はるをはしるえぞしか (いきるよろこび) (いきるよろこびシリーズ)

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  • 絵本塾出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864840255

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  •  厳しい冬を乗り越えるため、樹皮を食べて飢えをしのぎ、木の陰で吹雪に耐えるエゾシカたち。ところが、親子のシカが群れからはぐれてしまい……。


     図書館本。
     自然の厳しさが描かれている絵本。弱ったシカはカラスやキツネにつけ狙われ、春を迎えた群れの頭数は減っている。リアルだ。
     他の手島絵本と比べると、絵面がちょっと地味。シカと雪と木がほとんどだからねえ……。

     しかし、これだけ厳しい生活をしていながら、現在の北海道ではエゾシカあふれまくり。
     今年、支笏湖南岸の道路を暗くなってから走ったら、道路脇にシカシカシカシカシカ……。いつ道路に出てくるかとヒヤヒヤもの。頼むから、絵本みたいに森の中の笹を食べててくれ~!まだいっぱい残ってたやん……。

  •  手島圭三郎「はるをはしる えぞしか」、いきるよろこびシリーズ、2013.5発行。えぞしかは秋に沢山食べて脂肪を蓄え、厳しい冬に備え、厳しい冬を生き抜き、春を迎えます! 北海道の冬、それは厳しい冬です。しまふくろうも、えぞしかも、きたきつねも、しまりすも、みんな頑張れ!

  • 2015年3月8日

  • エゾシカは冬に備えて笹をたくさん食べる。
    笹が雪に埋もれてしまったら、木の皮でも食べて、何もないときは蓄えた脂肪で飢えを凌ぐ。
    脂肪の少ない年老いたシカや子供のシカから死んでいく。
    キツネやフクロウは死んだシカを狙って集まってくる。
    ある親子のシカが群れから離れてしまう。
    キツネが死ぬのを待って寄ってきたが、フクロウの鳴き声で気づくことが出来、母ジカが追い払う。
    子ジカは眠ることは死につながると学ぶのだった。
    リスが冬の間に地面に埋めた木の実を掘り出した後の地面に笹があるのを見てそれを食べ、何とか生き延びまた群れに追いつくことが出来たのだった。
    群れの数は減っていたが、母ジカは我が子と春を迎えられたことを喜ぶのだった。

    北海道の作家なので、書店でよく見掛ける作家。
    作品は知っていたけれど、読むのはほぼ初めて。

    きれいな版画を楽しむ絵本でもある。

    シカも明るい毛の色から、冬には暗い毛の色に生え変わるとは知らなかった。

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著者プロフィール

北海道生まれ。『しまふくろうのみずうみ』では絵本にっぽん賞を、『きたきつねのゆめ』はボローニア国際児童図書展グラフイック賞を、『おおはくちょうのそら』はドイツ児童文学賞絵本部門ノミネート賞など、数々の賞を受ける

「2023年 『みずならのいのち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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