拗であり、恐怖を感じる。
    日本にも少なからぬ影響がありそうで、この情報を皆共有すべきである。

  • 恐ろしいのは、侵略、弾圧、暴力であり、今当たり前にある自由を奪われる事である。それを防ぐために国家に属し、税金を納めている。つまり、個人の安全保障を国家に委ねる契約形態が国家機能の一部。しかし、そこに個人の安全保障を毀損するような中国人の侵略が進む。本著に度々出てくるゼノフォビア(外国人恐怖症)のような生温いものではない。明らかな国家転覆による安全侵害の予感だ。

    民主主義者は共産主義に参加出来ないが、共産主義者は民主主義に参加できる。こうした非対称な政治制度を利用し、早くから中国は各国に自国民を送り出し、資本や教育、政策に口出しを始めている。国防動員法により、海外にいる中国人は中国の利益によって動き始める。オーストラリアだけではない、当然、日本にとっての脅威だ。

    平和ボケしていて、日本企業には数多くの中国人がいる。国家はしたたかに、中国にとって有利な法律を敷きながらも鈍い日本企業は対応が遅い。一緒に働く中国人は信用できますか。勿論、それが差別に繋がる事も注意しなければならないが、そうした問題も含めて、中国は人権を重視しない。

    中国における戦略の基礎的な考え方に「百年マラソン」という言い方があるらしい。民主主義と異なる点でのもう一つの恐怖はこれだ。時の支持率を意識して、ようやく政策を通すような民主主義的手続きでは到底追いつけないスケール。つまり、党は当然続くものとして、長期ビジョンで自国民を海外派遣して他国を操作する政策が可能となる。

    そもそも中国共産党なんて、軍閥同士の内紛を勝ち得た革命軍だ。軍の論理は常に軍事力による影響力の維持と拡張にあるのだろう。ソ連と不仲なタイミングで友好条約を結び、市場開放が経済発展を齎したが、結局その後直ぐに、天安門で人民に銃を向けたではないか。デモと偽り、日本企業を襲撃したではないか。軍閥と平時の理屈で対話してはいけないし、出来はしないだろう。

  • 目に見えるだろ

  • まあ、タイトル通り。
    シナ国が主張する南シナ海の南端を抑え、西側の弱い鎖に影響力を持つ。
    人間、金には弱い。
    気持ち悪い国と文化。
    読みやすい本だが、具体的な事例がものすごく多くて、半分くらいの分量でいいんじゃないかと思った。

  • 人名を含めて固有名詞が多すぎて、なかなか読み進まない。現在のオーストラリアが対中国において、アメリカと同調して強行路線になっているのもなるほどと思わせる一冊。

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著者プロフィール

オーストラリアの作家・批評家。著作に『目に見えぬ侵略:中国のオーストラリア支配計画』(Silent Invasion: China’s Influence in Australia)『成長への固執』(Growth Fetish)、『反論への抑圧』(Silencing Dissent:サラ・マディソンとの共著)、そして『我々は何を求めているのか:オーストラリアにおけるデモの歴史』(What Do We Want: The Story of Protest in Australia)などがある。14年間にわたって自身の創設したオーストラリア研究所の所長を務め、キャンベラのチャールズ・スタート大学で公共倫理学部の教授を務めている。

「2020年 『見えない手』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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