出口汪の「最強!」の記憶術

著者 :
  • 水王舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864700214

感想・レビュー・書評

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  • さくさく読めました。
    冒頭に語られることは、「理にかなった記憶術をマスターしてもらい、それを仕事に活かして、より充実した人生を送ってもらいたい。記憶術を変えることで、人生そのものが変わることを信じながら。」です。
    結論は、「論理力とリンクさせることで記憶力が大幅に向上することに気が付きました。記憶力が向上すると、知識が増え、それにともなって理解力が向上し、論理力もさらに鍛えられていく」です。

    気になることは以下です。

    ・詰め込み学習なんて、まったく意味がない。無理をしないこと
    ・本当に必要なことだけを記憶する。
    ・整理整頓された情報を取り出すほうが簡単。

    ・脳の仕組み ①海馬(短期記憶)、②側頭葉(長期記憶)、③前頭葉(記憶の司令塔)
    ・もともと、脳とは忘れるようにできているという前提から理解する。
    ・繰り返すことで、記憶は100%に近づく

    ・反復する一番いいタイミングは、「ちょうど忘れかけた時」
    ・人は興味のあることなら自然に覚えられるが、興味のないこと、わからないこと、理解できないことはまるで覚えられない。
    ・理解する、興味をもつことで覚えられる。
    ・覚えられないものは、短期間で集中的に覚える。そして、わすれないうちに、4,5回は繰り返す。
    ・勉強で大切なのは、①勉強自体を楽しむ、②理にかなった勉強法をつかう、③科学的な記憶術であること
    ・記憶と論理は不可欠。論理的に理解、整理することで大切な知識が自然と記憶できる、それを使いこなすことによって、その知識がしだいに定着してくる。
    ・論理力が弱いと、記憶力も弱い

    ・科学的記憶術=二度と忘れないための記憶術、それは、いいタイミングで反復学習をすること
    ・反復学習は集中学習と分散学習がある。もちろん、分散学習がよい。
    ・記憶で何より大切なことは、覚えすぎないこと。たくさん覚えるのではなく、対象を中途半端ではなく使いこなせるまで記憶すること

    ・ノートの使い方:本当に大切なことしか書きこまない。
      ①理解し、整理して、頭に入れる
      ②何度も繰り返し、読むことで反復学習をする
      ③自分の記憶事項を管理する

    ・絶えず、自分の勉強法を見直す。

    ・セレゴ・・メソッド(記憶の段階)
      ①ファミリア(親近感):覚えたことがある、知ってる気がする⇒ほとんど覚えてない
      ②リコグニション(見分ける):選択肢があれば選択できる、「ああ、知っている」状態
      ③リコール(再生する):単語なら、意味もスペルも発音もこたえられる
      ④オートマティック(自動的;習熟):思い出そうしなくても、自然に使える

    ・記憶と睡眠は密接な関係がある。十分に睡眠をとること

    ・一度目の学習は、丸暗記でなく、理解に努める。二度目は一時間以内に行う。

    ・できなくても、数次に分けて学習を進めていく。できなかったものを選別して、さらに学習する。

    ・テキストは1冊にする。バイブルの1冊を複合的に活用する。
       理解⇒記憶⇒実践
       テキスト⇒ノート⇒問題集
       予習⇒講義⇒復習

    目次は以下の通りです。

    はじめに
    第1章 間違いだらけの記憶術
    第2章 なぜあなたは忘れてしまうのか?
    第3章 二度と忘れないための記憶術
    第4章 メタ記憶があなたの頭を変える
    第5章 資格試験・受験に強くなる記憶術
    おわりに

  • 人間は、様々な現象を言葉として理解し、表現することができるから、因果関係についても考えることができます。すなわち、それを記憶に結びつけて行けば覚えやすくなるということが書かれています。

  • 他の方のレビューを見ると「王道」「真新しいことはあまり...」とのコメントもあるけど、記憶術の本を読んだことがなかった私にはとても読みやすかった。
    記憶には4段階あって復習の間隔によって段階が変化するという点が印象的だった。
    復習は1時間後、翌日、さらに時間をあけてもう1回。2回目以降は初回ほどの労力はかからない。実際やってみるとどうなのか。手持ちの単語帳などで実践してみようかなと感じた。

  • どこぞの記憶術方法かと思ったら違って面白かった。

  • 人間は忘れる生き物であるということを前提に、
    効率的な学習の仕方を提唱している受験の神様。

    エビングハウスの忘却線の実験から、意味付けのない文字列は1時間以内に半分以上忘れてしまう。1日経つと75%も忘れるという。

    よっぽど楽しんで学んでいるか、好きじゃないと英単語や歴史上の人物などをたくさん急には覚えられないということ。

    なので、覚えなければいけないことは厳選してノートに書き、1時間以内にもう一度復習し、翌日に再度見直して、忘れたことを思い出すこと。それを繰り返すことで徐々に定着するらしい。

    近年は検索すればすぐ探せるので、厳選して、しかして使えるレベル(選択でわかるのか、スペルや意味まで完璧にできるレベルなのかは自分で目標設定が必要)まで記憶を引き上げることで役に立つ。

    歴史は軸となる出来事から因果関係で広げていく。数学などは公式を暗記ではなく理解する。
    英語等は興味のあるものから学んで、実際に使ってみる。
    このやり方で教養知識を深めていこうと思う。

  • 記憶するには、記憶しようとしないこと。矛盾しているけど、真理。

著者プロフィール

関西学院大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。
広島女学院大学客員教授、論理文章能力検定評議員、出版社「水王舎」代表取締役。
現代文講師として、予備校の大教室が満員となり、
受験参考書がベストセラーになるほど圧倒的な支持を得ており、著書累計数は1300万部を超える。
また「論理力」を養成する画期的なプログラム「論理エンジン」を開発、
多くの学校に採用されている。
著書に『出口汪の「最強!」の記憶術』『出口のシステム現代文』
『子どもの頭がグンと良くなる!国語の力』『芥川・太宰に学ぶ 心をつかむ文章講座』(以上、水王舎)、
『出口汪の新日本語トレーニング』(小学館)、『出口汪の「日本の名作」が面白いほどわかる』(講談社)
『ビジネスマンのための国語力トレーニング』(日経文庫)、『源氏物語が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)、
『頭がよくなる!大人の論理力ドリル』(フォレスト出版)、『やりなおし高校国語・教科書で論理力・読解力を鍛える』(筑摩書房)など。
小説に『水月』(講談社)がある。

「2019年 『何が教育をダメにしたのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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