中学生からの愛の授業 学校が教えてくれない「愛と性」の話をしよう (コア新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864368247

作品紹介・あらすじ

今の日本では、年齢に関係なく、迷いながら生きている人たちが本当に多いと思います。恋人や友人や家族といい関係が作れずに悩んでいる人もいるでしょう。孤独で苦しんでいる人もいるだろうと思います。こんなに便利で豊かな社会になったというのに、どうして幸せに生きられないのでしょうか。この問いに対し、僕は「愛」というキーワードを提起します。「愛」に包まれることで人は幸せになれます。「今どき愛かよ」「きれいごとじゃないの?」そう思ったあなたも、反発しながら読んでみてください。「愛」とは何か?「愛」をキーワードにすると、人間関係や世の中がどう見えてくるのか?そこからどんな知恵が得られるのか?それをお話しすべく、『愛の授業』を始めたいと思います。

感想・レビュー・書評

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  • P30 人生まで攻略サイト的になってきちゃってる。
    ~ゲームでなく、人生だったら必ず「失敗で得られる財産」がある。失敗を恐れるものはひとかどの人間になれない。だから素敵な恋愛もできない。

    P32 結婚は、祭りみたいな非日常じゃなく、繰り返しだらけの日常だ。日常のものに含まれている「愛は永遠」
    が必要なんだ。「この繰り返しこそ、かけがえのない奇跡だ」と思えることが大切なんだ。
    僕hあ小さいころから親しい友達や親族がまわりでたくさん死ぬのを見てきた。そういう経験があれば、僕の言うことがわかるはずだ。毎日の繰り返しこそが奇跡なるものなんだ。

    P38 やがて期待水準の低さに引きずられて、願望水準もさがっちゃう。~おかげで今は期待水準も願望水準も低くなってフラットな感じだ。そのせいで、恋愛性愛結婚浮気やふりん、すべてが盛り上がりに欠けちゃった。

    P71 仮にミホさんみたいな若い子にアドバイスするとしたら、「気が済むってことがとても大事だよ」
    自分が知り尽くすことができなかったこと、やりつくすことができなかったことってね、後になって「残尿感」のように引きずってしまうものなんだ。

    P105 性愛を通じて幸せになるには、、みたいな話はごくわずかな親や先生しか伝えられない。なぜか。「あんたらに、セックスに関するどれだけの経験値と見識があるんだ?」「あんたらが安易をわかってるんだ?」
    ~単に善意に満ちた、経験に乏しいがゆえの思い込みでしか話せない親や先生が大半。

    P114 「免疫化」は、だいいちげnでも説明したけれど、多少のトラブルやダメージに出会っても平気でいられるようになる。
    さもないと些細なことで傷ついてしまって、幸せになれない。
    青少年は経験値が低い。だから免疫がなく傷つきやすい。傷つかない用に免疫を付けることが必要だ。免疫化には経験値が必要だ。経験値を上げるには試行錯誤が必要だ。でも試行錯誤は@尊厳がほごされる範囲にとどまる必要yがあるんあ。
    尊厳というのは、人間関係を通じて、自分に価値があると思えること。

    P150 女の子が求めているのは「承認」のさきにある「理解」
    女の課は、大好きな相手でもない限り、男の子を「承認」なんてしない。男の子は、そんな女の子の前では劣等感を思えてしまうから、ますます「承認」から見放されちゃう。「承認」を得られない男の子には、「女の子を「理解」する余裕がない。

  • 最近話題になった人だからと若干興味本位で手に取ってしまいましたが、読むとかなり真面目に考えてしまいました。この本に書かれているような経験はあまりしたことがなかったので、読んで良かったなと思います。「痛い目(限度はありますが)」に遭うのは大事なことなんですね。

  • とてもためになった。
    宮台教授の本はためになることが本当に多い。
    この本の題名は「中学生からの愛の事業であるが」、現一般大学生がよんでも、全然おかしくない内容であった。
    いまの若者(自分も含む笑)は読解能力や知識量が下がっているので、それを踏まえれば、この内容はおそらく高校生以上が妥当だと思う。
    しかし、大人でも子供にも万人に読んでほしい名作である。
    愛について本気で考え、愛の大切な働きである包摂を軸に、個人間から社会への視点移動をたくみに行っていて、読みやすい。
    恋人、セックス、オタク、学校、援助交際、自殺、社会問題
    様々な事象を、的確に、綺麗に、さばく、宮台先生ならではの優しい語り口が効いている。
    途中途中は、現2022年では、わかりにくい話や、オタク論的なものが出るが、そこは、パーって読んで、この本に散りばめられた大切なところを重点的に読んでほしい。
    必ず、生きてる間に何回も度読んで、人生の大きな方向を形づくってくれるであろう。

  • コア新書なので中学生向けかな?って字の大きさだったけどわかりやすかった。束縛の話すごくわかった。嫉妬はするけど束縛しようと思わないのは自分に自信があるからだと思う。ほかの人と比べて私のすばらしさを知ればいい、それで離れるならそれでいいやとか思わないような、好きな、決断できるような相手見つけられたらいいね。

  • 関心ある分野。
    この分野は
    びっくりするくらい
    いま相手にしている中学生たちが関心を持ってる。
    わざと大きな声で話す。質問してくる。


    結局 学校では
    まだはやいよ
    とか
    危険だよとか
    きれいごとしか言えないんだよね。

    そんなきれいごとより、
    たくさんの愛を経験している宮台さんのコトバ
    ひとつひとつに説得力を感じた。

    きれいごとばかり書いてある教科書よりよっぽど
    説得力あるし
    性教育にもってこいの本だとおもう。
    中学生にも大人にも読んでほしい。

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著者プロフィール

宮台真司:1959年宮城県生まれ。社会学者、映画評論家。東京都立大学教授。1993年からブルセラ、援助交際、オウム真理教などを論じる。著書に『まちづくりの哲学』(共著、2016年、ミネルヴァ書房)、『制服少女たちの選択』(1994年、講談社)、『終わりなき日常を生きろ』(1996年、筑摩書房)、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(2014年、幻冬舎)など。インターネット放送局ビデオニュース・ドットコムでは、神保哲生とともに「マル激トーク・オン・ディマンド」のホストを務めている。

「2024年 『ルポ 日本異界地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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