飲茶の「最強! 」のニーチェ

著者 :
  • 水王舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864700917

感想・レビュー・書評

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  • ニーチェの入門書。

    ・スマートな体系を維持するのが良い
    ・20代のうちに誠実な男性と恋愛し結婚するのが良い
    ・20~30代のうちに子供を産むのが良い
    ・やりがいのある仕事に就くのが良い
    これは外部から押し付けられた価値観。
    そんな価値観に私たちは縛られている。

    「最強!」と言われてもなあ、
    ためになるか、といわれても、うーん
    ということで評価低め。

  • 明るく強く生きたい。学生生活でいじめ、転職で失敗して暗い気持ちになるのは当たり前だと思っていたが、いろいろ失敗があったから暗いのは当たり前、というのも架空の価値観。挫折も含め、すべては意味がないとしたときに、今温かい風呂に入れたり、ふかふかのパンが食べられたりすることを肯定し、力強く生きる。ただ、もう一押しが欲しい。
    -----------------------------
    ・白哲学は本質を考え、黒哲学は現実存在を考える。
    ・架空の価値観で幸せになる場合は問題ないが、架空の価値観を信じて不幸になっていたら、それは、すべてに価値はない、と否定することができる(奴隷道徳)。
    ・今この瞬間を力強く肯定して生きよう

  • Audibleにて。
    先に最強の哲学入門を読んで、哲学と飲茶さんに興味を持ち、流れでこれに手を出しました。

    よく自己啓発本のとこ並んでる「人生を変える偉人(ニーチェなど)の言葉」みたいな本はよく目にするし手にしたこともあるんですが、その名言に至った背景や思想がわかんねぇと全然入ってこねぇよ、と思ってました。

    本作はその不満を事前に聞いていただいていたかの如く、ニーチェの色んな名言や思想について、時代背景から何から分かりやすく説明頂いてます。
    そしてフランクな会話形式のため取っつきにくさも感じませんでした。Audible向きですね。

  • 読みやすさにステータス全振りした入門書。
    「易しい」という点において好き嫌い、というより毛嫌いはあるかもしれない。
    個人的に読みやすさも本の質と思っているので満足である。

    ルサンチマン、奴隷道徳:不自然な価値観。
    架空の価値観によって現実の歪曲解釈をしない。

    永劫回帰:いつか必ず無価値になる未来、時間の対比

    大いなる正午、力への意志:影が消える世界。
    善悪の価値観からの解放。生を肯定して楽しみながら生きる。自分の人生を肯定し、もう一度同じ人生を繰り返したいと思えるほどの自己肯定。


    世の中はラベルで溢れている。
    わたしたちの心を捉えて離さない言葉が。
    常識という名の価値観はどんなに美しく正しく思えても私の実在を脅かすならば触れなくて良い。
    わたしは私の幸福を、自らの意志でわたしの生を肯定する。
    あなたにはあなたの、わたしには私の正午があるのだから。

  • 読みやすいし、すんなり入ってくる

    解説の部分ももちろんわかりやすくて良いのだが
    個人的には著者の実体験や感想といった部分が一番
    良い内容だと感じた

    著者の解釈のおかげもあるのか、とても優しさを感じる…多くの人に読んでもらいたいと思った

    背後世界が人々を苦しめる

    今、この瞬間を力強く肯定して生きる


  • ニーチェ!いい!
    意味なんてないし事実すらないこの世の中で、自分の気持ちと芸術とで「今ここ」を生きていく。体験することから始めよう。

  • ニーチェの哲学書と併せて読むべき最高の書。

    「ツァラトゥストラ」を読んだことがあり、ニーチェを嫌っていたが、代表的哲学家としてその哲学が取り上げられることが多く、理解を深めたいと思っていた。

    ニーチェの書籍の中で購入の決め手となったのは、著者飲茶氏の書籍「史上最強の哲学入門」シリーズは哲学の心得がない者でも本質をわかりやすく説く良書であったためである。

    わかりやすさという点では紛れもなく当たり本であった。

    話は悩みを抱えた架空の女性と著者との対話形式で進み、初心者が抱きやすい疑問を丁寧に抑えつつ展開されているので読んでいて引っかかりがなくスッキリと読むことができた。

