見えない手 中国共産党は世界をどう作り変えるか

  • 飛鳥新社
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本棚登録 : 147
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864108010

作品紹介・あらすじ

〇日・米・欧での「浸透工作」、全体像を初めてとらえた‼
〇中国を痛撃し、世界の流れを変えた警鐘の書、待望の第2弾!
〇独英豪で相次ぎベストセラー、ハミルトン教授は中国入国禁止に。
〇アメリカの混迷と衰退で、全体主義的解決策がコロナ後の世界を席巻する。
〇反対意見を消去し、北京の望む通りに各国の世論を動かす手口がすべてわかる!

「言論の自由と報道の自由は中国共産党にとって最大の敵であり、我々はこれを最優先事項として守らなければならない」(本文より)

感想・レビュー・書評

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  •  昨年発売された「目に見えぬ侵略」の続編。案の定読むのに苦戦したが、欧米諸国での中共の工作の細かい部分まで知ることができた。農村から都市へという戦略、特に姉妹都市などを利用した工作は、公務員になる身として知っておいて良かったと思う。

  • 中国(中国共産党)が世界、特に米国、欧州、そして日本に対して行なっている見えない侵略の事実を多くの証拠とともに見える化した参考書。

    もしトラのトランプ大統領候補は親中派で知られるが、バイデン現大統領の家族も中国ビジネスとは無関係ではない。
    列挙されている多くの証拠の中にはすぐに想像できるもの周知のものもあるが、知られていないものがその何倍もの規模で繰り広げられているようだ。

    中国4000年の歴史を権力闘争に明け暮れてきた中国が、世界を征服することのないよう、世界中で監視をしなければならないという気持ちを呼び起こしてくれる参考書。
    残念ながら各国の政治的指導者たちは、無傷ではない。

  • 朝のラジオ番組で知って図書館から借用

    他の本で忙しくて読みきれずに返却

  • 中国共産党は非常に怖い組織だと、強く認識させられた。日本人のナイーブな感覚では、中国共産党に操られかねない。
    世界中に、中共の目的を達成するための金がばら撒かれ、その金に依存して操られる。もしくは、金欲しさに言いなりになってしまう。
    大学からしてそのような状況であれば、民間は言うまでもないであろう。
    恐ろしいのは、中国の国外にいても圧力により言論の自由を奪われていることだ。マスコミや、出版社などが中共に忖度してしまったら終わりだ、そのような状況が現実化しつつあるようだ。

  • HC2a

  • 今、世界で、中国による“目に見えぬ侵略”が進んでいる。中国共産党が民主主義諸国を屈服させるために行っていることや、彼らの世界観を明らかにし、警鐘を鳴らす書籍。

    ソ連崩壊後、中国共産党は、周囲を敵に囲まれてしまったと捉え、「敵対勢力」とのイデオロギー闘争を続けている。同党にとって、冷戦は終わっていない。

    中国共産党にとり、「一帯一路」構想は世界の地政学体制を再編するツールである。
    習近平は、この構想は人類共通の運命共同体の構築に不可欠だと述べているが、その目的は自国を中心とした世界の構築にある。彼らは、中国主導の世界秩序を「中華民族の偉大なる復興」に不可欠な要素と見ている。

    ブレグジット(英国の欧州連合離脱)やドナルド・トランプの当選は、中国共産党に、米欧間の同盟関係を弱めるチャンスをもたらした。同党は欧州を味方につけることで、世界に対し、中国が「多国間主義の守り手」だと伝えようとしている。

    中国共産党は、中国社会のあらゆる部門に浸透し、軍や国家機関を含む、すべての制度機関の上に存在している。経済分野でも、企業内に党組織を設置することが義務づけられている。

    中国共産党は、友と敵の双方を心理的に操作するテクニックを開発してきた。その目的は、相手に「自分は中国と特別な関係を持っている」と思わせ、北京の政治目標に沿うよう誘導することだ。
    例えば、オバマ政権の時、バイデン副大統領の息子が経営する会社に有利な取引を行い、彼の好意を得ている。

    海外で事業を展開する中国企業は、中国共産党の利益に奉仕することを求められ、指示に従わないと資産没収などの罰を受ける。党への忠誠は、事業を行うための必要条件である。

  • 陰謀論だから眉唾で読んでみた、少し散らかり気味

  • 2021/04/20
    前作に引き続いての欧米バージョンという内容で、やはり様々な事例がこれでもかという感じで挙げられている。
    具体的な事例の合間には民主主義・人権の否定、中国人と共産党との同一視の危険性などキーとなる言葉があるが、一番大事なのは補論(日本向け)とあとがき。
    結局は飴(金)と鞭(人権蹂躙)という形に集約されると思うが、飴(及び飴に依存し脱却できない状態)についてはどこの国でもあることなので、問題はやはり鞭のほうだと思う。
    官僚やマスメディアを中心にあちこちで忖度・自主規制がはびこる日本だが、それは単に飴玉(既得権)を取り上げられることを恐れているに過ぎない。
    そんな彼らが果たして鞭に対抗できるのだろうか…今やるべきことをきちんとしておかないとそんな先の事ではないかもしれないのだが…

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著者プロフィール

オーストラリアの作家・批評家。著作に『目に見えぬ侵略:中国のオーストラリア支配計画』(Silent Invasion: China’s Influence in Australia)『成長への固執』(Growth Fetish)、『反論への抑圧』(Silencing Dissent:サラ・マディソンとの共著)、そして『我々は何を求めているのか:オーストラリアにおけるデモの歴史』(What Do We Want: The Story of Protest in Australia)などがある。14年間にわたって自身の創設したオーストラリア研究所の所長を務め、キャンベラのチャールズ・スタート大学で公共倫理学部の教授を務めている。

「2020年 『見えない手』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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