ミステリとしての「カラマーゾフの兄弟」: スメルジャコフは犯人か? (ユーラシア・ブックレット No. 181)
- 東洋書店 (2013年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (63ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864591102
作品紹介・あらすじ
『カラマーゾフの兄弟』のミステリとしての側面に光を当てる!ドストエフスキーが本書を出版して以来、百三十年間どんな研究者も気づかなかった重要点を発見し、作品解釈の鍵と幻の第二部への手がかりを探る。
感想・レビュー・書評
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「カラマーゾフの兄弟」本編読了後にあった引っ掛かりが何だったのか分かった気がする。続編の断片情報からすると確かにありえる筋書きか。でもアリョーシャがねえ。。
ともあれ、おもしろかった。但し、「カラマーゾフの妹」より先に読んでしまったのは良くなかったかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
薄い本ながら、中身は濃い。
長大過ぎて何がどこでどうなっているのかいまいち掴みにくかった『カラマーゾフの兄弟』を、時系列に整理し直したのは大変だっただろうと思う。こういう風になっていたのか。参考になると同時に、ドストエフスキーのすごさを改めて感じることになった。
そして行われた「父殺し」が、本当は誰の手によるものだったのかという新発見は(果たしてそれが本当に意図されたものだったのかはさておき)なかなかに衝撃的な告発である。
だが正直前に読んだとき自分はおおいに勘違いしていたのではないかということも分かってきた…やっぱりもう一度読み直した方が良いかな。そしたら『カラマーゾフの妹』を読もう。 -
「罪と罰」もミステリ小説なのかもね
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面白かったです。
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『カラマーゾフの妹』で江戸川乱歩賞を受賞した高野史緒が、『カラマーゾフの兄弟』をミステリとして読み解けばどうなるか……を解説した小論。
果たしてこの通りかどうかは解らないが、矛盾点や時系列が整理されていて非常に興味深く読んだ。
但し、『カラマーゾフの妹』のネタバレにもなってしまうので、出来れば受賞作を先に読んだ方がいい。