仮面ライダークウガ (8) 通常版 (ヒーローズコミックス)

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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864685153

感想・レビュー・書評

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  • ご理解いただけるだろうか、この『仮面ライダークウガ』(8)を行きつけの書店で見つけた瞬間の歓喜、興奮、絶頂を
    さすがに、(1)が出た時の感情の爆発には一歩、いえ、半歩ばかりは及ばないにしろ、他の巻が発売した時以上にテンションが上がった
    理由は察してもらえるだろうが、表紙を飾っている仮面ライダークウガタイタンフォームだ
    作中で、人々を殺害しているのが、ギイカであるのだから、奴の爆発する墨に対抗できるのは、どのフォームよりも頑健で、なおかつ、粘液に守られている軟体を切れる剣を装備した、タイタンフォームしかない、と予想していたからこそ、実際に、五代雄介が戦いの中で、タイタンフォームに変化を果たした瞬間は、思わず、「よしっ」と言ってしまったほど
    もし、電車や喫茶店で読んでいたら、周囲から不審そうな眼で見られてしまっただろう
    この程度の事で、テンションが上がるなんて、精神年齢が低すぎ、と言われても気にならないほど、この作品が面白いのは、活躍するのが仮面ライダークウガだけじゃないトコにもある
    人によっては、この(8)で最も、テンションが上がった戦いは、クウガvsギイカ、ではなく、一条さんvsギャリド、と推してくるだろう
    私もテンションが上がったので、それは否定できない
    どんだけ痛めつけられようとも、正眼の構えを崩さず、一発大逆転のチャンスを堪えて待ち、その瞬間が来るや、最高の集中力を発揮し、ギャリドを神経炸裂弾で撃ち抜いた一条さん、刑事としてだけではなく、男としても最高にカッコいい
    お互いに僅差の勝利を決めた雄介と一条さんが、互いの健闘をボロボロの状態で讃え合ったシーンに、グッと心を揺さぶられたのは、腐女子or腐男子だけじゃないだろう
    また、ガルマの変化も、読み手を驚かせただろうな、と思った
    よもや、あのガリマがゲゲルから降りる意志を示すとは、予想外だった
    雄介がタイタンフォームに変化する兆しを掴むために、一条さんに剣道の手解きを受け取り、ギャリドが殺害の道具として自動車を選ぶと言った、テレビ本編にも見られた設定を取り入れつつも、あくまで、漫画としてのオリジナルを貫く姿勢には、尊敬の念しかない
    文字通り、人並み外れたプロポーションを誇るガリマが裸になったり、翔一が絵美さんと朝チュンを迎えちゃうって展開も、漫画ならでは、だ
    さて、(9)は、どんな展開で、読み手は驚かされるんだろう
    己のグロンギとしての運命に嫌気が差し、戦いの螺旋から外れ、人間と友情を築く楽しみ、喜びに触れ、温かいものが胸に広がっているガリマが、これから、どうするのか
    ほんの少しずつ、距離が縮まっていた絵美が、異形の怪物に襲われ、そのショックから、再び、アギトへと変身してしまう翔一は、自己嫌悪を乗り越え、誰かの為に戦う強い男になれるのか
    何より、ドラゴンフォームへの変化は起こるのか、そこが大事だ。個人的な予想かつ期待だけど、アギトを止めるために変化するんじゃないかな、と思う
    マイティフォームじゃ敵わない。ペガサスフォームは外してしまう可能性の方が大きい。タイタンフォームは、猛攻にこそ耐えきれるだろうけど、余計な怪我を負わせかねない
    そうなると、恐怖のままに暴れるアギトの激しい攻撃を身軽に躱し、なおかつ、見事な棒術で押さえ込めるドラゴンフォームが最適だ、と私は考える
    はてさて、この予想は的中するのか。楽しみだ
    この台詞を引用に選んだのは、仮面ライダークウガ、ではなく、人間・五代雄介のカッコ強さが、しっかりと感じ取れるからだ。どんな人だって、逃げたい時はある。それでも、譲れない何かのため、守りたい誰かのために、人は前に出る事が出来る。それが正しい勇気であり、それだけがピンチを一刀両断できる、弱い人間の強力な武器だ

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著者プロフィール

石ノ森章太郎

一九三八年(昭和一三)、宮城県生まれ。高校在学中に『二級天使』でデビュー後、一貫して日本漫画界の第一人者として活躍。代表作に『サイボーグ009』(講談社児童まんが賞)、『佐武と市捕物控』(小学館漫画賞)、『マンガ日本経済入門』、『マンガ日本の歴史』全五五巻(アジア漫画大会漫画アカデミー賞大賞)、『マンガ日本の古典1 古事記』など多数。一九九八年(平成一○)一月死去。

「2022年 『文庫 新装版 マンガ日本の歴史 全27巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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