    なりより良かったのは、私自身が「ツァラトゥストラ」を読んで感じた疑問、誤解を解消できたことである。

    私が理解できていなかったニーチェの諸概念を挙げる。
    ・ニーチェの差別的発言
    「ツァラトゥストラ」の物語では、戦争を必要悪だと述べていたり、あらゆる人々に対して軽蔑的な発言が度々繰り返されるため、独善的な差別主義者だという印象を持ち私がニーチェを嫌う最大の理由であった。しかし著者はその言葉の裏にニーチェの同情を最低なものだとする信条があり、人々を奮い立たせるために敢えてそのような表現をしていると分析している。つまりは
    「敢えて言おう、カスであると!」
    ということであろうか。

    ・ニヒリズム
    ニーチェの永劫回帰の世界観がニヒリズムだと勘違いしていたが、実際は神が死んだ世界で、人々が陥るであろう心理状況を指している。

    ・永劫回帰
    そもそも永劫回帰が何かということは「ツァラトゥストラ」では説明されておらず、ずっと疑問であったが、本書でニーチェの想像しうる最悪の世界であるということが分かった。そして永劫回帰を肯定することこそが実存哲学の答えだと知り、自分にとって革新的気づきだった。

    ・大いなる正午
    正直な話概念としては印象になかったが、「ツァラトゥストラ」の締めくくりがずっと心に引っかかっていたいた。本書でその意味するところが分かり、なぜ"あのような"ラストになっていたのか溜飲を下げることが出来た。

    ・力への意志
    「ツァラトゥストラ」を読んで、この言葉自体というよりはそのメッセージが印象深かった概念である。「赤子の我欲する」とは何なのか、なぜこの表現が頭に残っていたのか、それは多くを否定するニーチェをして肯定するに値するものであったからこそだと思う。

    以上のようにニーチェの重要な諸概念が抜かり無く抑えられていたこと、なおかつ相談者の女性との軽快なトークが魅力だった。

    個人的には、飲茶さんのルーツが知れたことが一番嬉しかった。

  • ⚠作用が強すぎて危険性すら伴う最強の自己啓発本

    今まで何冊か哲学の本や自己啓発本を読んできたがここまで影響を受けた本は無い。
    ツァラトゥストラも読んで、
    過去や未来、周り人の評価、世間の目、常識等、何なら事実すら全ては存在しない、てか、気にするなとにかく今という現実のみ信じろという思考はなんとか身についたものの、「現在を肯定する」という「超人」の箇所については、言葉は分かってはいたもののしっかり理解できていない状態であった。そのため、「今という現実のみに生きて、その他は気にしなくなった、でもなんか希望とかないし、なんでも良くなってしまった」という、ニヒリズムの末人のような思考になってしまっていた。
    だが、この本を読んで「自己を肯定する超人」を理解できたとともに、実生活まで落とし込むことができた。

    岡本太郎の言葉を借りれば「一瞬一瞬を生きろ」ということであり、さらにその一瞬の生き方も一回一回の呼吸や足が地についている感覚など、普段は無意識の範囲にまで意識を持っていてみると一瞬一瞬を生きていると実感できる。その意識を持った上で、日常生活を過ごしてみると家事一つにしてもやりがいや情熱が生まれてくる。更にはそこに感動すらもあったりもする。そうすることで今現在を肯定できるということだと気付いた。更にそれを昇華させたものが芸術である、ということにも気付かされた。ニーチェの思想と岡本太郎の名著「自分の中に毒を持て」に通じる箇所が多々あると感じた。

    周りの評価や、レッテル、常識、承認欲求というものにとらわれることが如何にバカバカしいか身を持って痛感できた。

    ⚠影響力が強すぎるため、自己を肯定しすぎた結果、周りの評価や世間の目を気にしなさすぎてアブナイ方向に進んでしまう可能性もあると感じた。現に私がそうなりかけた(笑)それほどまでに効果がある。ぜひ読んでみてください。

