- 本 ・本 (413ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864725378
感想・レビュー・書評
-
2024.2.1 読了 ☆10.0/10.0
星が足りないくらいの感動作。
涙に溢れて、書きたいこと感じたことが多すぎてここに書ききれないほどの読後感でした。
初めて読んだ作家さんでしたが、見事なまでのリアルな医療小説でした。
というのも、自分自身がこの小説の第一章に出てくる病気と同じ種類のものを患い、2年ほどの入院生活を味わい、病を乗り越えた過去があるからです…
話すと長くなってしまうので割愛させてもらいますが、ここに出てくる患者さんやその人たちを支える家族側の感情、葛藤、生々しい死の匂い、残された家族のその後などが、手に取るように、時に当事者として、理解できる部分が多すぎました。
読みながら、過去の壮絶な入院生活を思い出してしまい、涙が止まりませんでした。
本作は難病患者と向き合う二人の医師の物語です。
余命を多少伸ばすような治療より「死」を受け入れて、残りの日々を充実させることを勧める「死神」こと桐子。
最後まで、奇蹟を信じて「生」をあきらめない副院長の福原。
相対する二人を取り持つ音山。
大学時代、友人だったこの3人の「生」と「死」に対する物語です。
そして、患者に残された時間を患者自身がいかに使うかを、医師とともに考え、時にもがき、苦しみつつも人生の戸締りを良きものにしていくという、患者と医師たちの生きる物語でもあります。
読んでいく中で何度も何度も、病や死について考えさせられました。
頭では分かってるつもりでも、いつどのように病がやってきて自分の人生から日常の歯車を外し、奪っていくのか分からない。
いつか自分がまた、病院という大きな中でベルトコンベアーに乗せられるかもしれない…。
そして、人には必ずいつか死が訪れる…。
でもそれは、普段意識なんてしてなくて、どこか他人事。
でも想像してみれば、今この瞬間だって救急車に乗せられて生死を彷徨っている人だって、抗がん剤の副作用に苦しんでる人だって、家族に看取られながら穏やかな死を迎える人だって、はたまた突然目の前からいなくってしまう人だっているのだ。
自分自身は漠然と延命治療したくないなぁって思っていましたが、福原の様な医師に熱く説かれると嬉しいだろうし、揺れてしまうんじゃないか…。
また、桐子の様な医師に淡々と説かれると、やっぱりそうだなぁって思いそう。
自分自身の死生観とはどんなものだろうか。
親や恋人など、大切な人の命について決断をする時…。
しっかりと話し合い、考え、正解なんてないのだろうけど自分なりの正解を模索しなくてはいけない。
本作に登場する3つの死を通して、どれだけ生きたかではなく、どう生きたか?どう最後を迎えるか?そのために今何ができるか?
色々なことを考えさせられる物語です。
そして、大きな病気を乗り越えた今の自分の健康に想いを馳せ、感謝し、当たり前などないと噛み締めて、生きていこうと思わせてくれました。
内容はかなり重いですが、自分自身の生き方、大切な人との時間、考えるきっかけになると思います。おすすめです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これはやられた。
この「生」と「死」の直球物語には、涙なくては読めなかったです。
今、この瞬間を生きている自分を愛おしく、ありがたく思います。
3編からなる中編連作ストーリ。
余命を多少伸ばすような治療より「死」を受け入れて、残りの日々を充実させることを勧める「死神」こと桐子。
最後まで、奇蹟を信じて「生」をあきらめない副院長の福原。
相対する二人を取り持つ音山。
大学時代、友人だったこの3人の「生」と「死」に対する物語
■とある会社員の死
白血病と診断された会社員。
辛い抗がん剤治療の先にあったのは完治ではなく寛解。
再発の可能性を減らすためにはリスクの高い造血幹細胞移植が必要。
移植をするのか・しないのか..
桐子との面談を通して命について考えさせられます。
そして、会社員のとった決断とは..
妻に残した手紙に目頭が熱くなります。
■とある大学生の死
2浪してようやく受かった大学の医学部。しかし彼女はALSと診断されてしまいます。
しかし、ALSってこんなに早く進行するの?
