アイネクライネな我が回想

著者 :
  • 幻戯書房
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本棚登録 : 29
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864880206

作品紹介・あらすじ

電撃留学したドイツで出会ったふしぎなことば。感激家の老指揮者レーブラインの口癖「ぶんだば!」って?モーツァルトに「アイネクライネ」という曲はない?マーラーが「交響曲第五番」楽譜に記したなぞの言葉に、バッハ「カンタータ」のすばらしき歌詞とは?はたまたガンツ恐ろしきドイツ式自動車教習所に刑事ドラマにドイツ風たぬきうどんの味まで。オーボエ・指揮・解説・文筆とマルチに活躍する音楽家が42のドイツ語をもとに綴る滑稽洒脱な音楽文化エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • ◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB12644103

  • クラシック音楽好きで、ドイツ語をかじったことのある人なら、間違いなく楽しめる。(どっちも興味のない人には厳しい)
    9時45分がdreiviertel zehnとか、verlassenの使い方とか、そうだったそうだった、「大脱走」でもドイツ兵がverbotenを連発してたな、とか思い出し、懐かしかった。
    マーラーの楽譜の注意書きの話(マーラーの「厳格で神経質」な性格がよくわかる)、録音技師のすごい能力、バッハの曲と歌詞の関係など、著者だからこそ書ける内容も素晴らしい。
    ドイツ人が働く時間を延ばさず、きちんとゆったり長期休暇を取るというところ、福祉の手当は速やかに受けられるというところは、ホント、こうなってこその先進国だよな、と思った。

  •  本書はNHKの「ドイツ語講座」に連載されたコラムをもとに加筆したものとあるが、かつてこの講座を長く担当されていた小塩節氏というたいへん愉快な偉い先生を思いだした。
     著者である茂木氏の飄々としたところは、音楽家と独文学者、現代のドイツと古き良きドイツというようにジャンルと時代こそ違え、小塩先生と相通ずるところがあるように思う。これは一種の開き直りかもしれないが、またドイツのもつ良い意味での文化的伝統から滲みでるものなのかもしれない。

  • ドイツ語がわかったらもっと楽しめたと思う。
    軽妙な筆致には相変わらず引き込まれたが、読んでる途中で眠くなった(苦笑)。
    でも、まあ、読みたかったから、やっと読めてよかった、ということで。

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著者プロフィール

シュトゥットガルト・ フィルを経て、1990年から2019年までNHK交響楽団首席オーボエ奏者を務め、世界的指揮者と共演を重ねた。1996年から指揮活動に入り、解説コンサートや「のだめ音楽会」などを全国展開。群響、仙台フィル、東フィル、名フィル、九響など全国の団体を指揮。50歳にして東京音大の指揮科に再入学。現在同学助教。指揮を故・岩城宏之、外山雄三、広上淳一の各氏に師事。『オーケストラ楽器別人間学』など多数の著書がある。

「2020年 『交響録 N響で出会った名指揮者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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