NHKラジオ深夜便 絶望名言 文庫版

  • 飛鳥新社 (2023年4月26日発売)
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本 ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784864109529

作品紹介・あらすじ

 ◎NHK<ラジオ深夜便>の
人気コーナー、待望の文庫化!

◎読売新聞(2/25)でも激賞! 
◎明るく前向きに生きることに疲れた人へ。

病気、事故、災害、あるいは、
失恋、挫折、そして孤独……
人生における受け入れがたい現実に
直面した時、人は絶望します。

古今東西の文豪たちも
例外ではありません。
絶望に行き当たり、絶望を見つめ、
絶望の中で書き留められた珠玉の言葉たち。

本書では、そんな文豪・偉人たちの
「絶望に寄り添う言葉」から
生きるヒントを探します。

カフカ、太宰治、芥川龍之介・・・
絶望の淵で放った言葉は
どんな言葉よりも力強く、心に響く。

<文豪・偉人の名言を収録!>
カフカ、ドストエフスキー
ゲーテ、太宰治
芥川龍之介、シェークスピア
中島敦、ベートーヴェン
向田邦子、川端康成
ゴッホ、宮沢賢治など

感想・レビュー・書評

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  • NHKラジオ番組『絶望名言』で放送されていた番組の内容を一冊の本に纏めた本。
    息が詰まったり、イライラしたり、ストレスフルな毎日を過ごす内に気持ちもネガティブに...。そんな中にしっとりと寄り添う、“絶望名言”。カフカ、芥川龍之介、ゴッホ、ゲーテ、ベートーヴェンなどなど各分野の偉人達の書籍や脚本内の台詞などを紹介しながら、出演者のお二人が自分の病気の経験を踏まえながら進めていく斬新なスタイルに興味が引かれました。
    気持ちが沈んでいるときにはポジティブな名言よりネガティブな名言の方が心に残り
    人に寄り添うことが出来ると思う。前向きな言葉ばかりでは正直、味気ないとすら思える。だからこそ、絶望名言は貴重なものだと思うし読んでいきたいと思える本となりました。

  • 『NHKラジオ深夜便 絶望名言』明けない夜もある - HONZ(2019年2月11日)
    https://honz.jp/articles/-/45092

    NHKラジオ深夜便 絶望名言 | ダ・ヴィンチWeb
    https://ddnavi.com/book/4864106576/

    絶望名言 文庫版 | 株式会社 飛鳥新社
    http://www.asukashinsha.co.jp/bookinfo/9784864109529.php

  • NHKの深夜ラジオで放送されていたものを書籍化したもの。
    題名の通り著名人の絶望に関する名言と、その名言が発せられた背景、著名人の人生を中心に解説されている。
    指南役の頭木さんの闘病時の体験談がプラスされるところに、ただの名言紹介よりも魅力がある。

    名言を変にポジティブに還元していないところが良いと思った。
    ネガティブな経験をした分、人生に活きるとか人生が有意義になるとか
    無理にネガティブな経験をポジティブに持って行かず、ただ辛いと言う気持ちに寄り添う姿勢を終始貫いているので、そこにこの番組の優しさを感じた。
    ブックガイドも付いているので、気になる本は読んでみようと思う。

  • 過去に読んだ本からの名言も多く、共感しながら読みました。
    切りが良いので、寝る前に読むのにちょうど良かったです。
    私はベートーベン、ゴッホ、宮沢賢治の絶望名言に胸を打たれました。

    読む時間が待ち遠しくなるような本でした。

  • NHKのラジオ深夜便から。絶望の先にある別世界。有名作家のフレーズから絶望の中にある言葉を探る文学ヲタ向けの一冊。

    思いのほか有用な言葉が多い。
    カフカ、ドフトエフスキー、ゲーテ、太宰治、芥川龍之介、シェークスピア、中島敦、ベートーヴェン、向田邦子、川端康成、ゴッホ、宮沢賢治。