間違いなく「死」に近づく中で、彼女のとった選択は?
そして彼女の主治医となっている音山の苦悩。
さらに彼女の両親の会話に鼻の奥がツーンと来てしまいます。
彼女を看取ることで、音山自身が医者になってやりたかったことに気付かされます。
■とある医者の死
ここはネタバレになるので、コメントしません。
下咽頭癌と診断された医師。
その医師の下した決断と、その要求に応えようとする医師。
3つの死を通して、どれだけ生きたかではなく、どう生きたか?
延命は本当に患者のためなのか?
考えさせられる物語です。
そして、今の自分の健康、家族の健康をとてもありがたいと思います。
とってもお勧め -
表紙とタイトルの印象から、感涙至極の強要的ラノベ系?と、邪推したことを猛省します! いやいやどうして、素晴らしい作品でした。未読の方は即読まれたし! 後悔しません(多分)!
"医療もの"によくある権力や金、妬みや陰謀、また天才的な技術、愛情等を主軸とした感動的な物語とは一線を画しています。
本書は、対極の医療を信条とする2人の医師とその狭間にいる医師による死生観の物語と言えます。
不治の病でも決して諦めず、どこまでも救おうと全力を注ぐ福原。死を受け入れ、余命をどう生きるかに重きを置く桐子(あだ名が死神)。この2人の医師が、3人の患者の死と直面します。
人間の本質を突き、医療のリアルな実態描写に引き込まれました。特に2人の医師が極端に反りの合わない描写で、余計に感情が揺さぶられ自分事として考えさせられます。何せ人間の致死率は100%ですから‥。さらに、「あなたならどうする?」と、重い課題を突きつけられているようです。
延命か尊厳死か‥。どちらが正解か簡単には割り切れない問題で、両者それぞれに欠けてはいけない視点があると思います。両者ともに筋が通っているので‥。
「どういう死に方をしたいかと考えることは、残された生をどう生きたいかと考えることだ」という発想は至極納得します。
限りある「生」を意味あるものにしたいと、改めて思わされた一冊でした。
話は逸れますが、本のタイトル・表紙・帯が、本の購入、読むか否かの判断への影響を、またしても考えさせられました。難しいんだなぁこれがー! 自分のカンに従っても、当たり外れはありますよね‥。-
わかりますー!
表紙で絶対面白い!って思っても
あれ?ってことありますよね
挑戦する勇気がなくて
面白くなさそうな表紙のものに手を出して
...わかりますー!
表紙で絶対面白い!って思っても
あれ?ってことありますよね
挑戦する勇気がなくて
面白くなさそうな表紙のものに手を出して
面白かったことはあんまりないです笑
そして帯はもう信じないことにしてます。笑
でもブクログを信じてます♪
これは読んでみます٩( ᐛ )و2024/04/24 -
どんぐりさん、こんばんは♪
タイトル・表紙・帯あるあるですね!
ということで、内容を他の方へおすすめするにも
勇気が要るんですよ、これが‥。...どんぐりさん、こんばんは♪
タイトル・表紙・帯あるあるですね!
