ミステリとしての「カラマーゾフの兄弟」: スメルジャコフは犯人か? (ユーラシア・ブックレット No. 181)

著者 :
  • 東洋書店
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (63ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864591102

作品紹介・あらすじ

『カラマーゾフの兄弟』のミステリとしての側面に光を当てる!ドストエフスキーが本書を出版して以来、百三十年間どんな研究者も気づかなかった重要点を発見し、作品解釈の鍵と幻の第二部への手がかりを探る。

感想・レビュー・書評

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  • 「カラマーゾフの兄弟」本編読了後にあった引っ掛かりが何だったのか分かった気がする。続編の断片情報からすると確かにありえる筋書きか。でもアリョーシャがねえ。。
    ともあれ、おもしろかった。但し、「カラマーゾフの妹」より先に読んでしまったのは良くなかったかもしれない。

  • 薄い本ながら、中身は濃い。
    長大過ぎて何がどこでどうなっているのかいまいち掴みにくかった『カラマーゾフの兄弟』を、時系列に整理し直したのは大変だっただろうと思う。こういう風になっていたのか。参考になると同時に、ドストエフスキーのすごさを改めて感じることになった。
    そして行われた「父殺し」が、本当は誰の手によるものだったのかという新発見は(果たしてそれが本当に意図されたものだったのかはさておき)なかなかに衝撃的な告発である。
    だが正直前に読んだとき自分はおおいに勘違いしていたのではないかということも分かってきた…やっぱりもう一度読み直した方が良いかな。そしたら『カラマーゾフの妹』を読もう。

  • 「罪と罰」もミステリ小説なのかもね

  • 面白かったです。

  • 『カラマーゾフの妹』で江戸川乱歩賞を受賞した高野史緒が、『カラマーゾフの兄弟』をミステリとして読み解けばどうなるか……を解説した小論。
    果たしてこの通りかどうかは解らないが、矛盾点や時系列が整理されていて非常に興味深く読んだ。

    但し、『カラマーゾフの妹』のネタバレにもなってしまうので、出来れば受賞作を先に読んだ方がいい。

  • 出るべくして出たって感じですね!

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    「ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』は、これまでその人間を深く描出す文学性の面からのみ評価され、小説としての構成の厳密さが注目されることはなかった。しかし、フョードル・カラマーゾフ殺人事件をめぐる非常に多数の登場人物の動きは、タイムテーブルにしても全く狂いのないほど高度に構築されたもので、その点はほとんど現代のミステリ作品と比べても遜色がない。ドストエフスキーが本書を出版して以来、130年間どんな研究者も気づかなかった重要点を発見し、作品解釈の鍵と幻の第二部への手がかりを探る。殺人事件の真犯人は誰だったのか? 江戸川乱歩賞受賞作『カラマーゾフの妹』執筆の背景にあった精読の成果を示す。」

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著者プロフィール

1966年茨城県生まれ。茨城大学卒業。
お茶の水女子大学人文科学研究科修士課程修了。
1995年、第6回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作『ムジカ・マキーナ』でデビュー。著書に『アイオーン』、『赤い星』など。編書に『時間はだれも待ってくれない 21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集』(東京創元社)がある。2012年、『カラマーゾフの妹』で第58回江戸川乱歩賞を受賞。ほかの著書に『翼竜館の宝石商人』などがある。

「2022年 『大天使はミモザの香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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