飲茶の「最強! 」のニーチェ

著者 :
  • 水王舎
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本棚登録 : 286
感想 : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864700917

感想・レビュー・書評

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  • 明るく強く生きたい。学生生活でいじめ、転職で失敗して暗い気持ちになるのは当たり前だと思っていたが、いろいろ失敗があったから暗いのは当たり前、というのも架空の価値観。挫折も含め、すべては意味がないとしたときに、今温かい風呂に入れたり、ふかふかのパンが食べられたりすることを肯定し、力強く生きる。ただ、もう一押しが欲しい。
    -----------------------------
    ・白哲学は本質を考え、黒哲学は現実存在を考える。
    ・架空の価値観で幸せになる場合は問題ないが、架空の価値観を信じて不幸になっていたら、それは、すべてに価値はない、と否定することができる(奴隷道徳)。
    ・今この瞬間を力強く肯定して生きよう

  • ニーチェの哲学書と併せて読むべき最高の書。

    「ツァラトゥストラ」を読んだことがあり、ニーチェを嫌っていたが、代表的哲学家としてその哲学が取り上げられることが多く、理解を深めたいと思っていた。

    ニーチェの書籍の中で購入の決め手となったのは、著者飲茶氏の書籍「史上最強の哲学入門」シリーズは哲学の心得がない者でも本質をわかりやすく説く良書であったためである。

    わかりやすさという点では紛れもなく当たり本であった。

    話は悩みを抱えた架空の女性と著者との対話形式で進み、初心者が抱きやすい疑問を丁寧に抑えつつ展開されているので読んでいて引っかかりがなくスッキリと読むことができた。

    なりより良かったのは、私自身が「ツァラトゥストラ」を読んで感じた疑問、誤解を解消できたことである。

    私が理解できていなかったニーチェの諸概念を挙げる。
    ・ニーチェの差別的発言
    「ツァラトゥストラ」の物語では、戦争を必要悪だと述べていたり、あらゆる人々に対して軽蔑的な発言が度々繰り返されるため、独善的な差別主義者だという印象を持ち私がニーチェを嫌う最大の理由であった。しかし著者はその言葉の裏にニーチェの同情を最低なものだとする信条があり、人々を奮い立たせるために敢えてそのような表現をしていると分析している。つまりは
    「敢えて言おう、カスであると!」
    ということであろうか。

    ・ニヒリズム
    ニーチェの永劫回帰の世界観がニヒリズムだと勘違いしていたが、実際は神が死んだ世界で、人々が陥るであろう心理状況を指している。

    ・永劫回帰
    そもそも永劫回帰が何かということは「ツァラトゥストラ」では説明されておらず、ずっと疑問であったが、本書でニーチェの想像しうる最悪の世界であるということが分かった。そして永劫回帰を肯定することこそが実存哲学の答えだと知り、自分にとって革新的気づきだった。

    ・大いなる正午
    正直な話概念としては印象になかったが、「ツァラトゥストラ」の締めくくりがずっと心に引っかかっていたいた。本書でその意味するところが分かり、なぜ"あのような"ラストになっていたのか溜飲を下げることが出来た。

    ・力への意志
    「ツァラトゥストラ」を読んで、この言葉自体というよりはそのメッセージが印象深かった概念である。「赤子の我欲する」とは何なのか、なぜこの表現が頭に残っていたのか、それは多くを否定するニーチェをして肯定するに値するものであったからこそだと思う。

    以上のようにニーチェの重要な諸概念が抜かり無く抑えられていたこと、なおかつ相談者の女性との軽快なトークが魅力だった。

    個人的には、飲茶さんのルーツが知れたことが一番嬉しかった。

  • ニーチェ!いい!
    意味なんてないし事実すらないこの世の中で、自分の気持ちと芸術とで「今ここ」を生きていく。体験することから始めよう。

  • 飲茶氏の『史上最強の哲学入門』を読み終えて、同書のニーチェ(第三ラウンド 神様の『真理』の最後部分)の項が、前項のトマス・アクィナスに関する"神学 vs 哲学論争"の解説から続いた形で、多くのページを割いて熱く解説されていたため、同氏の著したニーチェに特化した解説本である本書を手に取ってみた。

    本書は、入門書によくある構成ではあるが、著者と哲学初心者の女の子(アキホちゃん)との対話形式によってニーチェ哲学のエッセンスを読者に伝える方式を採っている。
    語り口調は分かりやすさを優先して現代風で平易な表現であるものの、「哲学とは何か」という、知っていそうで実は理解できていないような基本事項から、「背後世界」「ニヒリズム」「末人」「ルサンチマン」「奴隷道徳」「超人」「永劫回帰」「大いなる正午」「力への意思」といったニーチェ哲学独特の言葉に至るまで、図解入りで中高生でも理解できるレベルで解説されている。