ということで、内容を他の方へおすすめするにも
勇気が要るんですよ、これが‥。
でも、共感いただけたら喜びマシマシです(^^)2024/04/24
-
-
初読みの作者さん。フォローしている方のレビューで時折見かけ★も4を超えているのでちょっと気になっていたが、ブックオフの110円の棚で見つけたので買ってきた。
命に限りがある患者に対して、奇跡を信じ諦めず病魔と闘うことを願う福原、無理に延命治療を行わずに自分らしく余命を過ごすことを勧める桐子、二人ほどの信念はないが患者と一緒に悩み迷い寄り添う音山。同じ医大に通い、ともに今の病院に入った同期三人の医師のお話。
自分にとって“満足した死”とはどういうものかということについて考えさせられる。
どの選択も確率で突きつけられ、いくつもの確立をかいくぐってもその先に“生”があるかは不透明な中で、自分がその立場になった時、病気に冒された心身でまともな決断が出来るのだろうかと思わされた。
桐子が白血病患者の患者に発した『どこまでだったら、自分の命の対価に差し出せますか』という問いは果てしなく重いが、自分として何を一番大事に思うかということについて、日頃から、自分のことだけでなく自分の周りの人のことも含めて考えていなければならないな。
それにしても、ここに描かれている治療のあり様や闘病の姿のなんと壮絶なこと。安らかに逝くということはどれだけ難しいのだろうと思わされ、健康に気をつけて病気にならずにゆっくりと衰えていきたいものだと改めて気を引き締める。
異なる考えを持った福原と桐子だったが、その信念に基づき患者に向き合う姿は良心的で、音山を挟んでそれぞれの信念に揺らぎを見せながら医者として持つべき視点に気がついていく描かれ方も良かった。 -
☆3.5
二宮さんの小説は2作品目でした。
前回読んだ小説とは全く違うタイプの内容でした。
涙が止まらなかった部分、
答えは簡単にでるものではない深く考えさせられる部分、
共感する部分、
読み終わった後も心に重く残る部分、
人として生まれてきた故の悩みについて
問いかけられているのですが‥‥‥
もう1つ何か足りないような感覚が残ってしまっています。
二宮さんの作品は以前から気になっているものがまだあるので
その作品はチャレンジしようと思っています。
-
命とは
生きるとは
死ぬとは
「死」を受け入れ残りの日々を大切に生きる道を説く医者桐子
奇跡を信じて最期まで治療の余地を探り「生」を諦めない医者福原
描かれる患者側の気持ち、医者側の気持ち
何を大切にし軸にするのかは人それぞれ
選択って難しい
章名の通り、死からは逃れられない状況で
圧倒的な苦しさや悲しさの中にもその選択には微かな希望や温かさもあって
感情を揺さぶられる作品だった-
この作品の私の感想にいいねをいただきましてありがとうございます。
愛に溢れる医師、冷酷に見えながらその実真に患者のためにはどうすべきかを考え...この作品の私の感想にいいねをいただきましてありがとうございます。
愛に溢れる医師、冷酷に見えながらその実真に患者のためにはどうすべきかを考え抜く医師。
自分だったらどっちの医者に身を任せたいかなあ。
本当は両者のいいとこ取りをしたお医者さんが良いのですが。
これからもよろしくお願いします。2024/07/07
-
-
難病患者と向き合う二人の医師の物語。
両者は極端に異なる医療方針を有するが、そのそれぞれに完全には否定しづらい信念があり、それゆえにいずれの気持ちにも共感する読者がいることだろうと思う。また、両者の中間に位置する見解を持つ友人医師に救われる者もいるであろう。それゆえに「最善の医療とはなにか」という究極の命題を読者に問いかける作品となっている。
病気あるいは死への向き合い方を考えさせられる良書である。 -
二宮敦人 著
ブクログのakodamさんの本棚レビューを拝見して、是非読みたいと思って手にしたこの作品。
このシリーズ3作目出てたんですね〜
なんてコメントしてしまったんですが…(・・;)
読み始めて、うむ~(・・?違和感が、、
そっかぁ、この作品はこのシリーズのまさに一作目(1巻目)で、私が読んだ
「最後の医者は雨上がりの空に君を願う」の上下巻は続編だったんだ!と気付いた(-。-;
私の早とちり…ごめんなさいm(_ _)m
続編から先に読んでしまいましたが、特に問題はなかったけどねσ^_^;
1巻目のシリーズ最初の本作品は続編よりも、病気そのものの状況(病状)それに伴う精神的な部分も詳細でよりリアルに描いていました。
死に至る病について、患者の立場から医師の立場からみえる状況や感じとる医療に携わる上での方針や目指すものを現実的な視点で描かれており、圧倒されました。
こんなことを言うのは、どうなのか?と憚られるのですが…”よくぞ描いてくれた!”と、
何だか胸がすく思いがした。
私は物語りに登場するような患者である当事者の立場であるので、正直、本作を読むのは…時に、とてもとてもシンドイ気持ちになった。
可哀想だ、辛すぎる、泣ける、という気持ちの先に、その苦しみ分かる、副作用の耐えられない状態(痛み、下痢、痒みetcの耐え難い諸症状)
やるせない、どうすべき?どう乗り越える?死生観という拠り所のない分厚い壁に阻まれるような感じがした。
それでも、最後には、これから最期まで生きてゆく上で自分の人生の指針になった本だと思えました。 この本に出会えて良かった。
akodamさん、ありがとうございます♪
本作に登場する患者たちのように、迷って、迷って、迷うことの悩みをずっと持ち続けていたように感じる。
健康な人には分からない、死を間近に感じる病人の気持ちなんて…。
でも、今健康である人は分からなくたっていいんだって思う。分かる必要もないんだって思う。
想像は出来ても、実際に病人を襲う身体的苦痛や不安な気持ちなんて自身がその身で体験しなければ分かるはずはないと思う。
医師だってそうだ!どんなに病気に対する知識があっても、その痛みを共有することは出来ない。
自分だってそうだったんだ!