  • 飲茶さんの本は何冊か読んでますし、ニーチェの解説本も何冊か読んでますが、いつも読み終わると「そうだそうだ」と思うのですがすぐ忘れちゃうのです。

    でもこの本の最後の方で「体に染み込むまで何度でも読む」とありました。
    そうだなと思いました。

    今まで読んだ本の中で、一番よくニーチェについてわかったような気がしています。
    でもそれはたぶん読後すぐだから。

    読みやすいから多少読書が苦手な人でも大丈夫。
    多様化した価値観が溢れている現代に疲れている人は読めばいいと思う。

    多様化する価値観は、押しつれられて、がんじがらめになっていたら辛いけど、超人たちによる「力への意思」の現れだったとしたら、悪くない世界になってきたともいえるのでは?なんて思えてきました。

  • 飲茶氏の『史上最強の哲学入門』を読み終えて、同書のニーチェ(第三ラウンド 神様の『真理』の最後部分)の項が、前項のトマス・アクィナスに関する"神学 vs 哲学論争"の解説から続いた形で、多くのページを割いて熱く解説されていたため、同氏の著したニーチェに特化した解説本である本書を手に取ってみた。

    本書は、入門書によくある構成ではあるが、著者と哲学初心者の女の子(アキホちゃん)との対話形式によってニーチェ哲学のエッセンスを読者に伝える方式を採っている。
    語り口調は分かりやすさを優先して現代風で平易な表現であるものの、「哲学とは何か」という、知っていそうで実は理解できていないような基本事項から、「背後世界」「ニヒリズム」「末人」「ルサンチマン」「奴隷道徳」「超人」「永劫回帰」「大いなる正午」「力への意思」といったニーチェ哲学独特の言葉に至るまで、図解入りで中高生でも理解できるレベルで解説されている。

    さらに最終章では、筆者の身の上話と過去の体験談を基にして、ニーチェを学んだきっかけから自らの生きる意味を獲得するまでの経緯を、リアルに包み隠さず赤裸々に述べられている。
    この哲学入門書には有り得ない"著者のリアルな生き様の開示"が、読者との距離を一気に縮めて哲学を身近なものに感じさせるとともに、読者が考える「理想の生き方」や「信じて疑わない価値観」に対して強烈に投げかけてくるのである。「その生き方や価値観は誰かから押し付けられた物ではないのか?」と。

    自分は転職を何度か繰り返した後に起業し、40代半ば過ぎに大学院の博士後期課程に在籍しながら、2019年に創業から10期目を迎え、いわゆる世間一般の社会人とは大きく異なった道を歩んできた。そんな自分が人生の折り返し地点を過ぎ、今後の半生の生き方や方向性を考えた時、ニーチェの「奴隷道徳」や「超人思想」、「力への意思」といった考え方は、自分のこれまでの人生を肯定し、さらには今後の人生の指針を与えてくれたように感じた。
    特に、AIが発達し社会に急速に浸透していくであろう2020年以降の時代において、人間の存在意義を際立たせ、人間を人間たらしめるものとしては芸術(=Art)が特に重要になってくると感じている自分にとって、「力への意思(より優れたものを目指したいという欲求)を具体的に現実化する行為が「芸術」である」としているくだりには非常に共感する。
    自分を取り巻く社会通念や価値観、他人からの評価に関係なく、自分の追い求めるものや自分がやり続けてきたものを芸術の域にまで高めることこそ、生を充実させることである、と。

    2010年代が終わり、そして元号が改まり、さらに自社が10期目の節目を迎えた今だからこそ、本書は次の時代に向けて何が出来るか、何を備えれなければならないのかを真剣に考えさせてくれた一冊であった。
    今後も本書を時折読み返しながら2019年を振り返り、己の成長度合いを再認識していきたい。

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著者プロフィール

東北大学大学院修了。会社経営者。哲学や科学などハードルの高いジャンルの知識を、楽しくわかりやすく解説したブログを立ち上げ人気となる。著書に『史上最強の哲学入門』『14歳からの哲学入門』などがある。

「2020年 『「最強!」のニーチェ入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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