    さらに最終章では、筆者の身の上話と過去の体験談を基にして、ニーチェを学んだきっかけから自らの生きる意味を獲得するまでの経緯を、リアルに包み隠さず赤裸々に述べられている。
    この哲学入門書には有り得ない"著者のリアルな生き様の開示"が、読者との距離を一気に縮めて哲学を身近なものに感じさせるとともに、読者が考える「理想の生き方」や「信じて疑わない価値観」に対して強烈に投げかけてくるのである。「その生き方や価値観は誰かから押し付けられた物ではないのか?」と。

    自分は転職を何度か繰り返した後に起業し、40代半ば過ぎに大学院の博士後期課程に在籍しながら、2019年に創業から10期目を迎え、いわゆる世間一般の社会人とは大きく異なった道を歩んできた。そんな自分が人生の折り返し地点を過ぎ、今後の半生の生き方や方向性を考えた時、ニーチェの「奴隷道徳」や「超人思想」、「力への意思」といった考え方は、自分のこれまでの人生を肯定し、さらには今後の人生の指針を与えてくれたように感じた。
    特に、AIが発達し社会に急速に浸透していくであろう2020年以降の時代において、人間の存在意義を際立たせ、人間を人間たらしめるものとしては芸術(=Art)が特に重要になってくると感じている自分にとって、「力への意思(より優れたものを目指したいという欲求)を具体的に現実化する行為が「芸術」である」としているくだりには非常に共感する。
    自分を取り巻く社会通念や価値観、他人からの評価に関係なく、自分の追い求めるものや自分がやり続けてきたものを芸術の域にまで高めることこそ、生を充実させることである、と。

    2010年代が終わり、そして元号が改まり、さらに自社が10期目の節目を迎えた今だからこそ、本書は次の時代に向けて何が出来るか、何を備えれなければならないのかを真剣に考えさせてくれた一冊であった。
    今後も本書を時折読み返しながら2019年を振り返り、己の成長度合いを再認識していきたい。

  • 飲茶さんの哲学本は、ほんとにおもしろい。
    哲学本の中でも、読みやすく、すんなり心に入ってくる。
    今の時代にこそ、ニーチェが必要。強く生きていけそう。目指せ、超人w

  • さすが飲茶さん、安定の分かりやすさ!「白哲学(本質)」「黒哲学(実存)」という表現が理解しやすくてありがたかったです。図解も豊富。また、「哲学を知ることが人生にどう影響するのか」を体験談から綴った5章には胸を打たれました。明日どころか、今すぐ役立ちます。オススメです!

  • 嫌われる勇気の時も思いましたが、対話形式がすごく読みやすかった。
    ニーチェの本で初めてが本書で良かったです。
    幼い頃からふと自分が何者なのかボヤっと考える時があったのを思い出しました。
    幽体離脱したかのように客観的に自分をみて、不思議な気持ちだったなぁ、、

    また、本書を読んで改めて今触っているスマホの質感や素材感、画面の美しさも、この目を通してみている不思議さも今まさに実感しています。

    この感覚も忘れてしまうのだと思います。思い出せるように、またいつかニーチェの本を読んでみたいです。

  • たまに人生の意味を考えることがある。
    毎日ほぼ変わらない仕事や家事...
    子育てもしてないので周囲の友人より暇です。
    何も残してない、何も成果がない、何も成長してないじゃないか‼︎と思う時もあります。
    でもそんなの私が勝手に社会の価値観で見てるだけでした。それを気付かせてくれました。
    本にあるとおり、今読み終わったので実感していますが、また人生の意味について考え出したら読みたいです。

  • (2021-07-24 30min)
    アキホちゃんと著者の対談形式で進められる。
    章ごとの挿絵がコメディタッチで面白く、かつスラスラ読み切れる。出口汪さんの最強シリーズとの暖簾分けとしての役割を持つということで、本家のほうもよんでみたい。

  • ピア・サポーターズPさんのおすすめ本です。

    「哲学について基礎から知りたい、興味があるという人からニーチェの哲学について知りたいという人までおすすめの一冊。
    大学の内に哲学の本にチャレンジをしてみたいという人にもおすすめです。
    対話形式でかつ、一部イラストを用いて説明が書かれている所もあるため、哲学やニーチェについて全く知らない人のためにも分かりやすく記載されています。
    この本を読むと哲学の概念や自身の生き方・考えが変わるかもしれません。」


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著者プロフィール

東北大学大学院修了。会社経営者。哲学や科学などハードルの高いジャンルの知識を、楽しくわかりやすく解説したブログを立ち上げ人気となる。著書に『史上最強の哲学入門』『14歳からの哲学入門』などがある。

「2020年 『「最強!」のニーチェ入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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