健康な時は想像の範囲でしかその痛みを感じることは出来なかった。
それでいいんだって思う。
それが健康な身体である証拠だと思うから。
将来の痛みや不安を恐れずに今ある健康体を大切に生きてほしいと心から思う。
健康なうちに叶えられる可能なあらゆる夢を願いに変えないで、出来る限り実現してほしいと思う。
病気になったから…そんなこと言ったりするんだ!って…思うだろう。
そう!その通りなんだ!悔いて振り返るのは病気になってからでも遅くはない。
⭐︎とある会社員の死
死の恐怖に追い詰められてる浜山さんが、健康な妻から「死ぬのはみんな同じだよ…」って言われて、健康なお前に言われたって、何の慰めにもならないんだよ、って余計に気分がおちて不安になる気持ち、すごくよく分かるって思っちゃいました
(´-`)失礼だとは思うけれど、病人同士で「色々あるけど、頑張ろうね」という感覚と元気な人に言われる感覚とでは微妙に違う思いになってしまうことも事実。温度差かな(・・?)
元気な人は勿論、悪気もないどころか励ます気持ちで言葉をかけてくれているのに、
きっと癇に障るような意固地な気分でしか受け取れない時もある。どうか分かってほしい、それが病人なんだということを…(・・;)
(いつか、そんな気分さえ去ってゆくから)
⭐︎とある大学生の死…
まりえは自分に言い聞かせた。
“人は必ず死ぬ。
その致死率は百パーセントなのだ。
生が全てを手に入れる可能性なら、
死は全てを失う必然だ。”
まりえの親は言う
「生きてるだけで…いいのに」
「親としてはよ、生きてるだけで、ほんとう
に生きてそこにいるだけで、
それでいいのに。」
この言葉には流石に鼻の奥がまたしてもツーンと痛くなって涙が溢れる…(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
そこがミソなんだよなぁって思う。
人は1人で生きてるわけじゃない(>人<;)
だからこそ悩み苦しみ辛くなるんだよね。
自分の人生なのに選択が出来なくなる理由。
⭐︎とある医者の死…
母親を早く亡くし、親代わりのお婆ちゃんの愛情に応えたい想い、大切な人を想う気持ちは医者も患者も何の変わりもない。
同じ医師を目指した大学の同期の友人である
福原と桐子。
対立してるかに見える二人だが、そのどちらの友人に対しても、二人の実力も医療に対する真摯な拘りも認め、心から尊敬の念を抱く音山医師。
「戦い方は、一つじゃない」
音山の信念が…3人のそれぞれ違うように見える信念と同時に結びついている友情がとても胸に痛くて…けれど爽やかで人間らしく感じられて、清々しい気持ちになった。そして泣けた。
“武蔵野七十字病院の主要な登場人物の若き医師たち”の死生観を抉る三つの医療物語。
絶対に諦めない信念を強く心に秘めた副医院長の天才外科医師の福原。
かたや、対立するかのように治る見込みのない患者に目の前に立ちはだかる死に向けての選択肢を患者に説く”死神”とまで揶揄されながらも患者の残された時間に重きをおく信念を貫こうする桐子医師。