    太宰治と中島敦と松本清張が同い年というのが何より驚き。

    絶望とドン底はまた別物。人生は奥深い。再読したい。

  • きっと多くの人の心に響く本。

    たしかに、太宰治の著書に惹かれたこともあるし、芥川竜之介のいくつかの言葉を覚えていました。弱っているときに勝手に心に染み込んだのでしょう。
    カフカ、ドフトエフスキー、ゲーテの言葉が心地よいときは、自分をケアします。

  • 新しいタイプの本。心が沈んでいるときは明るい言葉は受け付けないというのはそのとおりで、名言が必要なときはむしろ、このような絶望的な名言の方が染み入るのかもと感じた。

  • 絶望名言とは、うまく表現したなと、思われました。
    私は、ベートーベンの名言が心に染み入りました。

  • 単行本の絶望名言、絶望名言2の合本みたいなもので、ラジオでやってた番組を本にしたもの。

    ちなみに単行本に載っていた絶望名言ミニがなくなり、代わりに宮沢賢治がプラスされている。

    超一流の文化人たちの絶望名言が載っています。
    カフカにはじまり、ドフトエフスキーや太宰治とかはまあわかるんだけど、こんな人が弱気なセリフを!的な人もいますね。
    たとえばゲーテとか。

  • 落ち込んでいる時は、明るい曲ではなく暗い曲を聴いてしまう、それしか聴けない時もある。そんな帯の煽りに惹かれて購入。

    対談形式で、ラジオを聴いているようで、話がスムーズに入ってくる。ラジオ特有の話や名言、考えが書かれていて考えさせられる。
    それぞれの著名人の引用元も載っているので関連本を読みたくなる。

    一番良かったのは向田邦子さんの回。
    家族熱のセリフが良かった。ドラマは見たくないかも…。
    ・もし家族がいなければ誰も自分を特別視してくれない
    ・伝えないため悟られないために話す
    ・伝える技術ではなく伝えない技術の努力への方向性が問題
    ・伝わらなくて残念がるより伝えないことの方が人間関係を良くする

    ベートーヴェンも、彼の音楽に対する聴き方や感じ方が変わった。
    ・希望を持ち続けると歪んでいく
    ・その人の身になって考えてみれば不可能な行動にも納得がいく、何か事情があるのではないかと考える
    ・難聴とは静かではない、耳鳴り、特定の音(騒音)が響く、気配がなくなり不安が入ってきて増える(精神的煩さ)

    他には、ゲーテや中島敦など。
    中島敦 まるで自分のことを言われているようだ
    「指一本のために背や肩を失いつつないか」
    ※自分でメモしておいて、どういう意味で書いたか不明…。
    明けない夜もある、ヒキガエルの逆境の話も良かった


    ・絶望にも種類があり人によって解釈が違う

    ・調子の悪い時にしか読めない本がある、なので積読は大事
    ※私の場合は嶽本野ばらと人間失格だった

    ・人生をあらすじで見ている、細かな部分に目が行くようになると変わってくる
    ※これもメモしたが…

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著者プロフィール

頭木 弘樹(かしらぎ・ひろき):文学紹介者。筑波大学卒。大学三年の二十歳のときに難病になり、十三年間の闘病生活を送る。そのときにカフカの言葉が救いとなった経験から、2011年『絶望名人カフカの人生論』(飛鳥新社/新潮文庫)を編訳、10万部以上のヒットとなる。さらに『絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ 文豪の名言対決』(草思社文庫)、『ミステリー・カット版 カラマーゾフの兄弟』(春秋社)を編訳。著書に『食べることと出すこと』(医学書院)、『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』(ちくま文庫)、『絶望読書』(河出文庫)、『カフカはなぜ自殺しなかったのか?』(春秋社)、『自分疲れ』(創元社)。ラジオ番組の書籍化に『NHKラジオ深夜便 絶望名言』(飛鳥新社)。名言集に『366日 文学の名言』(共著、三才ブックス)。編者を務めたアンソロジーに『絶望図書館』『トラウマ文学館』(共にちくま文庫)、『絶望書店 夢をあきらめた9人が出会った物語』(河出書房新社)、『ひきこもり図書館』(毎日新聞出版)がある。NHK「ラジオ深夜便」の『絶望名言』のコーナーに出演中。日本文藝家協会、日本うんこ文化学会会員。

「2023年 『うんこ文学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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