優しい心根を持ち、同期の二人には敵わないと思っていたが、患者の死を体験して得られた大切な意義に気付く。自分の病気を通して医師として患者に寄り添った医療を目指す原点に立ち返った音山医師。
この本の中に登場する医師はどの医師も理想的なお医者さんだと思う。
だから少し希望の光が見えた気がする。
なかなか現実では、そんな理想的な医師が主治医となり一緒に病気に立ち向かうことすら難しい問題だと思う…(・・;)
大きな病院の医師が恐るべき存在になってしまうのは、医療に携わる上で患者の死に対する医者の慣れと、患者と医者の間で一緒に向き合わなけれはいけない病気について、
学ばない医者。それに立ち向かうことの出来ない弱い立場の患者だと思う。
自分の強い立場を笠に着る医者は論外だが、
患者の立場に立って寄り添うフリでもいい、今後の医療に生かせるように真摯に病気に向き合い立ち向って、患者の声を聞くのが本物の医師だろうなぁって思います。
*とある私の主治医…(真面目で時々トンチンカンなことを真剣に話す、いつも冷静なようでいて、熱意ある医師)
治療前に担当看護婦さんと談話する
「治療中いきなり、主治医の〇〇先生に、
まだ生きてるもんね!って…
言われちゃったよ(" ̄д ̄)!」
「え〜嘘っ(๑•ૅㅁ•๑)あの先生がそんなこと言
ったの〜⁉︎信じられない!」
「そんなこと言われてどう思いましたぁ⁉︎」
「やっぱり、外科医やなぁ〜と思ったわ」
「え〜‼︎-_-、…。」
「ところで先生、他の患者さんには、まさか
そんなこと言ってないよね〜⁈」
「言ってない、言ってない!聞いたことも
ないですよ〜」
「そ、じゃあいいんだけど。いや、
いいんだけどじゃないわよ、(๑•̌з•̑๑)੭ु
…ったく」(⌒-⌒; )
とは言え、もう既に手術は不可能な域で、
手遅れかと思われた状況時に、その主治医の先生の素早い対応と治療のお陰で最悪の状態を脱し、今現在も元気に生きていられてる訳なので、ホント心から感謝です。m(_ _)m
誰かに付き添ってもらうこともなく、
一人外来で抗がん剤治療も通い続けた。
そして自分で歩いて通院出来るうちは入院せずに元気に乗り切ろうと思っている。
この先のことは…とりあえず、胸の中にしまっておくけど(*´ー`*)
私はある日、分かったんだ!
いつも強気な主治医が情けない声で言った。
「僕のために、嫌なやりたくもない治療を続
けるのはやめてほしいんだ…」
私は心の中で、「はぁ?誰が辛い副作用のある治療を(いくら尊敬する先生でも)先生の為にする訳ないじゃん」と思った。
何を言い出すかと思えば…と。
その時は正直意味が分からなかった(・・?)
主治医は続ける、、
「治療方針を説明して処方していた治療薬を
ずっと…高い医療費払っていながら服用し
ていない患者さんがいたんだ!ショックを
受けたよ、、何で治療薬を処方して服用し
てもらってるのに、ちっとも効かないどこ
ろか、どんどん悪くなってきていて、治療
薬がその患者さんには効かないのか?
治療薬を変更するべきか?検討していたら
何ヶ月も飲んでないって言われた」
まさかや〜!(◎_◎;)(ちむどん観過ぎ^^;
何で、そんなこと!って思った
「副作用が辛くて、薬中止したい時は言って
ほしい!hiromidaさんは勿論、ちゃんと
言ってくれると信じているけど…。」
「当たり前ですよ〜!」と私と看護婦さんは
同時に言った(・_・;
後で、色々考えてたら…
「そっかぁ、副作用が辛くて、勝手に休薬
して、薬飲んでるフリしてまで、主治医の
お医者さんに見捨てられたくはなかった
んだ!治療止めること、治療しないことは
即ち、医師と患者としての今後の医療は臨
めないってことになるのか…!?(・_・;?」
何だか、しんみりしちゃったよ(´;Д;`)
長い長いレビューをゴメンなさい(>人<;)
途中からは、すっかり、自分の悩み相談か、医療に対する自分の現状と疑問や思いになってしまったけど…本作を読んでいると、逸れたような話にまで波及しちゃいました。
本作の主要とされる福原医師、桐子医師のような視点から医療に臨まれている医師達は実際にいると思うし、自分の人生だから当たり前のことなんだろうだけど…
最終的には「あなたはどうしたいですか?」と選択を委ねられる。
本当に選択は難しいし、決められない。
「好き嫌い?」の問いでもないし、
「やるの?やらないの?」って簡単に決められる問題ではないのだと思う。
抗がん剤や分子標的薬や治療を続けるか?否か?
一人では決められないけど、家族の意見を考慮しても最終判断を下すのは自分だ!
だって、自分の人生なんだもの。
元気なうちに決めておかねばならぬ問題。
最初にこのレビューで書いたけど、私はこの本を読んで、やっと自分が目指すべき残りの人生の指針が決まった。
もし、私と同じように癌という病気に悩んでいる方、確率⁉︎選択⁉︎と戸惑い、残りの人生をどう過ごすか?途方に暮れている方がいらしたら、一度、本作を読んでみられたらどうかしら?って思います。
余計なお節介だけど…(・_・;
こんな重い言い方でレビューを終えるのは
私らしくないので、言っておきます!
「心配しないで下さい」
誰も心配してないわ!(^◇^;)笑
今後も元気にしっこくブクログに下手なレビュー載せていきますんでヨロシクです。◠‿◠。-
ひろみ、おはよ(^^)
最後の医者は…読み終わったよ
すごく色々と考えさせられる作品だった
これからレビューをアップするんだけど、ひろみの...ひろみ、おはよ(^^)
最後の医者は…読み終わったよ
すごく色々と考えさせられる作品だった
これからレビューをアップするんだけど、ひろみの感想がきっかけで読んだ事と、ひろみの感想の中で心に響いたところをレビューの中で書いても大丈夫かな?
もし、やめてー!って思ったら、省くので遠慮なく言って下さい(^^) 念のため確認をと思って…2022/07/30 -
まっちゃん、こんにちは٩( 'ω' )وピョン!
全然、大丈夫(^^)v
何を書いても、自分の本棚の中のレビューなんだもん
OK!(。•̀◡...まっちゃん、こんにちは٩( 'ω' )وピョン!
全然、大丈夫(^^)v
何を書いても、自分の本棚の中のレビューなんだもん
OK!(。•̀◡-)..。☆♪
何も気にすることなく好きなことレビューしてね(^.^)
わざわざ、確認ありがとう♡2022/07/30 -
ひろみ、おつかれっ(^^)
今日も暑かったねぇ
こちらこそ、ありがとう♪
感想アップします
今日図書館に続きを借りに行ったら
在庫が無く...ひろみ、おつかれっ(^^)
今日も暑かったねぇ
こちらこそ、ありがとう♪
感想アップします
今日図書館に続きを借りに行ったら
在庫が無くて
近隣図書館で在庫あるところを調査して
見つかったら連絡しますだって
図書館って、すごいねぇ、親切だよねぇ!2022/07/30
-
-
地域基幹病院、武蔵野七十字病院に、桐子修司・福原雅和・音山晴夫と言う3人の医者がいた。
3人は、医大の同期であった。
福原雅和は、奇跡の手と言われ、最後まで、奇跡を信じ、難病の患者を立て続けに救い、そして、若くして副院長になった。
桐子修司は、手の施しようのない難病の患者に、治る見込みのない治療を受けるより、真剣にその死と向き合うべきだと、冷めた口調で言う。
音山晴夫は、患者と一緒に迷い悩む、優しい医者であった。
福原と桐子は、その医療方法で、対立していた。
その二人の仲を取り持つ音山。
彼が、ようやく、良きアイデアを思いついた矢先、大量の血を吐いた。下咽頭癌の発症だった。
冷静な桐子と、自信満々な福原が、親友の病気を前にして、徐々に変わっていく。
昨日まで、普通に生活していたのが、いきなり、余命何年とか何ヶ月とか告知されたとき、自分は、冷静でいられるか。
命の価値はその『長さ』ではなく『使い方』であると、肝に銘じて生きていきたい。 -
二宮敦人さんは初読みの作家さんだった。
装丁デザインの美しさに魅かれて手に取り、イラストのイメージから、勝手に軽いタッチの小説だと思ったら、しっかりと重たい内容の医療小説だった。
【あらすじ】
物語の舞台は武蔵野七十七病院
副院長の「福原雅和」は患者の命を救い、奇跡が起きることに執念を燃やす天才的な外科医
一方、患者には死を選ぶ権利があるという信念で、残された時間を有意義に過ごし、尊厳死を勧める「桐子修司」
両者の間を取り持ちつつ、自身の在り方を問い続ける「音山晴夫」
大学からの同期である彼等の「医師」として或いは「人間」としての信念が交錯しながら、3名の患者の闘病を描く形で物語は進む。
【レビュー】
何度も何度も涙が溢れて、一話読み進める毎に脱力感が凄まじく、放心状態になりながらも夢中で読み進めた。
誰もが避けて通ることは出来ない「死」
いつ訪れるかも分からず、明日生きている保証もない毎日なのに、多くの人が直面するまで無防備で、直面する時に初めて自身の無力さを知るのだろう。
医療現場の緊迫した現実や、病院内の異質で異空間な様子、生と死が隣り合わせの日常、、、
平穏な生活のすぐ側で、実際に起きている医療現場の様子が、圧倒的なリアリティで迫ってくる。
病と真っ向から闘う姿勢の福原は、逞しくて強くて、一寸の迷いも感じない。私も患者だったら希望の光を見出したくなるだろう。
ただ、治る見込みが無いならば、尊厳死という選択肢こそが救いだとも思う。桐子は作中で死神と呼ばれているが、死を受け入れるという考え方には、私も賛同したい。
そして対極的な両者の間で揺れる音山。
患者と一緒に悩み苦しんでくれる医師というのは、頼りないが温かで人間味を感じる。ただ医師の忙殺される日々では、精神が保たないのではと心配になる。
読みながら、何度も何度も、自分の死生観を見つめることができた。亡くなった友人や家族のことを偲び、これからの大切な人との過ごし方や、これからの人生の時間の使い方にも思いを馳せた。
本当に色々なことを考えさせられた。
日常生活では、なかなか考えることが少ない、そういう機会が持てたことこそが、読後の何よりの恩恵だった。
本作に出会えたことに心から感謝したい。
感涙必至なので読む場所に注意だが、
とてもオススメ!!
二宮敦人さんの他の作品も読んでみたいと思う。
-
本とコさん、こんにちは!
コメントありがとうございます。
憧れの本とコさんと、まさか同じタイミングで読んでいたとは♪
レビューが雲泥の差で、...本とコさん、こんにちは!
コメントありがとうございます。
憧れの本とコさんと、まさか同じタイミングで読んでいたとは♪
レビューが雲泥の差で、またまたビックリ笑
素敵な作品でしたね。
ほんとブクログ様様です(o^^o)2024/04/25 -
褒めすぎ〜 背負い投げ〜 IKKOさんかよ!
手にしてくれる方が増えるといいですね(^^)/褒めすぎ〜 背負い投げ〜 IKKOさんかよ!
手にしてくれる方が増えるといいですね(^^)/2024/04/25 -
2024/04/25
-
著者プロフィール
二宮敦人の作品





